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2010/12/19 on air  「本を読んで幸せになれますか?」                    (guest) よしもとばなな さん


どんぐり姉妹



どんぐり姉妹


よしもと ばなな



(オープニング)

「こんばんは、岡田准一です。 今夜も始まりました 『Growing Reed』
この番組では、毎週一つのテーマの専門家をお呼びして、徹底的に質問。
番組の終わりには “考える葦” として、
僕も、みなさんと一緒に、成長したいと思います。

今日のゲストは、作家の よしもとばなな さん です。

まあ、本好きの方で、よしもとばなな さん の名前を知らない人は、まあ いないと思いますよね。
80年代後半から、ずうっと、ランキングで 上位に入っていて、
もう、いまだに、エッセイも 売れ続けている っていうイメージが、やっぱ ありますけど。

僕の中では、なんだろうな、なんか、
再生していく みたいな感じのイメージが、やっぱ 強いですかね。
なんか・・・なんだろう、すごく、探り合い な、
まあ、恋愛の話が多いくて、やっぱ、それが 女性の支持を受けてるんだと思うんですけど、
すごい お互い、気づかい合ってる中、なかなか 相手に話さない みたいな、とか、
なんか そういう・・・心の、なんかこう・・・

でも、後半かな?
後半は なんか、ごちゃごちゃしてる、こう・・・なんだろう、
いろんな要素がある作品が多くて。
最初の頃の作品は、
結構 シンプルな、再生 みたいな感じのイメージが、僕の中では 強いですけども。

よしもとさんは、先月 30日に、雑誌 『新潮』 に連載していた小説 『どんぐり姉妹』 を出版したほか、
最近では、小説 『もしもし下北沢』 や、
エッセイ 『Banakobanashi/ばなこばなし』 を、電子書籍として 発表するなど、
精力的に、活動してらっしゃいます。

