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2010/06/13 on air  「正しい鉄道デザインって何ですか?」                  (guest) 水戸岡鋭冶さん


旅するデザイン 鉄道でめぐる九州 水戸岡鋭治のデザイン画集


旅するデザイン
鉄道でめぐる九州 水戸岡鋭治のデザイン画集


水戸岡 鋭治



(オープニング)

「こんばんは、岡田准一です。 今夜も始まりました 『Growing Reed』
この番組では、毎週一つのテーマの専門家をお呼びして、徹底的に質問。
番組の終わりには “考える葦” として、
僕も、みなさんと一緒に、成長したいと思います。

みなさん、突然ですが、鉄道は好きですか。
最近 、撮り鉄 とかいって、電車を撮影する鉄道ファンが、
良くも悪くも、話題に上ったりしますが、
確かに、鉄道のデザインには、魅力的なものが ありますよね。
鉄ちゃん とか言われる人達も、
あと、女の子でも 鉄子 って言われる人達も、たくさん いますから。
僕の周りにも やっぱり、いたんですよね、子供の頃。
ほんとに、鉄道 好きで とか、早く乗って下さい みたいな 真似する友達とかも、たくさんいたし、
ほんと、ずうっと、鉄道ファン 鉄道マニア ってのは、いつの時代も いるんですよね。
僕も、実は あんまり良く わかってないんですけども、興味は ありますから、いつも 使いますから、
今日は、いろいろ 聞いて行きたいなあ とは思うんですけども。

でもですね、実は 言われているのは、
東京を走る電車は、まだまだ 無個性なデザインが多くて、
ちょっと残念、ていうことも言われてるんですよね。
でもですね、実は、
電車のデザインて、会社次第で こんなにも豊かになるというのを、証明した例もあります。
それは、JR九州。
実は、JR九州には、あっと驚くデザインの電車が、数多く 走っています。

それらの電車のデザインを担当してるのが、水戸岡鋭冶さん。
水戸岡さんは、1947年生まれ。
岡山工業高校デザイン科 卒業後、ドーンデザイン研究所を設立。
九州新幹線 “つばめ” 等のデザインを行った方です。

そんな 水戸岡さんに、
“正しい鉄道デザインって何ですか?” というテーマで、お話を お伺いします。

J-WAVE 『Growing Reed』
新しい一週間、最初の60分。 ぜひ、一緒にお付き合いください。」



(岡田くんの 曲紹介)
「街を一回りして来よう。
聴いてごらん、列車が ハミングしている。 聴いてごらん、列車が やって来る。
恋人を連れて、列車に乗ろう。 そこには、ロマンスが あふれているかも。
シカゴ 『A列車で行こう』 」

Night & Day (Big Band)


