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2010/10/03 on air  「オークションの裏側について教えてください」            (guest) 石坂泰章さん


サザビーズ  「豊かさ」を「幸せ」に変えるアートな仕事術


サザビーズ
「豊かさ」を「幸せ」に変えるアートな仕事術


石坂 泰章



(オープニング)

「こんばんは、岡田准一です。 今夜も始まりました 『Growing Reed』
この番組では、毎週一つのテーマの専門家をお呼びして、徹底的に質問。
番組の終わりには “考える葦” として、
僕も、みなさんと一緒に、成長したいと思います。

今日のゲストは、サザビーズ ジャパン の 代表取締役社長、石坂泰章さん です。

オークション というものを、みなさんは ご存知でしょうか。
決まった時間内に、複数の人々が、品物に値段を付けていって、
最も高い値段を付けた人が、落札。
つまり、購入することが できるというシステム です。
ま、最近では、ヤフー オークション とか、インターネットでの オークションなどが 盛んですよね。

えー 実は、僕はですね、昔、ドラマで、オークションの話を やったことが あってですね。
なんと、オークション会場の、副支配人という役柄を・・・(笑)若かったんですけどね。
なんで あの時、あの役をいただいたのかなあ っていうぐらいの、
副支配人な年では、全く ないんだけど、若い 副支配人で。
江口洋介さん とかねえ、たくさんの方の中で こう、出さしてもらって。

ちょっと、だからね、オークション、見に行ったことも あるんですよ、その時に。
オークション会場見学みたいな、こう、行ったこともあるんですけども。
ま、今回は、サザビーズ ということで。

サザビーズ は ですね、1744年 設立ですね。
現在も操業する、世界で 最も歴史のある、国際競売会社です。
インターネット上で、オークションを開催した、
世界初の、美術品オークションハウス でもあります。