そんな、よしもと さんに、今日は、
“本を読んで幸せになれますか?” というテーマで、お話を お伺いたいと思います。

J-WAVE 『Growing Reed』
新しい一週間、最初の60分。 ぜひ、一緒にお付き合いください。」



(曲)
ERYKAH BADU 『MY LIFE』
Mama's Gun


岡田くん
  「いや、やっと出ていただいて・・・」
よしもと さん
  「やっと?」
岡田くん
  「やっとですよ」
よしもと さん
  「あ、そうですか(笑)」
岡田くん
  「(笑)やっと出ていただいて、ありがたいですけど。
  今日は “本と 幸せ” を キーワードに、
  お話をさせていただきたいなぁ と思ってるんですけども。
  まず、よしもと さんにとって、本を読む 幸せ、って 何ですか?」
よしもと さん
  「うーん。 あんまりにもですね、小さい頃から、本が身近にあったので、
  まず、本が無い状況 っていうのが 考えられないんですよね」
岡田くん
  「うーん。 ずうーっと読んでたんですか」
よしもと さん
  「わりと、どうでもいい本を、どうでもよく読んでたんですけど」
岡田くん
  「どういうこと(笑)どうでも・・・」
よしもと さん
  「ダラダラと」
岡田くん
  「ダラダラと・・・」
よしもと さん
  「あるから・・・家に あるから、別に」
岡田くん
  「あー。 それは、お父様の・・・」
よしもと さん
  「本とか、自分の本とか、姉の本とか、とにかく、本ばっかりの家だったので、
  一度、エジプトで 船に乗って、ナイル川を下る 仕事があって。
  そのときに、なんか・・・なんかこう、モヤモヤしたというか、ウズウズして」
岡田くん
  「うん」
よしもと さん
  「何が、自分に いま、足りないんだろう? と思って。
  で、秘書の人の カバンの中から、本を見つけて、
  それは、村上龍さんの本 だったんですけど、
  バーッと読んだら、あー 落ち着いた! みたいなことが あったんですね」
岡田くん
  「(笑)それは、なんか、本は 薬みたいなもの、っていうことですか?」
よしもと さん
  「うーん、そうだ ってこと、そのとき初めて 気づきました」
岡田くん
  「具体的に、それ、何ていう作品だったんですか?」
よしもと さん
  「なんだったかな? わりと どうでも(笑) 龍 先生の中では どうでもいい本(笑)
  どうでもいい、って感じの・・・」
岡田くん
  「忘れちゃうぐらいの(笑)
  それは、なんなんでしょうね。 それは、なんだろう・・・
  安定剤みたいな もんなんですかね。 本が やっぱ、身近に あったから」
よしもと さん
  「うーん、そうだったんだと思いますね。
  それまで 気づかなくて、それまでは 結局、いつも あったから」
岡田くん
  「うん。 本が無いと、無いで・・・」
よしもと さん
  「落ち着かないんだ ってことに、初めて気づいて。
  たいてい、旅行も 本を持ってってるんですけど」
岡田くん
  「うん」
よしもと さん
  「そのとき、船に乗るから、ホテルに 荷物を ある程度、置いてったかなんかで、
  なんにも無くて、初めて気づいたんです」
岡田くん
  「へぇー・・・最近こう、本を読んで、そういうふうに なった、
  幸せな気持ちになった本 とかって、ありますか?」
よしもと さん
  「最近・・・また これも、いろいろ読んでるからな。
  でも 『ガラスの仮面』(笑)それ、本じゃない。 マンガ・・・」
岡田くん
  「マンガ、っスよ(笑)」
よしもと さん
  「(笑)こんなに面白いなんて と」
岡田くん
  「マンガも好きなんですよね?」
よしもと さん
  「ええ」
岡田くん
  「元々、マンガ、好きで・・・何でしたっけ? オバQ に、初恋したんでしたっけ」
よしもと さん
  「あっ、そうですよ! 刺青まで、入ってますからね」
岡田くん
  「(笑) オバQ で、よかったでしたっけ?」
よしもと さん
  「はい」
岡田くん
  「あっ」
よしもと さん
  「いや、ドロンパ です」
岡田くん
  「あ、ドロンパ(笑)」
よしもと さん
  「訂正したりして」
岡田くん
  「ハハハ(笑)」
よしもと さん
  「(笑)」
岡田くん
  「ドロンパ が、大好き・・・」
よしもと さん
  「ちっちゃい頃、大好きだったんですね」
岡田くん
  「どういう子供 だったんですか?」
よしもと さん
  「私、ちっちゃい時に、片っぽ こっちの目が、
  いまでも ちょっと、弱いんですけど、見えなかったんですよ」
岡田くん
  「片目が・・・」
よしもと さん
  「はい。 それで、片っぽの目を、
  使える方の目を こう、眼帯で おさえて、見えるように訓練する っていうのをやってて、
  そうすると、一日のうちに 限られた時間しか、思う存分 見ることができなかったんで」
岡田くん
  「うーん」
よしもと さん
  「そのとき、貪るように オバQ を読んでて」
岡田くん
  「それで・・・(笑)」
よしもと さん
  「うん。 なんか、大切な作品に なっちゃった、みたいな」
岡田くん
  「ハハハ(笑)へぇー」
よしもと さん
  「藤子先生が死んだとき、なんかもう、感極まって、刺青を入れに行ったりとか するぐらい、」
岡田くん
  「(笑)」
よしもと さん
  「もう なんか、頼りにしてたみたいです」
岡田くん
  「なんですか、物語ですか?」
よしもと さん
  「そうですねぇ・・・」
岡田くん
  「読めることなんですか、それは」
よしもと さん
  「なんか、その世界に入っていく っていうか」
岡田くん
  「うーん・・・」
よしもと さん
  「それが、自分の中で、特別な回路が できてるみたいで・・・」
岡田くん
  「ご自身でも やっぱ、こう、書かれるとき、気にされたりとか するんですよね?
  たぶん、その・・・」
よしもと さん
  「そうですね、一つでも リアリティーが欠けると、
  読んでる人が 入って行けないんですよね、そこで引っ掛かって。
  そこは もう、最新の注意を払ってます」
岡田くん
  「うーん・・・」
よしもと さん
  「この家には、柴犬 だろう、とか、
  そういうことに、すごく注意を払ってます。
  ここで食べるのは、ガリガリ君 だろうな とか」
岡田くん
  「(笑)」
よしもと さん
  「そういうことを 間違って、ハーゲンダッツ と 書いちゃうと、
  リアリティー が奪われることがあって」
岡田くん
  「うーん・・・もう」
よしもと さん
  「そういうの、すごい大事なんですよ」
岡田くん
  「細かーい とこまでの、細部に こだわる っていうことですよね」
よしもと さん
  「はい。 映像が 完全に できてないと」
岡田くん
  「うん」
よしもと さん
  「書き込まなくても いいんですけどね」
岡田くん
  「ご自分の中で、映像が 完璧に できあがってから、書かれるタイプ ですか?」
よしもと さん
  「そうですね、はい。
  もう、出てくる人達の ビジュアル とか、
  住んでる 家とか、飼ってる 犬とか、普段 食べてるものとか、着てるものとか、
  ブランドまで 特定して、初めて 話に なる」
岡田くん
  「それ、最後まで ですか?」
よしもと さん
  「はい」
岡田くん
  「全部、最後まで。 話の 最初から最後まで、できあがってる中で・・・」
よしもと さん
  「そうですね。 それで、それを壊していくのが、一番 楽しいところ?
  こんな話にしよう と決めて、こういう人達だ、っていうのも決めて、
  あれ? でも、こうは ならない! っていう・・・」
岡田くん
  「それ、楽しめるんですか?」
よしもと さん
  「ここで ひねってみるか! みたいなのは、一番、書いてて 楽しいところ(笑)」
岡田くん
  「いや、聞きたかったのが、やっぱ 本を、
  読む楽しさも あると思うんですけど、
  書く楽しさ って、ほんとに楽しいのかな? って、思ったんですよね」
よしもと さん
  「あぁ」
岡田くん
  「僕の知り合いの、こう、やっぱり 作家さんとかは、たくさん いらっしゃるんですけど、
  みんな、書き上がるときに 会うと、目が やっぱり、その なんだろう、
  飛んでるんですよね」
よしもと さん
  「あー、はい。 別世界を 覗いちゃって」
岡田くん
  「(笑)別世界を 覗き過ぎたのか・・・」
よしもと さん
  「覗き過ぎちゃって?」
岡田くん
  「やっぱ、目が違うんですよ。
  なんか、どっか こう、深く 掘り下げ過ぎたのか・・・」
よしもと さん
  「うん」
岡田くん
  「自分じゃないとこも、自分も含め、その 作品世界のものを 覗き過ぎたのか、
  違うとこに行って 帰って来た、みたいな感じが するんですよね」
よしもと さん
  「でも 逆に、演技とかって、そういう側面 ありませんか?」
岡田くん
  「うーん・・・いや、でも、あるかもしれないですけど。
  それで 戻れないとかっていう方も、いらっしゃいますし」
よしもと さん
  「いますよねえ」
岡田くん
  「あの・・・ね、僕の 一コ 上かなぁ、『ダークナイト』 で 演じた・・・ヒース・レジャー」
よしもと さん
  「あぁ!」
岡田くん
  「ヒース・レジャー も そういう、
  役で 引きずり過ぎて、寝れなくなって、
  亡くなっちゃった とか、そういうのも あるくらいですから、
  僕らの仕事も、そうかもしれないですけど」
よしもと さん
  「うん」
岡田くん
  「でも、僕らは、あるものを 入っていく感じじゃないですか」
よしもと さん
  「あぁー・・・」
岡田くん
  「その、前提があるもの。 美術さんだったり、技術さんだったり、いろんな、
  監督も含め、役も含め、
  元々 あるものを、深く深く深く 考えていって、入る方だから、
  まだ だいじょぶな気が するんですよ」
よしもと さん
  「あー」
岡田くん
  「世界を構築してる わけではないから」
よしもと さん
  「あー、なるほど。 考えたこともなかった・・・なかったズラ」
岡田くん
  「アハハハ!」
よしもと さん
  「うん」
岡田くん
  「世界を構築する 深さとは、ちょっと違う気も するんですよね」
よしもと さん
  「うーん、なるほど」
岡田くん
  「だから それが、書かれるの 僕の周りでは、みんな 辛そうなんですよ」
よしもと さん
  「うーん。 ま、慣れ ですよね」
岡田くん
  「(笑)慣れですか」
よしもと さん
  「慣れちゃえば、別に そんな、辛い ってほどでも・・・」
岡田くん
  「最初 っから、辛くないですか」
よしもと さん
  「うーん、あんまり 辛いと思ったこと ないですね」
岡田くん
  「うーん・・・」
よしもと さん
  「でも、書かないで、禁断症状が出ることは ないので、
  やっぱり、読む方には出るので」
岡田くん
  「うん」
よしもと さん
  「書く方が、自分にとっては、なんていうんだろう、
  ある意味、自然なことなのかなと思ったことは あります。
  いつでも 中断できるし、いつでも 始められるし」
岡田くん
  「うーん」