岡田くん
  「僕、ちょっと あの、勉強不足だったんスけど、
  九州に、こんなデザインの電車が走ってるって、知らなかったんですよ。」
水戸岡さん
  「あぁ、ほとんどの方が そうじゃないですか、きっと。」
岡田くん
  「びっくりしました、だから。
  こんな いろんなデザインの電車が、走ってるんですね、日本も。」
水戸岡さん
  「走ってるんです。 特に 九州は、私、23年前から 手伝ってまして。」
岡田くん 
  「23年前から。」
水戸岡さん
  「はい。 結局、JR になって、最初ですね。」
岡田くん
  「そっかあ・・・」
水戸岡さん
  「ですから、元々 赤字の、
  九州、それから 北海道、四国 っていうのは、赤字で、
  なんとか、それを クリアするために、とんでもないもん作ろうよ、っていうのが。」
岡田くん
  「(笑)」
水戸岡さん
  「特に、九州の人は、それが 強くて。」
岡田くん
  「それ、でも すごいですよね。 チャレンジ だというか。」
水戸岡さん
  「そうですね。」
岡田くん
  「昔、20何年前に、その、赤字だから、変えよう って言って、
  そこに 投資したわけですもんね、会社で。」
水戸岡さん
  「それが、すごいね。」
岡田くん
  「すごいですよね。」
水戸岡さん
  「それは、僕の力 ではなく(笑)
  やっぱり、その経営者が、社長が 偉い。」
岡田くん
  「あー・・・」
水戸岡さん
  「デザイナーの力は、大したことなくて、決定する 社長 が、やっぱし、夢が無いと。」
岡田くん
  「夢を描いて、ね。」
水戸岡さん
  「描かないと、僕達は、その夢を 作れないですね。」
岡田くん
  「いや、でも すごい、もう あの、
  昨年の 8月から 運行を開始した、九州新幹線の “つばめ”」
水戸岡さん
  「はい。」
岡田くん
  「800系 で いいんですか?」
水戸岡さん
  「そうです。 800系ですね。」
岡田くん
  「800系の、これ、斬新なデザインですよね。
  どう 説明したらいいですか、これ。」
水戸岡さん
  「まあ、新幹線ですから、元々、700系をベースに作れ っていうのがあって、
  でも、九州の人は 嫌だって。
  700系の あの顔は、嫌だって 言うんですよ。」
岡田くん
  「あー。」
水戸岡さん
  「九州は、オレ達の街は、オレ達の オリジナルじゃなきゃ 嫌だ って、
  そういう 我儘な人(笑)」
岡田くん
  「アハハ。 700系 ってのは、いわゆる、なんていうんですか、東京では・・・」
水戸岡さん
  「カモノハシ型の。」
岡田くん
  「それが ヤダ って言って、九州の人(笑)
  自分達のとこなんだから、自分達の顔を 作るぞ、って言って。」
水戸岡さん
  「ええ。 だから、オリジナル でなくちゃいけない って言って。
  オンリーワンが欲しい って、どこにも無いものが欲しい って、
  九州の人は、みんな 言うんですよね。」
岡田くん
  「で ちょっと、なんて言うんでしょうかね、こう、スッーと・・・」
水戸岡さん
  「普通の顔に。 オーソドックスな。」
岡田くん 
  「伸びてる っていうか・・・」
水戸岡さん
  「ちょっと 伸びた 形ですね。」
岡田くん
  「ちょっと 伸びた かんじで。」
水戸岡さんん
  「はい。 それで、色を 真っ白に 塗って。」
岡田くん
  「うんうん。 これ、でも、カッコいいですよね。」
水戸岡さん
  「目が こう、長いから。 縦目ですからね。」
岡田くん 
  「縦目になってて、なんかこう、結構 近未来な感じもしますし。」
水戸岡さん
  「そうですね。」
岡田くん
  「でも、中が 全然 違うんですよね。 日本を意識した デザインというか。」
水戸岡さん
  「中は、そうですね。 日本というか、九州というか、アジアというか、
  それを、意識、ちょっと してるんですね。」
岡田くん
  「これは、なんで こう、アジアを意識したデザインにされたんですか? “つばめ”
  いろんなデザイン されてるじゃないですか、そのまえの カモのだったり・・・」
水戸岡さん
  「段階的にね。」
岡田くん
  「段階的に・・・」
水戸岡さん
  「いや、私 若い時は、やっぱし、アメリカに かぶれて、10代は。」
岡田くん
  「かぶれて(笑)」
水戸岡さん
  「次は、ヨーロッパに かぶれて。 50ぐらいまでは、ヨーロッパーに かぶれてまして。」
岡田くん
  「へぇー。」
水戸岡さん 
  「50ぐらいから、ようやく、なんかこう。 なんか、心地悪い と。」
岡田くん
  「なんか、だって、昔の デザインされたの見ると、結構、なんか、
  ヨーロッパ っぽいのも・・・」