国際的な、美術品オークションハウス って、
なんだか、すごい ミステリアスな感じが するんですけども、
その裏側 って、いったい どうなっているんでしょうか。

そこで 今日は、石坂泰章さん に、
“オークションの裏側について教えてください” を テーマに、お話を お聞きしたいと思います。

J-WAVE 『Growing Reed』
新しい一週間、最初の60分。 ぜひ、一緒にお付き合いください」



(曲)
WILL.I.AM FEAT.NICKI MINAJ 『CHECK IT OUT』


岡田くん
  「サザビーズ っていうのは、そもそも どういいう会社 なんですか?」
石坂さん
  「サザビーズ っていうのは、そうですね、簡単に言いますと、
  美術品のオークション会社 でございます。
  だいたい、75の分野を 扱ってて、みなさま、よく ご存知の分野ですと、
  印象派 ですとか、現代美術 ですとか、焼物 ですとか、あれなんですけど。
  変わったとこでは、額縁 だけの オークション とかですね。
  それから、ときには、野球のボールだとか。 ベーブルースの ボールとか。 いろいろ ございます」
岡田くん
  「誰々が 使ってた、とか、ホームラン。
  何号目のホームランの ボール だ、とか ありますよね」
石坂さん 
  「そうですね、ええ」
岡田くん
  「そもそも なんで、石坂さん、社長に なられたんですか?」
石坂さん
  「なんで でしょうね(笑)」
岡田くん
  「元々、でも、なんか やっぱ、目が違いますね。
  バイヤー というか、目利きな目、されてますよね」
石坂さん
  「まあ、私は ほんとに、きっと、なった理由は、
  大会社で勤めた 経験もあり、それで、自分で 画廊を、18年間 してましたので」
岡田くん
  「ほぉー」
石坂さん
  「そういう、美術の世界での経験もあり、そういったことだと 思います」
岡田くん
  「どういう経緯でなるんですか?
  サザビーズ に 『日本の社長、やってよ』 って 言われるんですか」
石坂さん
  「えー、そうですね。 最初は、よくある パターンで、
  誰か、いい人を 紹介してくれないか、ということで 来たんですけどね。
  ま、元々、私は その、画商として、サザビーズ の お客様だったんです」
岡田くん
  「うんうん。 何が必要なんですか? サザビーズ に 入る人達 って。
  もう あの、たぶん、ラジオ 聴いてる人も、知ってんのは たぶん、なんか、
  大きなオークション があったりとか、
  『トント~ン。 何円 何円 何円・・・』 て 上がっていって、こう。
  どういう人達の、集まりなんですか? サザビーズ っていうのは」
石坂さん  
  「サザビーズ には、2タイプの人がいて」
岡田くん
  「2タイプ」
石坂さん
  「一つは、スペシャリスト と呼ばれる、目利き ですよね。
  印象派の スペシャリスト、それから、現代美術のスペシャリスト とか、
  そういう スペシャリスト ですね。
  彼らは、美術史を、大学なんかで 専攻してて、
  そのあと、画廊とか、美術館 とかに勤めて、スペシャリスト に、なるわけですね。
  彼らは 要するに、それぞれ、作品の価格を 査定する権限を持ち、
  オークションを、組み立てていく人 なんです」
岡田くん
  「うん」
石坂さん
  「我々は、言ってみれば、ある意味じゃ 営業なんですけれども、
  いろいろな作品を、世界中から集めてくる、お手伝いをしたり。
  それから、こういう作品があるけど、これを集めてる方と、コミュニケーションを とったりとか。
  そういうのが、仕事です」
岡田くん
  「結局、仲介に なるんですかね。
  売りたい、っていう方がいて、それを サザビーズ で売りませんか? っていうことになるんですか。
  それとも、サザビーズ が 手に入れて・・・」
石坂さん  
  「いや、簡単に言うと、仲介 っていうことに なりますね」
岡田くん
  「うーん」
石坂さん
  「だから、オークション の流れ っていうの、簡単に 説明しますと、
  オークション の 3か月前ぐらいまでに、オークションに出品する作品を 集めてきて、
  オークション の作品を掲載するカタログの 準備を初めて、
  それで、オークション の前には、お披露目かたがた、世界各地を廻して、
  オークション の 当日を迎えて、
  そこで、落札されてから、大体 1ヶ月後、正確には、35日後に、
  買った お客様から 入金があったのを受けて、
  それを、作品を出品していただいた方に、お支払いする という システム。
  だから 本当に、完全に、こう、仲介役なんです」
岡田くん
  「うーん。 それ、でも、値段を決めていく っていうのも、その スペシャリスト というか、
  サザビーズ の スペシャリスト達の・・・」
石坂さん
  「そうですね。 私も、現代美術 だとか 印象派 とか、そこいらへんは、大体 わかりますけれども、
  やっぱり、75も 分野ありますから、
  何分、本物鑑定団 のようにですね、見た瞬間 パッて、わかるという世界ではなくて(笑)
  やっぱり、それぞれの分野の専門家が 見極めて、価格を付けていく と。
  だから、ネットオークション との違いは、何か って言いますと」
岡田くん
  「はい。 何ですか」
石坂さん
  「うちは、ある意味で、仲介で あるんですけども、
  セレクトショップのようなものでも あるんですね」
岡田くん
  「うーん」
石坂さん
  「だから、ここに出てるものは、ある一定のレベル、それから、この分野。
  それから、真贋は、ちゃんと 鑑定家に問い合わせてるとか。
  それから、盗品であるかどうか 調べてあるとか。 ナチの略奪品でないか、とかですね」
岡田くん
  「フフフ(笑)おぉー。 ナチの略奪品じゃないか とか」
石坂さん
  「そういう 調査を経たものが、出てる ということですね」
岡田くん
  「じゃ、ま、サザビーズ で出してるオークション といえば、信頼のおけるものだ、っていうこと、
  っていうことの、イメージでも ありますよね。 ちゃんとした・・・サザビーズ とか」
石坂さん
  「万が一、それが 贋作だったら、落札されてから 5年以内であれば、
  全額 お返しします、という システムですね」
岡田くん
  「うーん。 ま、信頼があるとこ っていうことになると、相当な、
  オークションで、いろんなものが出てきたと思うんですけども。 石坂さんが 社長になられてから、
  どんなものが 売られてたり とかっていうのは、あるんですか?」
石坂さん
  「まあ・・・そうですね、ほんとに 多くて、いろんなのが ありますけど、
  例えば、もちろん 最近でいえば、ジャコメッティ の 『歩く人』 ですか。
  これが、彫刻 であって、それで、100億円ぐらいで・・・」
岡田くん
  「うーん。 100億円・・・」
石坂さん
  「落札して」
岡田くん
  「 『歩く人』 (笑)」
石坂さん
  「世界記録を樹立した と。
  だけど、新聞では、なんていうんですか、記録ばかりが 報道されているんで、
  遠い世界のように 思われますけども、
  実際は もう、ほんとに、100万円ぐらいからですね、いろんなものが ございます。
  だから ほんと、カタログ見てるだけで、楽しいですね」
岡田くん
  「すごいですよね。 こんなに 美術品 あるんだ、っていうぐらい。
  僕、一回 見に行ったことあるんですよね。
  ドラマを・・・10年前ぐらいに、副支配人の役を(笑)やらしてもらったことが ありまして、
  そのときに、ま、そんな大きな値段のやつは、
  上がっていく っていうのは なかったですけど、面白いですよね」
石坂さん
  「いや、面白いです」
岡田くん
  「手袋をした人達が、大事に 運んできて」
石坂さん
  「やっぱり、ほんとに様々な、こう、心理的な 駆け引きがあるんで」
岡田くん
  「(笑)すごいですよね。 すごいのになると、やっぱり お客さんとかもね、
  やっぱり、見に来る人達も、すごい人達ばっかり だろうし」
石坂さん
  「ええ。 やっぱり、メインセール っていうと、
  ニューヨークの メインセール っていうと、700人。
  それから、立ち見も入れると 1000人ぐらい、参りますね」