(曲)
ELVIS COSTELLO 『EVERYDAY I WRITE THE BOOK』
Punch the Clock (Dig) (Spkg)


岡田くん
  「いま、あの・・・ご自身の本も、映画に なったりとかされてますけど」
よしもと さん
  「あ、はい」
岡田くん
  「あれは、どういう気持ち なんですか?」
よしもと さん
  「ま、別物だなあ っていうふうに思って・・・(笑)」
岡田くん
  「アハハハ(笑)ま、そうっスよね・・・」
よしもと さん
  「みんな、いい映画なんだけど、全く別物なんだなあ って」
岡田くん
  「そこらへんの ジレンマは、無いんですか?」
よしもと さん
  「うーん・・・まず、一番 大事にしてあげたいなと思うのは、
  監督が見て、なんか これ、映画にしたいと思った気持ちを 一番 大事にしたいから、
  あんま、口出し しない方がいいんじゃないかな と思って・・・」
岡田くん
  「うんうん。 みんな やっぱ、そう言いますよね」
よしもと さん
  「はい」
岡田くん
  「でも、明らかに、自分が書いたものが、違うなあ ってなると、思ったりすると。
  全部 一緒には できないじゃないですか」
よしもと さん
  「うーん」
岡田くん
  「ならないから。 でも ちょっと、違うなあ と思ったら、気に ならないですか。
  別物として、割り切れるんですか?」
よしもと さん
  「もし 自分が、脚本が書けたり、監督ができたりすれば、
  また、考えも違うのかも しれないですけどね」
岡田くん
  「うーん」
よしもと さん
  「でも、専門家が 寄り集まって やってることだから、
  まあ しょうがない みたいな、イメージが ありますけど。
  確実に、どの映画も、一部分は 捉えてるんですよね、なんか。
  あ、もう、ほんとに ここは すごいな、っていうとこが あるから、
  そういうのを楽しみにしちゃってるところが ありますね」
岡田くん
  「うんうん。 いま、電子書籍」
よしもと さん
  「はい」
岡田くん
  「あの・・・やられてますよね」
よしもと さん
  「はい」
岡田くん
  「龍さんと 一緒に、なんか、やられて・・・」
よしもと さん
  「一緒 っていうか、まあ、ちょっと、顔 出しただけ っていう・・・」
岡田くん
  「(笑)あ、ほんとですか」
よしもと さん
  「他に、出る人がいないから 出て、みたいなかんじで」
岡田くん
  「電子書籍には、どういう可能性がある っていうふうに思われて、やられてるんですか?」
よしもと さん
  「そういう、なんか、本に 飢えてるじゃないですか、私。
  それで、海外の、例えば プールとか ホテルとか行って、プールサイドで、
  いま持って来てる本が、面白くなかった っていう」
岡田くん
  「うんうん」
よしもと さん
  「はじめの 10ページぐらい読んで、もって来て、
  これを どうしよう? 読めないよ! って なったときに、
  あー、どうしても あれが読みた~い、とか思ったりしたときに、
  その場で、本が手に入る っていうのは、すごいことですよね」
岡田くん
  「ま、そうですよね。 一瞬で 手に入りますからね」
よしもと さん
  「無人島に 持って行ってく本が、悩まなくてもいいわけでしょ?」
岡田くん
  「(笑)」
よしもと さん
  「音楽とかも、Wi-Fi があれば」
岡田くん
  「まあ、そうです。 Wi-Fi があれば(笑)」
よしもと さん
  「無人島に あればだけど(笑)」
岡田くん
  「ダウンロード できればの話ですけどね」
よしもと さん
  「うん」
岡田くん
  「そういう・・・」
よしもと さん
  「でも、して 持って行けば、まあ いいわけだから」
岡田くん
  「そうですよね。 何百冊 何千冊 って、入りますから」
よしもと さん
  「ですよね」
岡田くん
  「そうか。 でも、紙の良さ っていうのは、どう思いますか?」
よしもと さん
  「紙の良さも。 だから、選択肢が増えた喜びだけしか、私には なくって。
  どっちかにしなきゃダメとか、どっちになっていくよ とかじゃなくて、  
  臨機応変にできる っていう、その喜びだけが ありますね」
岡田くん
  「なんか、紙だからの良さ とかは、ないんですか?」 
よしもと さん
  「紙だからの良さ も ありますよね。
  だから、わざと アナログ~ な感じの 本を作ってみたりとか。
  今回、新しい本 二冊は、もう なるべく アナログに作ろうと思って。
  口絵とかも、古~い かんじにして。
  そういうことをすると、電子書籍が好きな人と 本の方が好きな人が、どっちも選べるから」
岡田くん
  「選択肢を広げよう、っていう意味 ですか?」
よしもと さん
  「そうですね。 もう、それだけでいいかな と思ってます」
岡田くん
  「うーん。 選択肢という意味では、アリですよね」
よしもと さん
  「アリですよ! やっぱり、海外のホテルで。
  海外のホテルって、大体の場合は、書店のすぐそばに ないでしょ?」
岡田くん
  「うーん。 でも、本に残す、こう、
  紙で残す本は、減ったりとかは しないですか? それで」
よしもと さん
  「うーん。 ないんじゃないですかね。
  案外、人間て そんなに、変わるけど、すぐには変わらない というか。
  いまだに、CD 買いたい人とか、絶対 いますものね」
岡田くん
  「こう、伝統とか 古いものとか、っていうのも ありますけど、
  そういうものについては、どう お考えですか?」
よしもと さん
  「でも、この環境になると、逆に、
  昔っから 製本してた人とか、皮張りの本の表紙を作ってた職人さんが、
  重宝されるようになるから、
  スポットが あたる分には、いいんじゃないかな というふうに、
  わりと、肯定的では ありますね。 状況に対して」