水戸岡さん
  「ですよね。」
岡田くん
  「ハウステンボス号 とか。」
水戸岡さん
  「(笑)そうです。」
岡田くん
  「ものすごい、ヨーロッパ っぽいし、まあ、アメリカ っぽいのは、
  “ビートル” なんかは ねえ、アメリカ っぽい、船のデザインとか。
  黒で統一された、ちょっと かっこいいのを作られたりとか。」
水戸岡さん
  「はい、そうですね。
  やっぱ、そういうのを ずっと、私の中でも、アメリカに かぶれ、ヨーロッパに かぶれ、
  徐々に 徐々に、それが 心地悪くて。
  やっぱり、日本だよね っていう。
  オレ達、日本人だから、やっぱり、日本を表現しないと 価値が無いよね って、
  存在理由が無いよね っていうのがあって、
  じゃあ、世界中の人に対して、どうやったら アピール出来るか っていう、
  それでもって 今回、ちょっと 和 を意識する。」
岡田くん
  「なんか、材料とかにも こだわられて。」
水戸岡さん
  「地域の素材。 九州の素材を使う、とかいう話ですよね。」
岡田くん
  「木の部分とかは、何で 作られてたんでしたっけ。」
水戸岡さん
  「これはね、九州の木を使って、楠を使ったり、それから、山桜を使ったり、
  それから、いぐさ の暖簾を使ったり、
  そういう、まあ、九州にある素材で 使えるものを使って行ったんですね。」
岡田くん
  「やっぱ、その土地の あるもので、形成して行く っていうか・・・」
水戸岡さん 
  「それが出来れば、一番いいですけど、
  全部が全部できませんから、出来るものを やって行こう と。
  最終的には、日本の、日本中から集めたもので 作って行けたら、一番いいですね。」
岡田くん
  「うーん。 なんか、金箔が貼られてる部屋があったりとか。」
水戸岡さん 
  「(笑)それは、一番 新しい新幹線が、
  その壁に、金箔を貼る っていう。
  それから、漆を使う、蒔絵を使う って、そういうものを 最近、作りましたね。」
岡田くん
  「すごいですよね・・・これ(笑)」
水戸岡さん
  「金箔を貼る っていうと、すごい 派手だとかですね、みなさん 思うんだけど、
  金 って 映り込むんで、非常に上品な、
  最高の感覚 っていうか、感性を表現できる素材なんで。」
岡田くん
  「あー。」
水戸岡さん 
  「普通は そういうものって、神社とか。」
岡田くん
  「はいはいはい。」
水戸岡さん
  「それから 仏閣とか、それから 最高のお城とか、
  殿様とか そういう、貴族とか、あるレベルの方が使ってたものを、
  できれば、一般大衆が使う、公共の移動空間に持ち込みたい っていうのが。
  それを、子供のときから 自然に、あぁ、金箔 って こんなものね、っていう、
  軽いノリで、理解してほしいんだよね。」
岡田くん 
  「うーん。」
水戸岡さん
  「それを やるために、最高の職人の技を、新幹線の中に 持ち込みたい。
  超モダンな 最先端の技術の中に、日本の伝統的なものと コラボレーションして、
  いまだかつてないものを 作りたい。」
岡田くん
  「なぜ、そこに 行き着いたんだと思われてますか?
  伝統を混ぜたいというか。」
水戸岡さん 
  「それは、自分の中の 潜在意識の中で、私達 子供のときから、やっぱし、
  私、62ですから、すごい昔ですよね、戦後ですから。
  その頃 やはり、お寺の近くで、毎日 遊んでるとか、
  昔の 伝統的な中で 育ってますので、それが すごい懐かしいし、
  それが、いまになると、すごいな っていうのが、思いましたし。 世界中、旅をしても、
  なんで 日本人 って、もっと 日本を表現しないの? って 言われたりして。」
岡田くん
  「うーん。」
水戸岡さん
  「僕が、無知なところが バレてしまって。 勉強してない! って。
  だから ようやく、50になって、
  自分達のアイデンティティー を、もうちょっと ちゃんと理解して、
  そこの中に、オレ達の宝は あるよね っていうかんじ。
  それをこう、やっぱし、世界に発信しないと、私達が日本人である っていう理由が無い。
  ヨーロッパを真似したって、ヨーロッパ人に 勝てっこない。
  やっぱり、オレ達が持ってる、オレ達の 色、形、素材、感性、歴史、
  それを やっぱし、今風にアレンジして、世界の いいものとアレンジして コラボレーションして、
  最高のものを作ることが、日本人が 世界に貢献することだし、
  僕達の存在理由を 明快にすることだし って、そういうふうに思えて来て、
  やっぱり、じゃあ やろう っていうことで、いま、一生懸命・・・」
岡田くん
  「うーん。」