(曲)
ART OF NOISE FEAT.DUANE EDDY 『PETER GUNN』
Best Of Art Of Noise


岡田くん
  「どういう人が、買いに来るんですか?」
石坂さん
  「買いに来られるのは、主に、ディーラー と、それから、やっぱり コレクター ですね。
  ほんとに、すごい ロット になりますと、
  実際のコレクター の方は、自分が買ってるということを 知られたくないので、
  電話で、ディーラー に 指示を飛ばしてるとか。
  それから、うちのスタッフに、電話で 価格を伝えてるとか、そういうケースが 多いですね」
岡田くん
  「なんか、そういうイメージ ありますね。 
  電話 持ちながら、なんとか、って指示されて、ハイ、みたいな。 挙げる みたいなの」
石坂さん
  「それで やっぱり、誰々の作家の作品を扱うので 有名なディーラー ですと、
  自分が 手を挙げてると、やっぱり みんな、
  『あっ、あの人が買う作品だから、すごいんだろう』 って言って、
  どんどん、手が挙がってしまうので、
  ディーラー であっても、他の人に頼んで、手を挙げさせる ってことは ありますね」
岡田くん
  「はあ~、そうなんだ。 じゃ もう、駆け引きですよね」
石坂さん
  「ええ。」
岡田くん
  「印象に残る オークション て、あるんですか?」
石坂さん
  「そうですねえ。 実は 私、そのオークション には 行かなかったんですけども、
  一番、ドラマチック だと思いましたのは、2008年の 9月15日の、オークションですね」
岡田くん
  「へぇー、何が・・・」
石坂さん
  「その、9月15日 っていうと、みなさん、どういう日か わかりますか?」
岡田くん
  「 9.1.5 」
石坂さん
  「(笑) 9.11 じゃなくて?」
岡田くん
  「 9.11 じゃなくて、9.1.5 って、なんだろう」
石坂さん
  「要するに、リーマン が・・・」
岡田くん
  「破たんした・・・」
石坂さん
  「破たんした日 です。」
岡田くん
  「はぁー・・・」
石坂さん
  「その日に、ダミアン・ハースト の、シングルアーティストセール っていうのが あったんです。
  通常は、画廊で発表した作品が コレクターの手に渡って、
  ある時を経て、そういう作品を集めて、オークションをするわけです。
  だけど これは、ダミアン・ハースト、っていう、
  現代を代表するアーティストのスタジオから、直接 来た作品が、200点」
岡田くん
  「輪切りのヤツとか、ですか?」
石坂さん
  「輪切りの牛とか、そうですね」
岡田くん
  「牛のやつ、ですね」
石坂さん
  「ええ。 オークションに かけられて・・・」
岡田くん
  「ラジオで聴くと、言葉が悪い ですけどね(笑)」
石坂さん
  「(笑)」
岡田くん
  「輪切りの牛 っていうと・・・
  あの、ま、そういう、ダミアン・ハースト の ものが、直接 来る、って ことですか」
石坂さん
  「ええ。 それで もう、とにかく、その 1か月前ぐらいから、世界各地を廻して、
  それで もう、下見会には、毎日 何千人も来て、
  これは もう、成功 間違いなしだというふうに、みんな 思ったんですけど。
  ま、当日、その リーマンの件が起きて、これは もう、ダメかなと思ったんですけれども、
  結局、予想が、9千万ポンド であったのに対して、売り上げが、1億1千100万ポンド。
  だから、245億円の 売り上げ。 これが 一番、ドラマチック でしたね」
岡田くん
  「すごいですね。 その 時勢にも かかわらず・・・」
石坂さん
  「ええ」
岡田くん
  「そんなに動いた っていうのは、何で なんですかね。
  これ、ダメだろう と思いますよね。 リーマンショック が起こって、その日 だったら。
  何で、売れたんですかね」
石坂さん
  「やっぱり それだけ、みなさまが 欲しい作品が、あった ということだと思いますね」
岡田くん
  「価格を、このぐらいだろう って、見込む じゃないですか。
  それが、すごい ビックリするぐらい、いっちゃった っていうのって、
  作品とか って、あるんですか?」
石坂さん
  「まあ、それは ほんとに・・・」
岡田くん
  「それも、駆け引き ですよね。 お客さんが、駆け引きをして、
  上がり続けて 上がり続けて、こんなに いって 値段が上がった とかっていうのは、あるんですか」
石坂さん
  「いや、ほんとに それは、極端なので、私は 見てきたんでも、40倍 ってのは、ありますけれども」
岡田くん
  「40倍・・・」
石坂さん
  「それは、そういった作品が、過去 何年間か 出てなくて、