岡田くん
  「いま、ブログ や ツイッター も、やられてますよね
よしもと さん
  「はい」
岡田くん
  「ツイッター も、こう、書く人が増えてますけども、
  文章を書くこととか、それは 人にとって、どういう行為だと 思っていますか?」
よしもと さん
  「やっぱり、癒されるんだと 思いますね」
岡田くん
  「書く行為が、癒される・・・」
よしもと さん
  「ええ」
岡田くん
  「へぇー。 癒しに なるんですね」
よしもと さん
  「なると思いますね。
  たいてい、ものすごく、例えば 嫌いな人とか、嫌なことがあったときに、
  そのことを バー っと 人に、手紙で書いてみなよ、っていうふうに言うと、
  みんな、書いたけど 出さなかった、って言いますもんね」
岡田くん
  「うーん」
よしもと さん
  「でも すっきりした、って」
岡田くん
  「うんうん」
よしもと さん
  「ああいう気持ちに 近いんじゃないかな、と思って」
岡田くん
  「癒し なんですね」
よしもと さん
  「うーん」
岡田くん
  「よしもと さんに とっては、書くことは、何なんですか」
よしもと さん
  「うーん。 まあ、癒し では ないような。
  プロだから。 お金とらないと いけないから、こう・・・なんか あの(笑)」
岡田くん
  「(笑)」
よしもと さん
  「人が読んで、ツイッター も、自分のアカウント と、例えば ですけど、公式アカウント と、
  書くことを 微妙にずらしながら、お互いに リツイート しあったりとかして(笑)」
岡田くん
  「うーん」
よしもと さん
  「作品みたいな かんじにしてるんですけど」
岡田くん
  「責任、出てきちゃいますよね」
よしもと さん
  「そうですね。 責任を感じながら、緩さの違いを 味わってもらったりして・・・」
岡田くん
  「いま、ツイッター とか ブログ が、ブームですけども、
  ツイッター とか、すごい ブームですけど、
  それについては、どう思いますか?」
よしもと さん
  「でも、みんなの 隠れた文才が出てくるのは、いいんじゃないかな と思いますね」
岡田くん
  「うーん」
よしもと さん
  「日常的に話してて、すごく、例えば 内気で、あんまり喋らない人とか、
  あるいは、もう ベラベラ喋って、何 言ってんだか わかんないような人でも、
  あの字数にしちゃうと。
  また ブログも、一応 制限がありますもんね、なんとなく。
  しちゃうと、その人の、ほんとに言いたいことが、妙に 浮き上がってきたりするから」
岡田くん
  「うん」
よしもと さん
  「あ、こういう人なんだと、思ったりして、案外 面白い。
  みんな、どんどん書くと いいんじゃないかなと(笑)
  で、面白ければ、読者が付きますからね。」
岡田くん
  「うーん」
よしもと さん
  「それも、その人達にとって、いいんじゃないかな」


(曲)
RHIANNA 『I LOVE EVERY LITTLE THING ABOUT YOU』
ゲット・オン


岡田くん
  「本は、こう、ただ 読むだけじゃなくて、本を、人に 読んであげる 幸せ とか。 子供とか、
  お子さんとかにも、あると思うんですけども。
  あとは、買ってあげる。 相手にプレゼントする っていうのも、あると思うんですけども。
  声に出して読む。 読んであげるのに、こう、一番いいと思う本 って ありますか?」
よしもと さん
  「そうですね。 あんまり、考えたこと なかったんですけど、
  なんか、うちの子供は、谷川俊太郎さんの 『のみのぴこ』 っていう、絵本があるんですけど、
  それを、丸暗記して」
これはのみのぴこ