(曲)
CORNELIUS 『BREEZIN'』  

Breezin’


水戸岡さん
  「あまり 大げさに考えると、難しくなるんで、軽いノリで、
  ちょっと 金箔 使うから、
  川辺(かわなべ)っていう町に、職人がいっぱいいて、仏壇職人が。
  キミたち、手伝ってくれる? って言うと、
  新幹線の中の壁、やらしてくれるんですか? って言うから、
  そうだよ、って言って、
  でも、お金が無いんだよね、って言うと、彼らが、
  いや、金箔代だけは、水戸岡さん 出して下さい、って、
  その作業は ボランティアで、っておっしゃって出来た。」
岡田くん
  「(笑)」
水戸岡さん
  「だから、そういうノリが。」
岡田くん
  「いや、でも そうです。 ノリ、大事ですよね。 地域を巻き込む・・・」
水戸岡さん 
  「ええ、それはもう、人と人との 一番 大事なところは、ノリ っていうか、気持というか。」
岡田くん 
  「どうやって、口説いて行ったんですか?(笑)」
水戸岡さん
  「そんな、だから 口説くのは、その・・・」
岡田くん
  「口説いてない ですか。」
水戸岡さん
  「口説かない。」
岡田くん  
  「会社も? JR九州の・・・
  やっぱり こう、デザインを出して行く上で、その なんだろう、どういう、こう、
  反対意見も、たぶん 出たと思うんですよ。 やり過ぎだ、とか。」
水戸岡さん
  「ま、長いこと、20何年 やってるうちに、その最後として、新幹線の提案がありましたけど、
  A案、B案、C案 ていうのを出すんですね、いつも。
  A案は、最も過激で、どこも やってないこと。」
岡田くん
  「はい。」
水戸岡さん
  「B案は、いま やっていることより、ちょっと 進化したこと。
  C案は、いま どこもやってること、って出すと、
  九州の人は、A案 取るんですよ。」
岡田くん
  「(笑)」
水戸岡さん
  「そういう その、どこもやってないものとか、見たことないものとか、
  食べたことないものとか、作ったことないものとか、使ったことないもの 使いたい。
  そういう意識が、ものすごく強いんですよ、潜在的に。」
岡田くん
  「へぇー。」
水戸岡さん
  「それは、歴史的なものですね。
  要するに、アジアから ヨーロッパから、文化を、いつも 窓口として 受けて来ましたから、
  一番 それを、受け入れやすい体質に なってるんだと思うんですよね。」
岡田くん  
  「うーん。」
水戸岡さん
  「だから、いつも 過激な提案しないと、
  水戸岡さん、サボってないの? とか って言ったりする人が、いっぱいいて。」
岡田くん
  「アハハハ!」
水戸岡さん
  「今回は、力 入ってないね、とかさ(笑)」
岡田くん
  「もっと、持って来てよ! みたいな。」
水戸岡さん
  「そうそう(笑) もっと、ノレ よ! って感じだね。」
岡田くん
  「(笑)
  会社自体が、全然 そんな、反対意見が無かったってことですか?」
水戸岡さん 
  「いや、それは あるんですけど。」
岡田くん 
  「ありますよね。」
水戸岡さん 
  「社長になる人が、そういう人が なるんですよ。」
岡田くん
  「あー。」
水戸岡さん 
  「現場は、皆 反対ですよ。
  金箔 使う? 予算が足りない。
  木を使う? メンテどうすんの? 木は曲がるし 痛むしね、変形するし。」
岡田くん
  「ケガさしても・・・」
水戸岡さん
  「値段も 高い、お金も かかるし っていう、そういうことを言う。」
岡田くん
  「はい。」
水戸岡さん
  「でも、トップが みんな、その、
  いや、やれよ、って。」
岡田くん
  「やれよ! って。」
水戸岡さん
  「予算もスケジュールも、なんも無いけど、オマエらの知恵で やれよ、って、
  滅茶苦茶 言うわけよ。」
岡田くん
  「(笑)」
水戸岡さん
  「エヘヘ(笑)」
岡田くん 
  「トップの人が、結構 わかってる・・・」
水戸岡さん
  「トップが、よく わかってる。」
岡田くん
  「あ、そうなんですねぇ・・・」
水戸岡さん
  「だから、トップが、
  デザイナーは みんな、デザインする力はあるんだけど、ミュージシャンも そうですけど、
  音楽家だって、力があっても、
  最後は トップが決めるじゃないですか、この曲で 行っていいよ とか。
  これが、センスが無いと、どうもならんのよね。」
岡田くん 
  「じゃあ、その、九州は そういう、OK が出て、だんだん 変わってってますけども、
  東京は、変わってないじゃないですか、九州以外は。」
水戸岡さん 
  「結局 それは、食える、食べて行ける。 お客さん、十分いる。
  なにも そんな、一生懸命がんばらなくても、お客さんの立場に立たなくても、
  自分達の立場で仕事してれば、十分、乗って来るわけですね。」
岡田くん   
  「うーん。」
水戸岡さん  
  「だから、メンテが楽。 色も、汚れてもいい、耐久性のあるプラスティックを使うとか、
  そうやって、みなさん、均一性の高い、
  ランニングコストの かからないものを 使って行くんですね。」
岡田くん
  「利用者が いるから。」
水戸岡さん
  「いるから。 で、 九州は、いないから、車社会ですから、少しでも増やすために、
  とんでもないもん 作んないとさ、面白いと言ってくれない(笑)」
岡田くん
  「アハハハ。 利用者は、どうなんですか? 利用者の反応は。」
水戸岡さん
  「そんな、新幹線なんか出来て。」
岡田くん 
  「はい。」
水戸岡さん  
  「利用者は みなさん、当然だよね っていう感じで。
  おぅ、九州だから、当然だよね っていう感覚で、
  内心では どう思ってるか知らないけど、よくやったね みたいな感じで、使ってますよ。」
岡田くん
  「(笑)いやあ、面白いですよね。」
水戸岡さん 
  「それは、自分達の誇り っていうか、
  オレ達は、こんなものを使ってるんだ っていう意識が、やっぱり ありますね。」
岡田くん
  「うーん。」
水戸岡さん
  「それが 結局、みなさん、個人の意識のレベルから、社会の意識のレベル、
  それから、社会と環境 みたいなレベルを含めて、やっぱり、エコに行かなくちゃね とか、
  やっぱり、木を使って 天然素材を使うことが、将来、電車を破棄するときに、
  土に還る素材を使った方が いいに決まってるじゃないか ってとこまで 行くわけですよね。
  だから、そういう意味で、なにも 木を使うことが 贅沢じゃなくて、
  環境に優しいから、僕らは木を使いたい。
  ほんとの皮を使いたい、ガラスを使いたい、鉄を使いたい、紙を使いたい。
  これは全部、最終的には、大義があって、
  環境に優しいこと やろうね って。 利用者の立場に立って やろうね って。
  多くの人が 幸せになる立場に立って、ものを作ろうね。 
  その代り、ちょっと 利益は下がるね と、
  しかし、それが 公共の乗り物の役目じゃないか っていうことを、
  まあ、私が言わなくても、みなさんが、そう思ってるんですよ。 不思議なことに。」
岡田くん
  「水戸岡さんは、結構 なんか、反対されるのを こう、説き伏せる っていったら変ですけど、
  口説くのが上手い っていうのを、聞いたことがあるんですけど。」
水戸岡さん
  「上手くない、上手くない(笑)」
岡田くん
  「一番、反対された中で、こう・・・」
水戸岡さん
  「そうね、それは 切りないけど、一番最後、反対される理由は、
  ほとんどの場合は、危険である とか、それから、手間がかかる、ですね。」
岡田くん
  「コストの問題 とかですか?」
水戸岡さん
  「手間、面倒。 ある意味、日本人の得意な、面倒だ っていうことですよ。」
岡田くん
  「面倒くさいんですね。」
水戸岡さん
  「面倒くさいものが 嫌だ。
  でも、それを言ってると、いい道具とか 環境とかは 作れないよ っていうことで。
  まあ、企業人の、担当者が 一番 問題なのは、会社の立場ですよね。
  いつも、担当者と話してるときに、時間かかるんだけど、
  でも、キミさあ、会社の立場 しゃべってるけど、家 帰ったら 何? って。
  子供 二人いる、親父でしょ? って。 親父の立場になって考えて、
  床が木の場合と、石油資源の プラスチックの場合と、どっちを選ぶの?
  親父の立場で、って言ったら、いや、木ですよ!
  なんで、木よ、さっきまで プラスチックがいい って言ったじゃない、って。
  そういうふうにして、やっぱし その、経済と 社会と 個人、
  自分のうちのことと 会社のことを、
  一緒に考えるようにして ものを選ばないと、間違って行くんで。
  そうやって 話してるうちに、みなさんが 少しずつ、こう、
  やっぱし そうよね、って 変わって行くんだよね。」
岡田くん
  「うーん。」
水戸岡さん
  「子供のために どうすんのよ とか、環境のために どうすんのよ とか、
  私達は、たまたま、長い歴史の中の 一部を担当してて、
  昔っから 培って来たものを進化さして、次に送る立場よ。
  お前達 やってると、進化しないよ って。
  もう一回、進化、返って行くよ とか、悪くなるよ と。
  だから、進化させるためには、それなりの努力がいるんで、
  みんな、頑張って、予算も スケジュールも 技術も、低いかもしれないけど、
  一生懸命やれば なんとかなるじゃないの、って言って、やって行く。」