  たしかに、それに対する需要は あるだろうと、みなさん わかってるんですけど、
  やっぱり、何年間か出てなくて、前のときは こういう落札価格だった っていうと、
  その、落札予想価格 っていうのは、すごい 高い価格を 付けられないんですよ。
  それで、結果的に、そういうふうに 高くなるとか、
  それから あと、5つ作品がある シリーズ が あって、それ、最後の1点だ と。
  残りの 4点は、もう すでに、美術館に入ってる と。
  そういったときは、ものすごい 上がりますね、10倍とか」
岡田くん
  「うーん」
石坂さん
  「だけど、大体、落札予想価格。
  例えば、50~70万ドル って言ったら、その、100万ドル って言ったら、
  すごい、高い値段で 落ちた、っていうことが 多いですけどね」
岡田くん
  「すごい 世界ですけども、ま、あの、どういうふうに、参加 って できるんですか。  
  僕らも、参加 できるんですか? オークション。 その、サザビーズ の」
石坂さん
  「オークション は、ほんとに、どなたでも 参加できます。
  持ってきていただくものは、写真付きの ID、それから もう一つは、
  最初は ですね、落とそうとされてるものの、だいたい、2倍の残高が載ってる、
  ま、ちょっと こう、銀行の残高・・・証明書 って いうんですかね」
岡田くん
  「ほぉー。 これ、持ってかなきゃ いけないんですか」
石坂さん
  「何か、残高を証明するものを(笑)見せていただく、っていうことに なります」
岡田くん
  「アハハハ! へぇ~。 やっぱ、見せなきゃ いけないんですか、やっぱり」
石坂さん
  「コピー を、いただくとか、そういうことも あります」
岡田くん
  「コピー を。 あー・・・ こんだけ(笑)こんだけ。
  やっぱ でも、格式が あるんですかね。
  やっぱ なんか、伝統的な、ルール じゃないですけど。 格式 って言うのが いいのかな。
  ジェントルマン の世界 じゃないですか」
石坂さん
  「ええ」
岡田くん
  「まあ、アートの世界も、そうだとは思いますけど」
石坂さん
  「格式 っていうよりは、我々は。 変な話ですけど、金融機関と同じように、
  マネーロンダリング とか、そういうことに 気をつけてるんで、
  だから、必ず、顔写真付きの ID とか、そういうものを出すように なってるんですね」
岡田くん
  「うーん。 そうかあ、まあ すごくね、いろんなものが動く仕事だから、
  いろんなことに、気をつけなきゃ いけないですよね。
  作品は、どうやって 集めるんですか?」
石坂さん 
  「作品は やっぱり、コレクター の方と 長いおつきあいを する。
  ま、ほんとに これは、代々に渡って っていうことも、結構 ございますね」
岡田くん
  「どういう交渉、してくんですか?
  『それ、もう そろそろ、売らないスか?』 みたいに」
石坂さん  
  「(笑)」
岡田くん
  「アハハハ! 交渉に なるんですか。 粘り強く、待つ・・・」
石坂さん
  「それは、いろいろなケース が あるんですけれども、
  簡単に、それを 表現した言葉が ありまして、
  よく、我々の世界で “3D” と言うんですね」
岡田くん
  「 3D 。 どういうことですか」
石坂さん
  「それは、何の略か と申しますと、
  “death” “debt” “divorce” なんです。
  death は “死”。 それから、2の debt は “借金”。 3番目の divorce は “離婚” と。
  ま、これが、美術品を売る、3つの 大きな機会 っていうか、あれですね」
岡田くん
  「(笑) じゃ、離婚をしてるのを見ると・・・アハハハハ!」
石坂さん 
  「(笑)」
岡田くん
  「行くわけですね。 行く、っていうか(笑)
  離婚したらしいぞ、って 言ったら 行くとか。
  亡くなった って聞くと、まあ その、
  遺産相続で大変だろうから、出しませんか? っていうのがあったり(笑)」
石坂さん
  「(笑)」
岡田くん
  「ていうことに なるんですか?」
石坂さん
  「まあ、そうですねえ・・・別に こっちから、特に、行くわけじゃなくて」
岡田くん
  「でも、難しくないですか。 世界的な、まあ、遺産 とかじゃないですか・・・
  大きなものとかとなると。 近代美術とか。
  まあ、現代美術でも そういうのは、だと思いますけど、
  世界的な、こう、文化遺産 って言ったら 変ですけど、
  それを扱う怖さ、っていうのは ないんですか」
石坂さん
  「いや、ある意味では、美術品を所有する っていうことは、
  次世代に バトンタッチ するために、一時的に 持ってるということでも あるわけですね」