これはのみのぴこ


谷川 俊太郎

岡田くん
  「へぇー、すごいっスねえ」
よしもと さん
  「私も、なんで 暗記するかな、と思ったら、
  なんか、リズム っていうか、韻が やっぱり、面白いみたいで」
岡田くん
  「うーん」
よしもと さん
  「読んで 面白いのと、声に出して 面白いの って、違うんだな っていうのは、
  そのことで、初めて わかりました」
岡田くん
  「へぇー。 谷川俊太郎さん・・・それは、与えたんですか?
  あげたんですか」
よしもと さん
  「近所の店の カウンター に置いてあって(笑)」
岡田くん
  「(笑)」
よしもと さん
  「なんか それを、
  通うたびに、ちょっとずつ読んでたのが、
  また、その飢え? 飢え が良かったみたいで」
岡田くん
  「へぇー。 なんか、そのリズムが 良かったんですかね」
よしもと さん
  「うん。 なんか、トントン トントン 読めるの だったんで、  
  それ、谷川さんの前で、暗唱したりして」
岡田くん
  「うん」
よしもと さん
  「 『やあ!』 なんて、機嫌が良くなっちゃったりして、谷川さんが(笑)」
岡田くん
  「ハハ(笑) あ、そうですか(笑)」
よしもと さん
  「いいぞ! って、思いました(笑)
  お前、いいこと やったな、って思いましたけど」
岡田くん
  「へぇー」
よしもと さん
  「それぐらい、なんかね、うん。 子供にとって、声に出す っていうのは、
  親が読んでも 自分が読んでも、大事なことなんだな っていうのを。
  あんまり 考えてなかったんですけど」
岡田くん
  「それ、読んで 聞かせてあげたんですか? 自分で・・・」
よしもと さん
  「自分で 勝手に読んでましたね(笑)ぜんぜん、いい話じゃないけど(笑)
  親が ご飯とか食べてる間に、カウンター で 勝手に読んで」
岡田くん
  「声 出して」
よしもと さん
  「はい」 
岡田くん
  「へぇー・・・」
よしもと さん
  「そうしたら、なんか、覚えちゃって。
  あんまり いっぱい読んだから、覚えちゃって」
岡田くん
  「読み聞かせは、してあげたりとか するんですか?」
よしもと さん
  「するんですけど、途中で 飽きちゃって、お互いに(笑)
  『ママ、作り話を作って!』 とか、言われるんだけど(笑)」
岡田くん
  「ハハハハ!」
よしもと さん
  「 『アタシの作り話は 高いんだよ!』 とか言ってるうちに、寝ちゃう みたいな」
岡田くん
  「ハハハ!」
よしもと さん
  「あんまり、平和な いい感じ じゃないんですけど」
岡田くん
  「(笑)じゃ、なんか、誰かに 本をあげたりとか、プレゼントしたりとか することは・・・」
よしもと さん
  「はい。 それは、しょっちゅうですね、もう」
岡田くん
  「へぇー。 どういう本を あげるんですか? ご自分の本は・・・」
よしもと さん
  「いや あんまり、それは さすがに、やらないかな(笑)
  あっ でも、欲しい っていう人には あげますけど。
  たいていは、やっぱ その人が、こういうことで困ってるんだよね とか、
  こういう本、知らない? とか言われたときに、贈ってあげるのは すごく好きです」
岡田くん
  「それは やっぱり、本の中に 答えがある、っていう かんじですかね」
よしもと さん
  「なんか、あんまり露骨だとね。 例えば、ダイエットしてる人に、
  『必ず成功するダイエット』 とか、そういうの 贈るのは しないですけど(笑)
  なんか、遠回しに(笑)真実に近いかな、みたいなかんじの本を 贈ってあげるのは、
  すごい いいことだなと思って・・・」
岡田くん
  「なんか いま、話に聞くと、
  本をプレゼントする っていうのが、なかなか 無くなってきてる っていう・・・」
よしもと さん
  「そうですか? 私、あんまりにも多いから、逆に、自分の周りでは」
岡田くん
  「若い子達が、本をプレゼントする ってことを、しなくなってるみたいですよね」
よしもと さん
  「そうなんですか? いけないですね、それは」
岡田くん
  「昔は たぶん、あったじゃないですか。
  こういう本 面白いよ、とか、貸し借り だったりするのが・・・」
よしもと さん
  「そうですよね」
岡田くん
  「なんか、恋愛の はじまりだったりとか(笑)」
よしもと さん
  「うん」
岡田くん
  「なんか、あの本・・・『何、読んでたの?』 みたいな、
  『あ、貸してあげるよ』 みたいなとこから、なんかが 始まったりとか、してたと思うんですけど、
  最近、貸す っていうのが、その・・・
  たぶん、内情 見られる っていうか、自分の考えてることとか・・・
  わかんないですけど」
よしもと さん
  「えーっ! そんなこと言ったら、私の仕事なんて、もう(笑)」
岡田くん
  「ハハハハハ!」
よしもと さん
  「最低最悪(笑)」
岡田くん
  「ハハハ!」
よしもと さん
  「内情、見せまくり・・・」
岡田くん
  「なんか こう、渡す ってことを しなくなってるみたい なんですけど」
よしもと さん
  「そうなんですか」
岡田くん
  「それは、どう思いますか?」
よしもと さん
  「良くないですよ! それは もう。
  私なんて、アマゾンに、いくら お金を払ったか・・・」
岡田くん
  「(笑)めっちゃめちゃ買ってる・・・」
よしもと さん
  「もう、めちゃめちゃ買ってますよね」
岡田くん
  「1年に、とれぐらい読むんですか?」
よしもと さん
  「怖くて、数えられないですよね。  
  1日 2冊ぐらいは 読みますから。 マンガとかも 含めてですけど。
  だから、もう怖くて、考えたくない ってうか。
  次々、流していく みたいなかんじで」
岡田くん
  「すごいなあ。 じゃあ、クリスマスに この本を贈りたい・・・ もうすぐ クリスマスなので」
よしもと さん
  「はい」
岡田くん
  「クリスマスに、この本を贈った方がいいよ、っていう本 て ありますか?」
よしもと さん
  「タイトルは ちょっと、いまひとつ 覚えてないんですけど、
  幻冬舎の、オノ ヨーコ の本が あるんだけど、
  『あなたに 一番 伝えたいこと』 みたいなかんじの タイトルの本。
  あれは、なんか、みんなに あげようかな って、さっき ちょっと、ふと考えてたんだけど」
今あなたに知ってもらいたいこと