(曲)
ANGELA JOHNSON 『REVOLUTION』

ガット・トゥ・レット・イット・ゴー


岡田くん
  「まあ、細かいとこに、利用者とか 消費者とか、
  見て感じる っていうことに、こだわって やられてるんですよね。」
水戸岡さん
  「もちろん、だから 私は、JR九州に対して、
  利用者の立場の代表として、デザインしても よろしいか? ってことで、
  JR九州の側の立場に立ちません、てことを、いつも 言ってました。
  利用者にとって。 そういうことを いつも考えてるんです と、そう言ったの。
  細かいっていうか、もう ほんとに、
  イス 一つ、クッション 一つ、それから ガラス、絵、照明、
  全てが全部、心地良くないとですね。
  まずは、みなさんだって、パッと 何かに座って、イスが 心地いいと、
  このイス、なんか 心地いいよね って、思うよね。 いままでとは違うから。」
岡田くん
  「でも、どこまで出来るか ってあるじゃないですか。  
  例えば、まあ、予算が決まってて、
  この木が 絶対いいし、これ 100点だとするじゃないですか、自分が知ってる中で、
  座るとこも、これが気持ちいい、これが 100点だ。
  でも、100点 目指すと、新幹線なんか 特に、イスも 何百席あるから、
  こんなの 作ってられないよ! って。」
水戸岡さん
  「だから、九州だから、九州の人じゃないと(笑)」
岡田くん
  「こんなの 作れねえよ! って なったときに、どうするんですか。」
水戸岡さん
  「そのときに?」
岡田くん
  「60点で いいのか、っていう・・・」
水戸岡さん  
  「例えば、JR九州だと、本皮張りのシートが あるのね。
  それを 実際に、普通車、自由車で使ってるわけですよ。 で、床は、木を使ってる。」
岡田くん
  「“かもめ” でしたっけ。」
水戸岡さん
  「“かもめ” です。 ご存知ですね、よく。」
岡田くん
  「“かもめ” ですねえ。」
水戸岡さん
  「そう。 それは どうしたかっていうと、皮を使うときに、皮 っていうのは、一般的には、
  キズがない とか、黒の色が揃ってるとか、シワが揃ってるとかいうと、
  それは すごい、高いですよ。 だって、動物ですからね、一頭いくらの皮しか使えない。  
  その中の、何パーセント使うかで 決まるわけですね。 で、コストが下がる。
  だから それを、キズも OK、色が ちょっと違っても OK、シワがあっても OK、っていうと、
  半分以下に なるんですよ。」
岡田くん
  「あー。」
水戸岡さん
  「だから その、自然から与えられるものを、恵んでもらうものを、
  100パーセント、どこまで使い切るか っていうのが テーマなんですよ。
  そうすれば、皮なんて 全部 使える。
  どっちみち、キズのない皮で、もしも、イスを作るとしますよね。
  でも、走り始めた瞬間、お客さんが乗った瞬間に、キズだらけですから。
  前日まで、きれいですよ。 乗った瞬間、キズが付くんですよ。 一緒じゃん。」
岡田くん 
  「アハハハハ!
  それは、九州の会社の人は、許してくれるんですか?」
水戸岡さん
  「それは、僕は許す。 その代り、コストが半分になって、皮張りが出来る。
  そうでないと、皮張りなんて、絶対できないよ。」
岡田くん
  「あー。」
水戸岡さん
  「で、木なんかを使うときも、
  木の色を揃えるとか、節があっちゃ困るとか、板目がきれい とか言うと、
  もう、それは 高いですよ。」
岡田くん
  「うん。 まあ、節目も合わせろ とか、いろんなね。」
水戸岡さん 
  「節も OK、キズも OK、色が変わっても OK、って言ってやると、半額以下になるんですよ。
  そうやって、最高のものを 使って行くんですよ。」
岡田くん  
  「はぁー!」
水戸岡さん
  「そういうことをするのが、デザインなんですよ。
  だから、表面的な 小奇麗なことをするのがデザインじゃなくて、いかに その、
  材料は 材料であれば、自然から与えられた、世界から与えられたものを、
  端から端まで 使い切って行く っていうのが、僕らの 義務。
  そのために、何をする、デザインどうしたらいいか が、僕達の知恵。 能力ですよ。
  だって、いい材料 使って いいものを作るのは、誰でも出来るじゃない。
  だから、そこに やっぱり、一番の、それを説明すると、お客さん達は 嬉しいのよ。」
岡田くん
  「まあ、そうですね。」
水戸岡さん
  「こんな節でも いいの? って。
  家 作るとき、床柱が なんか、節が 一個あったら、ダメだ って言って、
  一本 100万とか、そんなバカなこと やめなさいよ、っていうことを 言うわけです。
  そういうことを、お互いに 話が出来るような。 ベースとして。
  公共空間 ていうのは、みんなが使って、みんなが理解する、最も大事な空間なんで。
  だから、さっき言った 最高の材料を使ってあげたい、最高の色を 使ってあげたい、
  最高の形を 使ってあげたい。 自分では 持てない、個人では 持てない、
  公共の道具が最高である っていうことが、その国の力 そのものであって、
  個人の持ち物が最高なんか、大したことじゃないです。
  だから、みんなで共有してるものが 最高っていうのが、その国の 文化の証ですから。」
岡田くん
  「うーん。」
水戸岡さん
  「いま、そういう時代に向かおうと、みなさん してますよね。」
岡田くん
  「たぶん 水戸岡さんの話 聞いてると、
  公共施設 っていうのが、すごく、言葉として出て来る気がするんですけれども。」
水戸岡さん
  「大事だと 思いますけどね。」
岡田くん
  「そこを、変えて行きたい、という思いは あるんですか。」
水戸岡さん 
  「変えて行きたいというか、公共施設が、その国の、ものの考え方の 基本を表すものである。
  だから、国民が ほんとに大事だと思えば、みんなが使う道具の質を上げて行くのが、大事です。
  例えば、どっかの駅に着いて、駅前に立った時に、この街 きれいだね、って思った時は、
  それは そういうふうに、ちゃんと きれいに 街を整える人達が、住んでる街です。」
岡田くん
  「うーん。」
水戸岡さん
  「この街、なんで こんなに、殺風景で寂しいんだろう と思ったら、
  そういう人が 住んでる街なんです。
  だから、そこに住んでる個人、人々の意識のレベルが、街に現れて来るんです。」
岡田くん
  「なんか、東京でも、そういう話って、よく 出て来るんですよ。」
水戸岡さん
  「はい。 あ、そうですか。」
岡田くん
  「デザインを変えよう、とか、いろんな こう、
  旅して来て、入国して下さったり、旅行して下さる方にも、
  日本 てどんなんだろう って、見せよう とか。 もっと、集まれる。
  東京 って、やっぱり こう、なんだろう、妥当なものになって来てしまうので、
  利用者もいるから、ケアもしないとか、
  じゃあ、変えよう っていのは あるんですけど、
  なんか、まとまらないんですよね、みんなが(笑)
  みんなが、箇所箇所、箇所箇所で・・・」
水戸岡さん
  「バラバラにね。」
岡田くん
  「バラバラで、そういうデザイン。 変えなきゃいけないだろう! みたいな、
  もっと カッコよくして行こうぜ、オレ達の街を! って、みんな。」
水戸岡さん
  「(笑)」
岡田くん
  「みんな 言うんですけど。」
水戸岡さん
  「素晴らしいよね。」
岡田くん
  「アハハ。」
水戸岡さん
  「それは、もっと 言ってよ。 ほんとよ。」
岡田くん
  「いや、みんな 言うんですよ。 みんな 言うんですけど、まとまらないんですよ。
  それを、みんな、どこに向けたら まとまんのか、
  東京 って、なんで こんな、まとまんねえんだろうな って思ったりするんです。」
水戸岡さん  
  「それは、学習しないと ダメですよ、学習しないと。」
岡田くん
  「はい。」
水戸岡さん
  「まず、一番 大事なのは、自分の思ってることを きちっと喋る。 言語を きちっと伝える。
  要するに、一番 元なのは、コミュニケーション能力。」
岡田くん
  「コミュニケーション能力。」
水戸岡さん
  「対話能力ですよ。」
岡田くん
  「はい。」
水戸岡さん
  「十分、コミュニケーション能力が出来るようになれば、
  大体 言ってることが、ちゃんと理解できるようになれば、街は、自然に作れて行くんです。
  だから、街が 作れてないということは、
  個人個人の 対話能力が乏しいから、相手の意見を 理解する力が無いんですよね、きっと。
  対話能力というのは、自分の意見を言うことではなくて、
  自分の不都合を 受け入れることですから。
  人の意見を聞くことによって、自分の能力が 開花して行くんですよね。
  そういうことを、どこまで出来るか っていうね。」
岡田くん
  「うーん・・・」
水戸岡さん
  「それが出来れば、たぶん、少しずつ 変わって行くかもしれない。」