(曲)
ELBOW 『ONE DAY LIKE THIS』
Seldom Seen Kid


岡田くん
  「やっぱ、文化とか 遺産とかを、守っていかなきゃいけない ってのは、
  その時代の人々の、義務だったり するじゃないですか」
石坂さん
  「ええ」
岡田くん
  「それを こう・・・家にある って、どういう感覚なんだろうな って(笑)思うんですね。
  そういう楽しみなのか、どういう あれがあって・・・」
石坂さん
  「でも、美術品は、やっぱり、その美術を よく理解してくれてる人のところに あるんでしたら、
  個人の家にあっても、すごい 幸せだと思うんですね」
岡田くん
  「うーん」
石坂さん
  「一方では、向こうでは そういうふうに、個人の家にあって、大事にされて、
  それで、その方が ある時点で、美術館に、例えば、寄付をされたり、
  それから また、美術館 買ったりして、それで、より多くの人の目に触れると。
  個人で 持っておられても、いろんな 重要な展覧会に 貸し出される ということで、
  そういう意味では、多くの人の目には 触れると思います」




岡田くん
  「日本人に、アートの競売 っていうのは、どうなんですか。 馴染んでるんですかね」
石坂さん
  「すごくですね、やっぱり、90年代より 2000年代に入って、広く 浸透しましたね。
  それに、大きな役割を 果たしているのは、もしかして、ヤフーオークション とか そういうので、
  オークションに馴染んだからかとも 思うんですけどね」
岡田くん
  「オークションは 結構、身近に ありますもんね」
石坂さん
  「ただ、前は、オークション会社に 直接 来られる お客様 っていうのは、
  すごい少なかったのですけど、いまは、結構 みなさま、直接 来れれますね」
岡田くん
  「うーん」
石坂さん
  「オークション会社も、やっぱり 変わったんですね。
  昔は、もうちょっと こう、卸し、って言ったら おかしいのかもしれないですけど、卸し で。
  会場に いらっしゃったのは、ほとんど、画商の方々とか だったんですけど」
岡田くん
  「ま、その世界の人々、っていう感じですよね。
  開いてるか っていうと、開いた感じのイメージは 無い イメージでしたけどね」
石坂さん
  「だけど 今は、なんていうんですか、コレクター 向けの 下見会とか、そういうのも、
  より 活発に おこなうようになって、
  大体、会場 半分ぐらいは、コレクターの方 では ないんでしょうか」
岡田くん
  「欧米から 始まってるんですよね、オークション」
石坂さん
  「ええ。 オークション会社は、大きなとこで言いますと、サザビーズ と クリスティーズ で、
  サザビーズ が、1744年に、ロンドンで設立されました。
  いまでは、サザビーズは、ニューヨーク証券取引所に 上場してる、アメリカの会社で、
  クリスティーズさんは いま、フランスの方が持ってらっしゃる、フランスの会社に なってます」
岡田くん
  「うーん。 どういう経緯で、オークション て 始まったんですかね」
石坂さん
  「オークション が始まった経緯は、それぞれ違いまして、
  サザビーズ の場合は、本が 最初だったんですね。
  ですから、貴族の持ってる 希少本とか。
  それから、第一版、初版本とかのオークションから 始まったわけです。
  それで、クリスティーズさんは、どちらかというと、美術品のオークションが 主だったんです。
  昔は ほんとに、ジェントルマンの世界で、
  ある貴族の屋敷に、例えば、サザビーズの人間が行きまして、本を見て、
  そういうのを出品していただいて、
  『クリスティーズさん。 あそこ 美術品があるから、行ったらどうですか?』 というふうな、
  のどかな世界だったというふうに 聞いてますね」
岡田くん
  「なんか、そんだけ 長い歴史のある会社とか、オークション というと、
  なんか、社訓 みたいな、あるんですか? なんか、歴史 って、あるじゃないですか」
石坂さん
  「(笑)」
岡田くん
  「社訓 っつったら 変ですけど、
  我々は、なんとかの なんとかのために、これをやっていて・・・みたいな」
石坂さん
  「そういうのが、全く無い 会社ですね(笑)」
岡田くん
  「(笑)無いんですか。 なんか、例えば・・・」
石坂さん
  「アメーバ のような会社で、みんな 自由に、っていう かんじで・・・」
岡田くん
  「あっ、そうなんですか。 無いんですか」
石坂さん
  「いろんな人の 集まりです」
岡田くん
  「(笑)そうなんだ」
石坂さん
  「こう、なんていうか、オタッキー な人もいれば・・・」
岡田くん
  「ま、スペシャリスト っていう」
石坂さん 
  「スペシャリストで、特に、会社の経営には あんまり興味がない。
  それから、いろんなとこに コネクションを持ってる、元貴族の方が いたりとか、
