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2009/02/08 on air 「科学は世の中を変えますか?」                       (guest) 伊藤智義さん

スーパーコンピューターを20万円で創る (集英社新書)



スーパーコンピューターを20万円で創る


伊藤 智義



(オープニング)

「こんばんは、岡田准一です。今夜も始まりました 『Growing Reed』
この番組では、毎週一つのテーマの専門家をお呼びして、徹底的に質問。
番組の終わりには “考える葦” として、
僕も皆さんと一緒に成長することができたらいいなぁと思っています。

えー、今夜は“天才科学者”と呼ぶにふさわしい方に、いらしていただきます。
その方とは、
千葉大学教授の、伊藤智義さん。
伊藤さんは“3次元テレビ”
つまり、立体的な映像を映し出せる、
電子ホログラフィー技術の開発に取り組んでいらっしゃいます。
SF映画や、アニメなどでよく見る、あれですよね。
実現すれば、物凄い事だと思うんですけども、
伊藤さんの経歴が、またまた凄いです。

伊藤さんは、1989年に、スーパーコンピューター並みの性能を持つ、
天文学の専用計算機を、独自に開発。
世界を、アッと言わせました。
しかも、スーパーコンピューターの1か月のリースが、約1億円だった、その時代に、
同じレベルの演算速度を持つ、その専用計算機を、
わずか20万円ほどで、自分で作ってしまったんですね。
このエピソードは、科学者の間で、伝説になっているそうです。

さらに、伊藤さんは、有名なマンガの原作者でもあります。
そのマンガとは、1980年代に『ヤングジャンプ』で連載され、大ヒットした、
『栄光なき天才たち』
このとき、伊藤さんは、東京大学に在学中の学生でした。
この頃、年収1400万円以上あったそうですが、
伊藤さんはそれを、あっさりと捨てるんですね。
なぜ、マンガ原作者だった伊藤さんが、
天文学専用のコンピューターを開発する事になったのか。
それから、なぜ、天文学の世界を離れ、3次元テレビの開発に取り組む事になったのか。
ぜひ、お聞きしたいと思います。

J-WAVE 『Growing Reed』
新しい一週間、最初の60分、ぜひ、一緒にお付き合いください。」



(岡田くんの曲紹介)
「お金なんていらない。誰かの真似をする必要もない。
俺たちには、充分な幸せがあるから。
それを、大切にして行けばいいのさ。
UNITED STATE OF ELECTRONICA 『EMERALD CITY』
U.S.E