(曲)
IGLU AND HARTLY 『IN THIS CITY』

& Then Boom [12 inch Analog]


水戸岡さん
  「ものすごく、街並みが素晴らしいっていうことは、
  そこに住んでる人の、意識のレベルが高い っていうこと。 そのために、生きてるわけです。
  僕達が、なんのために生きてるか っていうと、素晴らしい街並みを作る って。
  それは 何故かというと、子供たちが、おぎゃあ と生まれて、
  目にするものは 全部、映し込んで行くわけですね。
  お母さんの笑顔を 映し込んで、お母さんの笑い声から 全部 映し込んで行って、
  次は、自分の家を映し込んで行って、今度、歩くようになると、一歩 出れば、街並みを。
  歩道の石とか、電柱とか、木とか、花とか、窓とか、人とかを 映し込んで行くわけ。
  そのレベルが、高ければ 高いほど、出発点が高いんです。
  それで 低いと、それを上げるのに、えらい時間が かかるんです。
  だから、環境が高いと、次の世代も また、
  前の大人達が あそこまで頑張ったことを、オレ達は やって行こう、って思うんだけど、無いと、
  大人が頑張った姿を 見てない子供たちは、頑張ろうとしないんです。」




岡田くん
  「あのー、自分で考える、水戸岡さんが 仕事を進めていく上での、特徴?」
水戸岡さん
  「私の 特徴?」
岡田くん
  「 って、どういうのですか。 対話から始まるんだと思うんですけど。」
水戸岡さん
  「そうですね、なんだろうね・・・」
岡田くん
  「水戸岡さん、どうですか。 ご自分のこと、頑固だと 思いますか? それとも・・・」
水戸岡さん
  「みなさんは、頑固 って言うけど、僕は、全然 思ってない。」
岡田くん
  「あ、ほんとに。」
水戸岡さん
  「僕は、だから、もちろん いろんな意見があって、余りにも つまらない意見は、
  つまらないと言うと失礼だけど、それは、カットしますけど、
  いらんこと言われて、そこで もしも否定しても、残るものが いっぱいあって、
  あー、アイツ あれ言ったな とか、コイツ あれ言ったな とか、残ってですね、
  それを こう、受け入れるっていうのは、
  さっき言った、不都合を受け入れる っていうか、好き嫌いを言わない。」
岡田くん
  「うん。」
水戸岡さん
  「色についても、形についても、素材についても、
  自分が 好きなものだけ使ってると、限界がある。
  音楽でも そうです。 音も そうですね。
  自分の 大嫌いだって音を 一回 使って、もしかして 作った時に、
  え? こんな音楽が! とか、色も そうですね。」
岡田くん
  「拡がって行く。」
水戸岡さん
  「拡がって行く。 それが、能力の、説得力に繋がって行く。
  そういう意味で、可能な限り 対話すること、時間かけて。
  自分も しっかり喋るけど、相手も しっかり喋ってほしい っていう、
  それを 繰り返して行く っていうのが、一番のことですね。
  それから、人の意見を聞く って。 しっかり喋るけど、しっかり聞く って。
  で、一緒にやった感じがないとですね、何も出来ないですよ。
  みんな、オレがやったんだ みたいな錯覚が起きるような、そういうステージ っていうかね。
  だから、ステージを ここに作って。 見えないステージですけど、
  それが なんとなく 見えるときが来るのよね。 なんか、出来そうだな って。
  こんなこと 言ってるけど、なんか 出来そうだな っていう 感じがある。
  その、なんともいえない “予感の共有” って、僕は 言ってますけど、
  予感を共有した時に、何か 力が湧いて来る気がする。
  そのためには、時間をかけて、お互いに 腹の底を割る というかですね。
  自分の考え方を 喋る。 どれだけ、相手と距離があるのかを 明快にする っていうのが大事で、
  わかってくれなくても いいんだけど、
  違うんだ っていうことを わかることが、一番 大事ですね。」
岡田くん
  「うん。」
水戸岡さん
  「それが、私の仕事の 一番のしかたで、それから、手間隙かける。
  それから、私はデザイナー ですから、絵を描くのが得意ですけど、
  なるべく、絵を描く前に 言葉で、活字で。
  言葉で、歩くデザインをしたい って思ってます。
  一番、不得意なことで。」
岡田くん
  「水戸岡さんの 会社の、デザイナー育成も、独特だ っていう・・・」
水戸岡さん
  「デザインを教えない(笑)」
岡田くん
  「ほんとですか(笑)」
水戸岡さん
  「デザインを、させない。」
岡田くん
  「デザインの会社なんだけど、行った人が、
  すごく 受け答えが ちゃんとしてるとか、お茶 持って来てくれたら、なんか、
  すごい しっかり 教えられてる っていうのを 聞きましたけど。」
水戸岡さん
  「よく 知ってますね(笑)
  まあ、デザインを させない、っていうか、
  まず、お茶、それから お菓子、お弁当の準備が、きちっと出来る。
  それから、事務所の周囲の掃除が、ちゃんと出来る、それから、事務所の中の掃除が 出来る。
  毎朝 一時間、全員で掃除しますから。」
岡田くん
  「おー。」
水戸岡さん
  「掃除が。 まさに、デザイナーの一番の仕事は、整理整頓、清掃能力ですから、