  あらゆる国の人が いたりとか、そういう意味じゃ、世界的に ネットワークが ありますね」
岡田くん
  「美術品が 好きな人が」
石坂さん
  「それで、社長と話すのも、誰々さんに コンタクトしてから話す、っていうんじゃなくて、
  非常に フラットな組織ですね」
岡田くん
  「うーん。 トレジャーハンター部門 みたいなとかも、いるんですか?」
石坂さん
  「ある意味じゃあ、みなさん トレジャーハンター なんですね」
岡田くん
  「探してるわけですもんね」
石坂さん
  「ええ」
岡田くん
  「社長に なってみて、驚いたことって ありますか?」
石坂さん
  「まあ だから、やっぱり、そういう、自由さ ですかね。
  昔の言葉で言うと、ちょっと こう “ギルド” みたいなかんじ なんですね」
岡田くん
  「うーん」
石坂さん
  「だから、文書で お伺い立てるとか、そういうのは、ほとんど無い世界なんです。
  みんな、口約束 なんです」
岡田くん
  「アートの世界が、そうだって 言いますもんね」
石坂さん
  「社外的には もう、全部、文書で しますけれども。
  私は、前は、日本の 総合商社に いたんですけど、それとは また、違う世界ですね」
岡田くん
  「(笑)そうですよね。 そういうとこから 違うとこ行くと・・・
  アートの世界 って、値段を決めるの 難しいですよね。 スペシャリストが、決めるんでしょうけど」
石坂さん
  「いや、ですから、ときどき、会社のトップの方に お会いして、 
  アートは、値段があって 無いようなもの、と おっしゃる方 いらっしゃいますけども、
  そんなことは なくて、例えば 電気製品だって、ある意味じゃ、
  ビデオ って、20年前、それこそ 30万円でしたのが、
  今じゃ、どのぐらいですか、3~4万円ですかね。
  もちろん、技術の革新とか、いろんなこと あるんですけど、
  それとは違う、やっぱり 需給で決まってるとこ ありますよね。
  だから、アートは やっぱり、価格が あるわけです。
  だから、このアーティストは、このアーティストよりも、やっぱり ランクが上で、
  この中の トップクラスの作品で、こっちの作品と同じくらいだ っていうと、
  だいたい、相対的なもので出るんですね」
岡田くん
  「ま、でも、現代アート の方だと、
  5人ぐらいの おじさんと おばさんが 決めてる って、言われないですか。 アート って」
石坂さん
  「あ、そうなんですか?」
岡田くん
  「なんか、有名な人がいて、その人が 気に入ると、値段が上がるみたいな(笑)」
  値が、まあ、みんなが 買いたい 買いたい、って、
  この人が、いい、って言うと・・・」
石坂さん
  「あー」
岡田くん
  「欲しい 欲しい、っていう こう、
  『あー、あの人が言ったら 間違いない』 っつって、値段が上がっていく って、
  聞いたことが あるんですけど」
石坂さん
  「そういう意味では、現代アートの方が、印象派とかよりも 値段の動きが激しいかもしれません」
岡田くん
  「うーん」
石坂さん
  「だけど、そういうので、ものすごい上がって 実力が無かったら、あとで 落ちて。
  それは そういう、時代の 淘汰を経て、本物が残ってく というシステムですかね」
岡田くん
  「うーん。 日本人の、アートに対しての理解 って、どうなんですか?」
石坂さん
  「日本人は、世界の中でも、ほんとに 素晴らしいコレクション、
  いろんな分野に またがって持ってるんです。 僕は、中国との違いは、
  やっぱり 中国も、4千年の歴史で、素晴らしいコレクションがあるんですけど、
  中国人は、一般的には やはり、中国の文化を集めてます」
岡田くん
  「そうですよね」
石坂さん
  「古いのであれ、新しいのであれ」
岡田くん
  「自分達の国に 戻すんだ、って言って、買いまくってる って 聞きますよね」
石坂さん
  「おっしゃる通りです。 日本人というのは、え? こんなとこに こんな・・・
  例えば、ティファニー の、世界一のコレクター は 日本人。
  そうかと思うと、インドの現代美術の、世界一のコレクター は 日本人 とか。
  それから、印象派でも、すごいのを持ってたり。 現代美術でも、持ってたり。
  もう、ありとあらゆる分野に コレクターがいるのが、日本人の特徴ですね」
岡田くん
  「日本も、結構 いらっしゃいますもんね、コレクター っていうか。
  なんとか コレクター。 この人のコレクション展、みたいなのとか」
石坂さん 
  「日本のコレクション の特徴は、非常に ステレオタイプのコレクションも 多いんですけれども、
  そういうふうに マニアックなですね、
  その世界では トップクラスのコレクション も多いというのが、特徴です」
岡田くん
  「うーん」
石坂さん
  「トレジャーハンター としては、びっくりさせられることは 結構あります」