今あなたに知ってもらいたいこと


オノ ヨーコ

岡田くん
  「うーん。 それ、どういう本ですか」
よしもと さん
  「あの・・・これまでに、こういうことがあったのよ、みたいなかんじの、
  読みやすくて やさしい本なんだけど、あまりに 奥深すぎて、読み流せないような」
岡田くん
  「へぇー・・・そういう、でも、クリスマスに 本、プレゼントされると、嬉しいですよね」
よしもと さん
  「うん、そうだと思います。
  あと、若い人に、オノ ヨーコ さんのことを、知ってもらうのも いいかな とか」
岡田くん
  「うん」
よしもと さん
  「そこが きっかけで、世界が バー っと広がりそうなので」

 
(曲)
JOHN LENNON/YOKO ONO 『HAPPY CHRISTMAS(WAR IS OVER)』
Happy Xmas


よしもと さん
  「あと、うちの お父さんが・・・身内の話で 恐縮ですけど、
  書いた 『15歳の寺子屋 ひとり』 っていう本があって、
  それは、子供たちを集めて、いろいろ 質問してもらって、
  うちの お父さん、86歳なんですけど、答えてる本で、
  それも、すごく読みやすいのに、なんか こう、読み飛ばせないかんじの、
  プレゼントに最適・・・(笑)最適、ですよ(笑)」
岡田くん
  「(笑)ね。 みなさんも読んで・・・読んでいただいて」
15歳の寺子屋 ひとり


15歳の寺子屋 ひとり


吉本 隆明




岡田くん
  「育児の・・・いま、お子さん、7歳ぐらい・・・」
よしもと さん
  「7歳ですね」
岡田くん
  「育児の合い間に、本を読む っていうことは、大変じゃないんですか」
よしもと さん
  「いや、もう 私にとって、読むのも もう、完全に、息をするぐらいの かんじなんで」
岡田くん
  「読む本は、変わったりしたんですか」
よしもと さん
  「えーとね、なんか やっぱり、ホラー 的なものが、読めなくなりましたね」
岡田くん
  「なんか、書かれる・・・妊娠されたときに、
  『デッドエンドの思い出』 でしたっけ?」
よしもと さん
  「はい」
岡田くん
  「か なんかを、こう、書かれてましたよね」
よしもと さん
  「はい」
デッドエンドの思い出



デッドエンドの思い出


よしもと ばなな

岡田くん
  「これ、書・・・その、なんだろう。 妊娠して・・・産まれたら、
  そういうの、書けなくなる っていう・・・」
よしもと さん
  「あ、そういう気が してたんですよね、その時は。
  全然、なんか 大丈夫だったんで、ビックリしちゃって(笑)なんてことだろう・・・」
岡田くん
  「(笑)でも、読むのは 変わったんですか?」
よしもと さん
  「読むのと 観るのは ね、変わりましたね。
  それは もう、自分でも ビックリして、
  ここだけは変わらない、と思ってたとこだったんで。
  書くのは、そんなに変わらない可能性があるかもしれないけど、
  観る方が ダメになることは ないだろうなと思ってたんで。
  ホラー映画の、ものによっては 観られなくなって」
岡田くん
  「へぇー・・・その・・・やっぱり、産まれた影響で・・・ですかね」
よしもと さん
  「命に対する感覚が、鋭敏になったのかな と思うんですけど」
岡田くん
  「うーん」
よしもと さん
  「いまは もう、観れてるから、あんまり(笑)あてにならない・・・」
岡田くん
  「(笑)でも、なんかこう、作品でも、こう、なんだろう、
  前半と 後半。 と、なんか、変わってるかんじが するんですけど。
  自分としては こう、変化は。 作品の中で、っていう変化は ないですか?」
よしもと さん
  「ありますね、やっぱり。
  簡単に、人を 切ったり張ったり、できなくなりましたね」
岡田くん
  「うーん。 僕らの こう、読ましてもらってるかんじで言うと、
  最初の頃 って、もっと こう、なんか、シンプルな・・・なんだろう。
  シンプル っていうよりも、ちょっと こう、再生していったりとか。
  で、こう、なんか、後半・・・になってくると、なんかこう、その、なんだろう、
  感情が、いっぱい こう、濁流になってくる みたいな かんじがする・・・
  上手く、説明できなくて、申し訳ないですけど」
よしもと さん
  「いや、なんとなく 伝わってます、はい」
岡田くん
  「それは なんか、お子さんが産まれてから っていうことは あるんですか?」
よしもと さん
  「えーとねえ、まとめて 答えますとね。
  『デッドエンドの思い出』 を書いたときは、
  もう、机に お腹が こう、突っかかる っていうか、
  パソコンが遠い みたいなかんじだったんですよね、あんまり 腹が出てて。
  それで、なんか こう、早くしなきゃ って。 書いちゃわなきゃ って。
  生きるか死ぬか ぐらいの気分だったんで。
  重いテーマのものを バーッ と書いて、
  それで、産んじゃったら、しばらくは やっぱりね、ほんとに なんていうんだろうな、
  使い物にならなかったですね、自分が」
岡田くん
  「へぇー」
よしもと さん
  「なんか こう、怖くて。 命に まつわること 書くのが、怖くって。
  で、だましだまし やってたんですけど、まあ それで、
  子供が、一心同体ぐらいから ちょっと離れたら、
  また、自分の世界が、だんだん 戻ってきて。
  これまでは、ホラー映画を、
  一人で、オールナイト・ホラー フェスティバル みたいなのに行って、
  一人で、ワーッ! とか言って 帰ってくるぐらい、だいじょぶだった」
岡田くん
  「好きだったんですね」
よしもと さん
  「うん」
岡田くん
  「へぇー」
よしもと さん
  「だけど、やっぱり ちょっとね、なんかこう、ものによっては、観られないぐらいになって、
  でも、また いま、バリバリに、戻ってきて、
  あの期間は、何だったんだろう?! って。
  本能が こう、ねえ、危険を近づけなかったに違いない というふうにも 思ってますね」
岡田くん
  「へぇー・・・」
よしもと さん
  「で、その、変化に関して 言いますと、
  子供も 手を離れて、ちょっと 仕事ができるようになってきたので、
  そうすると もう、何を書こうかな と思うと、
  だんだん、前のパターンに 飽きてきてて。 二重構造にしてみようかな とか。
  たぶん、録音とかと 同じだと思うんですけど、
  ただ こう、ギター弾いて 歌って、一発で 録音するんじゃなくて、
  こうしたらいいんじゃないの? っていう、多重的な 構造にするのが、面白くてしょうがなくて、
  一見、こういう話だけど、実は こう、とか。
  もう、わかる人しか わからない、とか」
岡田くん
  「(笑)」
よしもと さん
  「だんだん、そういう 変なことして。
  でも、シンプルじゃないと、
  普段、本を読まない人に 読んでほしいので」
岡田くん
  「それは 昔から、変わってないんですか?」
よしもと さん
  「そうですね。 全く、文壇を見つめてない ってところは、変わってないですね」