  いかに、きれいに わかりやすく、使いやすく置くか ってことだけですから、
  そいういうことをするためには、自分が まず、そういうふうに、基礎をやっておかないと。
  お茶を一つ淹れるにも、美味しいお茶を淹れるには、どうしたらいいか とか。
  そんときに、相手によっては、これは コーヒーがいい、日本茶がいい。
  器 どうするの? ったら、器も 選ばなくちゃいけないし、
  それから、和菓子があったら、お客さんが来たら、和菓子を 近くに 買いに行って、
  今日は 季節の、こういう和菓子を出さくちゃいけない とか。
  で、昼、10何人 来るけど、お弁当だったら、デパートまで行って、お弁当を選んで来る。
  それを見ると、センスがわかるよ。」
岡田くん
  「まあ、そうですよね。」
水戸岡さん
  「何を 買って来るか。」
岡田くん
  「そう、わかりますよね。」
水戸岡さん
  「この野郎、って思うでしょ(笑)」
岡田くん
  「考える能力が あるかどうか っていうのが、わかります。」
水戸岡さん
  「それ、一番の デザインですから。 それが 一番の、大事なことで、
  生活するために、どう 心地良く、
  みんなが納得するような サービスを徹底できるか っていうのが、デザイナーの仕事。
  人の仕事ですよね。 それをするのが、僕らの仕事ですから、
  それを習わないで、絵が上手だとか、そんなの すぐ、子供に追いつかれちゃう。
  コンピューター 使って、あっという間に出来ちゃいますから、子供。
  でも、体で覚えた、お茶の淹れ方とか 香りとか、五感で全部、同時に学習したことは、
  そう簡単に 学習できない。」
岡田くん
  「うーん。」
水戸岡さん
  「五感で ものを習うことが、一番 大事なことなんで、本来、子供のときにやってるべきことが、
  街に住んでると 出来てないんで、だから それを、事務所で、もう一回 ゼロから。」
岡田くん
  「みなさん、そこに行き着きますもんね。
  (笑)みなさん、やっぱ こう、年が上がって行くと、なんか・・・」
水戸岡さん
  「まだ、若いけど(笑)」
岡田くん
  「まだ 僕も、若いですけど、みんな、そこに行き着くじゃないですか。」
水戸岡さん
  「そこに 行きますね。」
岡田くん
  「やっぱ そこが、やっぱり こう、教えられなかった・・・」
水戸岡さん
  「音楽が 一番、進化してますけどね、五感 てのは。
  音楽は、こう、明快ですけど、他のことは なかなか、明快になってないんで、
  それを、明快にする っていう、そこが 大事ですね。」
岡田くん
  「そこを、大事で、仕事に文句 言ってんじゃなくて、
  じゃ、何が ダメで、何が どうなのか、じゃ、どうしたらいいのか考えろよ! とかって、
  僕らの年になったら、みんな そう、言い合うわけですよ。
  じゃ、こうしたらいいと思う っていうのを、上の人に言ってみれば? っていうことが、
  若いうちから、学んでるか 学んでないか って、結構、おっきいって・・・」
水戸岡さん
  「おっきいですね。」
岡田くん
  「年取ってから、みんな、言い出すじゃないですか。 いま、日本。
  そういう、若いうちに、それを教えられるっていうのは。」
水戸岡さん
  「それが 一番。 若い人達、デザイン料を稼ぐようなことを 期待しない って思わないと。
  いま 大学では、すぐに、会社 入ったら役に立つ人を育ててるんですね、促成栽培してて。
  企業も、すぐに 役に立つ子が欲しい っていうから。」
岡田くん
  「即戦力として。」
水戸岡さん
  「即戦力。 学校も、そういう教育をしてて、役に立たないんですよ。  
  すぐに、2~3年は 役に立つけど、10年 20年先には、役に立たないですね。
  出来れば、短期 中期 長期の、10年 20年 30年。
  50になったとき、ほんとにいい仕事が出来る人達が たくさんいる国が、すごいわけで、
  それが いま、無いような気がしますね。」
岡田くん
  「それは こう、いまのデザインにも、繋がってたりしますか?」
水戸岡さん
  「一緒ですね。 だから、学校から、どちらかというと アーティストを教育してる。
  デザイナー を、アーティスト教育してるわけですね。
  デザイナー は、職人ですから、
  僕達は、音楽家とかと違ってて、自分の求めてるものを表現してるわけじゃないです。
  私達は、みなさんの意見を いろいろ聞いて、希望とか 夢とか 思いとかを取材して、
  それを、私達の経験を積んだ中で、翻訳や通訳をして、
  色、形、素材、使い勝手 に 置き換えて行く仕事。 だから、代行業です。
  みんなが たぶん、こうだろう と思うものを 提供するのが、僕達の仕事で、
  それが もしも、レベル高くて、ああ、水戸岡さんの仕事は良かったわよね って、
  そう言われたら、それは 嬉しいけども、そこを目指してるわけじゃないんです。
  環境、道具、みなさんが幸せになるための装置の 質を上げるために、
  日々 努力してる っていうのが、たぶん デザイナーの、本来の仕事です。  
  まさに、世の中の、底上げをする仕事ですから。
  いかに、底辺を、一歩 二歩 三歩 上げて行くかが、私達の仕事ですから。」