(曲)
QUEEN 『I'M GOING SLIGHTLY MAD』
Innuendo


岡田くん
  「いま、オークションが 熱い理由 って、何だと思いますか?」
石坂さん 
  「やっぱり、二つあると思うんですね。
  一つは、誰でも参加できて、公平な条件のもとで競って、作品を買えるという楽しさ。
  それを、世界中の人と 競争して。
  それから もう一つは、やっぱり、そこで 競い合う楽しさ っていうものも あると思うんですね。
  駆け引き的なものを ですね」
岡田くん
  「駆け引きの世界、なんでしょうねぇ。
  言えるかどうか わかんないですけど、
  世界一のコレクター って、誰、っていうのは、あるんですか?」
石坂さん
  「ハハハハ(笑)」
岡田くん
  「たぶん、知ってると思う・・・(笑)」
石坂さん
  「そうですねえ・・・」
岡田くん
  「知ってますよねぇ。 言えないこと なんですか。
  そういうのは、あんまり 言っちゃいけない とか、あるんですか?
  『この人は、世界一のコレクター だよ』 っていう」
石坂さん
  「それぞれの分野で、いろいろ いらっしゃいますけどね」
岡田くん
  「あんまり、言えないんですか、個人名とかは。 守秘義務 みたいなの、あるんですか」
石坂さん
  「いや、だけど、一般的に、新聞に出てることとか そういうもの。
  マスコミに、もう 出てることは、我々も 言えるんです。
  例えば、世界的なコレクター で 申し上げますと、
  エスティ ローダー という化粧品ございますね。
  それの 創業者の息子の、レオナルド・ローダー っていうのは、
  これは、世界的なコレクター ですね。
  それから あとは・・・ま、ちょっと、いっぱいいすぎて、なかなか 思いつきません(笑)」
岡田くん
  「これから、なんか、おっきい オークションが あるんですか?」
石坂さん
  「そうですね。 10月2日から 香港で、8日まで、いろんな オークション が、おこなわれてます。
  それは、中国陶磁器であったり、ワインであったり、時計であったり、宝石であったり、
  中国現代美術であったりとか。 それが、おこなわれてます」
岡田くん
  「中国で やられてる・・・」
石坂さん
  「香港で」
岡田くん
  「香港」
石坂さん
  「数時間ですので、ぜひ、いらっしゃってください」
岡田くん
  「(笑)すごいでしょうね。 海外で見る、また、オークション ていうのも」
石坂さん
  「特に いま、香港は、熱気がすごいですね」
岡田くん
  「いま 熱いのは、香港ですか?」
石坂さん
  「ええ。 中国現代美術とか、中国の陶磁器なんかでは、あと、ワインですか。
  そこら辺は 特に、香港が 中心となってます」
岡田くん
  「うーん。 まあ、ここでは これが得意、とかっていうのが あるんですか?」
石坂さん
  「ええ。 例えば、印象派とか 現代美術は、いつも、ロンドンで 2月と6月。
  それから、ニューヨークで、5月と 11月 と。 そういうのが、メインとか。
  宝石でも、どこどこの王室が持ってた とか、
  そういう宝石が よく出るのは、ジュネーブのオークション とか」
岡田くん
  「うーん」
石坂さん
  「そういう意味では、各地、それぞれ 特徴が ございます」
岡田くん
  「美術館とかも、参加するんですか? それ、どういう人が 出るんですか」
石坂さん
  「海外では、美術館も、直接 参加します。
  だけど 日本は、例えば 公立の美術館とかは、
  金額が決まってないものに対して、競る ってことは できないんですね。 システム的に」
岡田くん
  「日本だと、画廊さんが行くことが 多いんですか、海外に」
石坂さん
  「日本は、行かれるのは、画廊さん、それから コレクター。
  あと やっぱり、遠いですから、日本から 電話で参加される方も、多いですね」
岡田くん
  「うーん。 まあ、じゃあ、アート。
  アートを持つ豊かさ、って、なんだと思われますか?」
石坂さん
  「アートを持つ豊かさは、やっぱり、
  言葉で表現できないもの。 数字で表現できないもの。
  それが、こう、絵から 伝わってきたり、焼物から 伝わってきたり。 そういう、人間の、
  言葉とか数字とか、そういうもので表現できないものを 表現するものだと思いますね」
岡田くん
  「うーん。 表現できないものを・・・」
石坂さん
  「いや。 例えば、小説とかは、文章、文字で 表現できますし、
  それから、その会社の財務状況は、それは 数字で表現できますよね。
  だけど 人間て、それとは また別に、いろんな感情。
  悲しいとか 嬉しいとか、そういう 感情があると思うんですけど、
  それを、例えば色彩とか、
  それから 例えば、彫刻 っていうのは、立体的なもので表現する、っていうのが、
  アートだと思いますけどね。
  それから また、やっぱり それを通して、違う考え方を表現する。それから、主張をしていく」
岡田くん
  「うん」
石坂さん
  「例えば、裸の女性を描くというのは、長い間 タブー だったわけですね。
  そういうことを 描いていくことによって、社会のタブー をも 変えていく と。
  そういったものが、アートだと思います」
岡田くん
  「ま、そもそも、美術品を所有する っていうことは、どういうことだと 思われていますか?」
石坂さん
  「それは、いくつかあると思うんですけど、やはり その、
  すごい 独創的なものを所有する喜び。
  それから、自分と同時代の作家のものを、所有する喜び。
  それから、時代と共に 生きる喜び。
  それから、やっぱり そこから、パラダイムシフト じゃないですけども、
  ほんとに、全く違うアイディアを得られる 喜びであり。
  それから、いい美術品 ていうのは 何か、っていうのを 表現する言葉が ありますけど、
  やっぱり、観てて飽きないもの。
  いいものは、観れば観るほど、味わい深い ですね」