(曲)
TRACEY THORN 『BOOK OF LOVE』
アウト・オブ・ザ・ウッズ


よしもと さん
  「心が デリケートな人、っていうんですか。
  若い人で、特に、もう 自分は生きていけない、と思っているような人に 読んでほしいな って、
  ずっと、思ってきました」
岡田くん
  「僕とかって、本とかって、やっぱり なんかこう、自分の足りない、
  自分の人生に足りないものを 埋めようとして、本を漁った 中学生時代とか。
  ま、歴史があるから、いろんな人の悩み って、本に詰まってると思っていて、
  そこで勉強しようと思って、本を いっぱい読んだ時期が たくさんあって、
  そういう、こう、なんだろう、悩んでる人 とかっていうのの、救いになったりするじゃないですか、
  そういう本を書かれる っていうのって、どういう 心情なんですか」
よしもと さん
  「自分も やっぱり、本に救われてきたので、
  若い頃とかは やっぱり、なんていうんだろう、
  読み終わっちゃっても、持って歩いてたりとか。 なんとなく、いつでも見たくて。
  あと、なんとなく、枕元に置いてて、いつでも 開いたりとか、
  そういうのが、とっても多かったので、
  自分の本も、そういう扱いだといいなぁ とは思ってましたね、ずっと」
岡田くん
  「うーん・・・書くために生まれてきた って、思われてますよね?」
よしもと さん
  「そうですね。 それは ほんと、そうだと思いますね。
  ほかに、だって、何にも できることがないんですよね、また」
岡田くん
  「(笑)」




岡田くん
  「いま、あの・・・“幸福論” として、お薦めの本て ありますか?」
よしもと さん
  「えーとですね(笑)桜井章一 さんの、最近 出た本で、
  『そんなこと、気にするな』 って 本が あるんですけど。 廣済堂新書なのかな?
  それは、ものすごかったですね」
そんなこと、気にするな