(曲)
SADE 『KISS OF LIFE』

Love Deluxe
  


(対談が終わって、岡田くんの感想)

「さあ、ということで、水戸岡さんと お話をさせていただきました。
いや、あの、ほんとにね、真っ直ぐで、気持ちいいですよね。
ほんと、ありがとうごうざいました! って言いたくなる、こう、お話をしていただきましたし。

やっぱ でも、地方ね。 面白いことしやすいんでしょうね。
ま、東京も、しやすいとこもあるかもしれないですけど、
いろんなね、しがらみが、やっぱ、多いな とは(笑)やっぱ 思っちゃいますけど。

でも、うーん、デザインの力 とか、僕は、信じてる方なので。
信じてるというか、好きな方なので、やっぱ なんかこう、
いろんなことが、面白い方向に 変えて行ければなあというふうに。
変えて行ければ っていうか、みんなで 変えて行きたいな っていうのは、
すごく、強く思います、それはね。 こういう時代。
っていうのは、すごく 思いますし、
やっぱ、水戸岡さんみたいなね、だいぶ こう、上の方ですけど、
すごく、話を聞いて、ちょっと 勇気をもらった気もしますし。
うーん、そういう方も、今日は 多かったんじゃないかなあ と思います。」


(曲)
JAMIE SCOTT & THE TOWN 『RUNAWAY TRAIN』

Park Bench Theories



(水戸岡さんからの コメント)

「私の場合はですね、大体、デザインという意識は 無いんですけど、
いつも その、お祭りがあるとか イベントごとですね。
家族が たくさん集まって、お祭りで 出て来た食事。
その時の、みんなが着てる衣装と言いますか。
それから、田舎だったら、神社や仏閣、お参りしたときの、
なんともいえない 緊張感。 心地いい 緊張感というのが、
結果 それが、いま考えると、美しい景色と 楽しい笑顔と、それから 美味しい食べ物。
みんな 全部、僕の中では、デザインの基礎になるんですね。

いつも その、美しい景色だけでは 満足しなくて、そこに いつも、食べ物と 楽しい会話が無いと、
できれば、可能な限り、笑いと笑顔を デザインしたい っていうのが、僕のテーマですね。
それが出来れば、みんなが ハッピーになるな という気はしてます。」


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