(曲)
INDIA.ARIE 『A BEAUTIFUL DAY』
Testimony 2: Love & Politics



(対談が終わって、岡田くんの感想)

「さあ、ということで、石坂さんと 話させていただきました。
まあ、アートとか、大量生産されないもの っていうことを、
デザイン ていう意味では、一緒なのかもしれないですけど、個人で、こう、一点物として。
その時代のものの、大量生産されない 一点物 っていう、デザイン ていう意味では、
すごく こう、なんだろう、価値のね。 その時代を映してるものだったりもするし。

なんかこう、僕も 実は、アート って、何点か 持ってるんですけど、
秘かに、持っては いるんですけど。
文化 っていう意識も、だぶん ねえ、アートを好きな人は あるんだろうし。

なんていうんですかね、ま、アート アート って言ってるのは、
僕は、あんまり好きじゃないんですけど。
うーん、でも、日本のアーティスト とか、アート っていう こう、
表現 ていうことに関しては、すごく、日本のアートの土壌が、こう、良くなってほしいなぁとは思うし。

なんでしょうねえ。 よく わかんないのも、もちろん ありますけど、後世に残るものも あるし。
やっぱり、美術館とかもね 楽しいですし、画廊とかも 楽しいですし。
でも、女性が、やっぱ 好きなのかな。
女性が、やっぱ こう、美術館とか アートとかね、よく行くイメージが ありますけど。

サザビーズ で買うもの、なんか、すごですもんね。 アハハ!なんか(笑)
なんかこう、ねえ。 近代美術、100億とか いかれた日にや、びっくりしますよね。
なんだか よくわかんないけど、金持ちとか、いっぱい いますからね(笑)
アナタ、何やってんだろ? みたいな人とか、いっぱい いますからね。
こう、面白い世界なんでしょうけど。

何でしょうね。 アート って、何なんだろうね。
ま、その時代を映す鏡 でも あるんだろうし。

まぁ・・・サザビーズ。
ちょっと、格式高いイメージは ありますけどもね。
でも、なんか、一回 こう、見に行ってみたりとか、するのも 楽しいかもしれないですけどね。
オークション、参加するか しないかは、あれですけど(笑)」


(曲)
PAUL MCCARTNEY 『MAYBE I'M AMAZED』
Mccartney



(石坂さんからの コメント)

「私が、アートの魅力を感じたのはですね。
子供の頃、ドイツの デュッセルドルフ にいて、
週末に、オランダの ゴッホ美術館に行ったときの、ゴッホ の絵ですね。
それが 一番、強烈な印象でした。
なんのため、そこに行ったかというと、そこの側に公園があって、
うちの父親と、リモコンの グライダー を飛ばしに行ったんですけども。
でも、美術館で観た その絵は、非常に 印象的でした」

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