そんなこと、気にするな


桜井 章一

岡田くん
  「ほんとですか。 まだ、読んでないですね」
よしもと さん
  「あれは、読むべきですよ、絶対、みんな。」
岡田くん
  「へぇー、『そんなこと、気にするな』」
よしもと さん
  「特に、いまの日本人が・・・」
岡田くん
  「必要」
よしもと さん
  「必要だ~、と思いました。
  私 たいてい、自分が、書くことは 上手いから、
  書いてごまかせることっていうのも わかるんですね。
  自分が ほんとは、こういう人なんだけど、こういうふうに書いて、こう思われたい っていうのは、
  もう、文章 見れば わかるので。
  それがもう ゼロなんですよ、彼は」
岡田くん
  「うーん・・・それ、プロだから わかる・・・」
よしもと さん
  「プロだから わかるんですね。
  たぶん、普通の人が読んだら わからないような、ちょっとした言い回しとかで、
  あ、この人、絶対これは、やってないけど書いてる とか、わかっちゃうので」
岡田くん
  「(笑)へぇー」
よしもと さん
  「だから、そういう意味で、ギャップが ゼロ っていう人 って、
  いそうで、なかなか いないんですよ」
岡田くん
  「うーん。 どういうふうに 見えてるんですか?
  よしもと さんの、こう、文体 って あるじゃないですか」
よしもと さん
  「はい」
岡田くん
  「どういうふうに、見えるんですか。
  なんか、違うふうに見えてる気も するんですよね」
よしもと さん
  「そうですよね。 きっと その、奥底から浮かび上がってくる、その人の姿 みたいなものが、
  確かだと思えれば、だいたい 確かですよね」
岡田くん
  「へぇー。 そういうのも、あるんですね」
よしもと さん
  「あるんですよね」
岡田くん
  「知りたいなあ・・・そういうのも 面白いですけど、
  なんかこう、よしもと さんの、僕の 勝手な・・・すいません、怒られるかもしんないスけど、
  イメージは。 いままで ある イメージは、やっぱ、強い人だ、ってイメージは あったんです」
よしもと さん
  「あー。 いや、強くなければ、こんな恐ろしい世界で(笑)20何年も・・・」
岡田くん
  「ハハハハ(笑)」
よしもと さん
  「働き続けられないですよ」
岡田くん
  「やっぱ、恐ろしい世界なんですか?」 
よしもと さん
  「恐ろしい世界 ですよ」
岡田くん
  「どういう・・・」
よしもと さん
  「だって、本なんて、だいたい 売れないから、食べていけないし」
岡田くん
  「あー・・・まあ、いま、ってことですよね。 なかなか・・・」
よしもと さん
  「まあ、でも、芸能界に比べれば、大したことないと思います(笑)
  でも、ほら、本を書く人なんて、だいたい 内向きに決まってるし、家にいる時間も、多いだろうし、
  ほんと、騙そうと思ったら、いくらでも騙せるから・・・」
岡田くん
  「うーん。 どんだけ、自分のこと、掘り下げて来たんですか?」
よしもと さん
  「掘り下げは、一瞬ですよね。 合気道とかと、一緒だと思います」
岡田くん
  「アハハ(笑)一瞬ですか」
よしもと さん
  「もう、掘り下げは 一瞬ですよ」
岡田くん
  「スパーン! て、掘り下げて・・・」
よしもと さん
  「あんまり こうね、ジワジワ掘るようなもんじゃない っていうか、感じがしますけど。
  すごい、漠然とした会話 ですけれども」
岡田くん
  「(笑)そうですよね。 聴いてる人、わかんないですね」
よしもと さん
  「わかるかな(笑)合気道・・・」
岡田くん
  「(笑)」
よしもと さん
  「合気道 みたいな感じですよね」
岡田くん
  「合気道 みたいな感じ」
よしもと さん
  「うん」
岡田くん
  「あー・・・それも、すごい感覚ですけども、
  ま、こう、“本を読む 幸せ” っていうことの。
  テーマなんですけど。
  これ、どうしましょうか?(笑)」
よしもと さん
  「えっ!? 私に聞かれても(笑)」
岡田くん
  「本を読む 幸せ・・・なんか、薦めてもらっていいですか。
  僕に・・・僕に会って、こう、
  『あなたは この本を、絶対 読んどいた方が いいわ』 みたいな、本て ありますか?」
よしもと さん
  「やっぱり 『そんなこと、気にするな』 を(笑)読んでもらいたいですね」
岡田くん
  「(笑) 『そんなこと、気にするな』 」
よしもと さん
  「いま、私の頭の中は、もう “雀鬼” のことで いっぱいだから、もう。
  なんか、『うちの子供は、小一です』 とかって書いて、
  小一 が、桜井章一 の 章一 に、変換されてしまうぐらいに(笑)
  雀鬼 のことで、頭が いっぱいなんで」
岡田くん
  「(笑)」
よしもと さん
  「その本は、ほんとに いい本だったんですけどね」
岡田くん
  「じゃあ、ぜひ、読ましていただきます」


(曲)
JOSS STONE 『L.O.V.E』



(対談が終わって 岡田くんの感想)

「さあ、というこで、よしもとばなな さんと、お話をさせていただきました。
いやあ、あの、僕の、すいません、勝手なイメージだったんですけど、
もっとね、怖いイメージが、やっぱり あったんですよねえ。
それが 意外と、こう、優しくて。
優しくて っていうよりも、気取らない?
やっぱ、新書 薦めてくれたりとか、
あの・・・なんだろう、読んどけ ってう、桜井章一 さん でしたっけ。
“雀鬼” ですよね。 麻雀の 有名な人ですよね。
『そんなこと、気にするな』 っていう、その 雀鬼 の人の話で、
読んでみようかな と思いますけど。
  
だいたい、なんか、昔の本で・・・わかんないけど、
宮沢賢治 薦めたりとか、なんかこう、知的なもの 薦めてくれるのかな と思ったら、
全然 飾らず、『桜井章一 の・・・』 って 言い出したから、
そういう 飾らないとこが、こう、女性の支持を集めてるのかな とも思いますし。

うーん。 でも、なんでしょうね。 
面白い人 でしたけどね。
面白い人 っつったら、変ですけど、なんかこう、本について、 
ほんとに、いっぱい読んでんだな っていう、なんでも読んでんだな、っていう感じがするんですよね。
それで いろいろ こう、自分の中で こう、まとめてって 作品にして、
自分を ちょっと 一瞬、合気道みたいに 掘り下げて、
パッ! って出していく っていうスタイル、っていうのが、すごく こう、
いっぱい、本を読んできたから できる、あの・・・
そういうスタイルが できあがってんだな、と思いますし。

でも やっぱ、本は・・・なんだろう。
僕は こう、本は 読んでほしいと思ってる人なので、あの・・・なんだろう、
寝る前に ちょっと、本を、一瞬でもいいから 読んでみるとか、
なんか そういう、しあわせ っていうのって、やっぱ、本には あると思うので、ぜひ、なんか、
あ、あんときの あの言葉だ! とか、なんか、役に立つことも ありますし、
そういうのを探すためにも、本を こう、読んでもらえるのは、すごく いいことだなあ とは思ってます」


(曲)
CORINNE BAILEY RAE 『PUT YOUR RECORDS ON』
Corinne Bailey Rae



(よしもと さん からの、コメント)

「本ていうのは、映画と違って、
自分の中で、主演男優も 主演女優も 決められるし、
音楽も、全部、自分の自由にしていいんですね。
そういう、ほんとに 自由な世界が、難しい活字の中に、広がってるんですよね。
だから、ちょっと 読むのが面倒だな と思うような本を、少しずつ読んでいくと、
たんだん、英会話ができるようになる ようなかんじで、
難しい本が、どんどん読めるように なっていくので、
そういうのを知らないで 死んじゃうと、もったいないな と思っています。

私にとっての 本の魅力 というのは、
とにかく、自分の好きなようにできる っていうことで、
もう、誰にも とがめられないで、
自由な世界を 見ることができることです」

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