岡田くん
  「伊藤さん!あの、びっくりしました、僕。 印象が・・・」
伊藤さん
  「(笑)えー、あ、そうですか。」
岡田くん
  「(笑)も、経歴、見てたら、だって、もっとなんかこう、
  どんな人が来るんだろう、と思ってたら、
  おっきなクマさんみたいな人で・・・」
伊藤さん
  「あ、そうです。」
岡田くん
  「ハハッ!(笑)
  なんか、大学で言われたりしないですか。」
伊藤さん
  「しますねぇ。
  あのー、高校の頃から、背は高くって、180は越えてて。 いま185なんですけど。
  高校の頃は、55キロしかなくて、
  『ボクサーになったら、そのリーチだけで勝てるぞ』って言われてたんですけど、
  今は、100キロになっちゃいました。(笑)」
岡田くん
  「(笑)もっと、なんか、変わり種の人が来るのかなぁと思ってたんですよ。」
伊藤さん
  「え。あのー、それは、非常によく言われていて、あのう・・・」
岡田くん
  「もともと、マンガとかが好きな子供というか、若い頃は。」
伊藤さん
  「あっ、マンガは好きだったですね。
  私達は、第二・・・二世代になるんですかね。
  最初に『マガジン』とか『サンデー』とかが、創刊された頃の、
  もうちょっと上の人達の次ぐらいですかね。
  ちょうど、集英社から『ヤングジャンプ』とかが創刊されたのが、高校生の時ですし、
  そういう時期で、あとは、全盛期でもありましたね。」
岡田くん
  「うーん。」
伊藤さん
  「バブルと、ちょうど、マンガの成長っていうのが重なっていて、
  あのう、まあ『少年ジャンプ』が週刊で600万部とかね。
  『ヤングジャンプ』は、週刊で200万部とか、そういう時代を過ごして来たので、
  まあ“マンガ漬け”なとこもありましたね。」
岡田くん
  「作品でいうと、どういうのがあった時代ですか?」
伊藤さん
  「当時ですか?」
岡田くん
  「はい。」
伊藤さん
  「当時はですね、小学校の頃は、毎週欠かさず楽しみにしてたのが、
  『巨人の星』の放映ですね。テレビの。」
岡田くん
  「あー、でも、その世代・・・」
伊藤さん
  「土曜日の・・・マンガとしては、もうちょっと前なのかもしれないですけど、
  アニメ放映は、ちょうどその頃でしてね。
  『オバケのQ太郎』とか、そういうのが、テレビでガンガン流れてた時代で。」
岡田くん
  「じゃあ『アトム』とか観て、科学者を目指してたわけではない・・・」
伊藤さん
  「そうですね。違いますね。
  それは・・・私は、手塚先生の作品ていうのは、ほとんど読んでなくて、
  大人になってからですかね『火の鳥』とか『ブラックジャック』とかを読んで。
  そうですね、『アトム』は、ちょっと、時代がずれてるかんじですね。」
岡田くん
  「なぜ、じゃあ、科学者になろうと思ったんですか?
  最初、思ったのは、いつですか?」
伊藤さん
  「最初に思ったのは、中学ですかね。」
岡田くん
  「あっ、結構、早い・・・」
伊藤さん
  「中学か、高校に上がるくらい。
  えっ、そうですね。早かったですね。
  それで、まずはですね。歴史の教科書とか見ると、やたら太字とかで出て来るってのは、
  大体、政治家じゃないですか。」
岡田くん
  「そうですね。はい。」
伊藤さん
  「だけど、世の中をほんとに動かしてるのは誰かっていうのを考えて、
  だから、最もカッコいい職業っていうのは何だろう?っていうことで、
  で、世の中を動かしてるのは、科学者なんじゃないかなと思ったんですよ。
  だから『私は科学者になって、教科書の太字なる』っていうのを、(笑)
  漠然と、中学の時に、中学とか高校の時に思って、
  科学者になれたらいいなぁ、カッコいいなぁと思ったんですね。」
岡田くん
  「時代を作ってるのは、科学者ですからねえ。」
伊藤さん
  「ええ。だと思ったんですよね。」
岡田くん
  「それはねぇ。
  そのとき、ある物で、こう、料理するのは、
  政治家がしなきゃいけないかもしれないスけど。」
伊藤さん
  「ええ、ですから、やっぱり何もないところから、何かを作り出して、
  それは、時代も作り出して行くことだと思ったので、
  そういう人に憧れたっていうかんじ。ハハ!」
岡田くん
  「いいなあ。科学者が時代を作るって。
  どっちですか?
  マンガを、原作もやられてたわけじゃないですか。
  『科学者になりたーい!』って思ってて・・・」
伊藤さん
  「思ってたんですけど・・・」
岡田くん
  「なぜ、マンガの・・・」
伊藤さん
  「それは・・・」
岡田くん
  「『栄光なき天才たち』をね。」
伊藤さん
  「そうですね。
  ちょっと、私的なことですけども、
  あの、高校に入ってすぐに、定期健診がありまして、
  あの、肺結核になってしまったんですね。
  肺結核は、法定伝染病なので、6ヶ月間、結核療養所ってとこに入れられるんですよ。
  で、6ヶ月経って、10月になって、担任の先生がやって来て、
  6ヶ月間休んだけれども、いまから全部出席すれば、出席日数が足りて、
  原級復帰、このまま一年生やって、2年生に上がれるよ、って言われたんですけど、
  なぜそう思ったか、いま、記憶にあんまりはっきりしてないんですけど、
  その時に、人より半年遅れてやるんだったら、
  半年間は、ちょっと、自由に時間を使って、
  一つ下から、やり直そうと思ったんですね。
  だから、そこで休学をしたんですよ。」
岡田くん
  「へぇー。」
伊藤さん
  「その休学の間に、科学者の道を目指して勉強を始めたのが、今日に繋がっていて、
  その、休学中に勉強してた、独学してた雑誌に、
  ちょっとした文章を『自分とは何だろう』っていうような文書を送ったら、
  掲載されたんですよ。
  そんときに、なんだか知らないですけど、
  自分には文才があるんじゃないかと(笑)思い込んでしまったんですね。
  それで、高校生で作家になったらカッコいいだろうなぁと思って(笑)」
岡田くん
  「あー。」
伊藤さん
  「高校生作家っていうのが、頭にポッって浮かんで、
  それでですね『作家になるには、どうしたらいいのか』っていうのを考えていた頃に、
  ちょうど、高一の、2回目の高一の夏ですけれども、
  『ヤングジャンプ』が創刊されて、
  そこのページを、ペラペラと見て行ったら、
  “マンガ大賞100万円”ていうのと“原作大賞100万円”て書いてあったんです。
  『“原作大賞100万円”これだ!』と思ったんですね。(笑)ええ。」
岡田くん
  「はーぁ。」
伊藤さん
  「マンガは書けないけれど、文才があるから、文章なら書けるぞ(笑)って。
  この100万円を貰ってデビューするのが、カッコいいと思ったんですね。」
岡田くん
  「へーえ。じゃあ、まあ、
  カッコいいっていう事を基準に、動かれてるって事ですよね。」
伊藤さん
  「そうですね。まあ、生き方がカッコいいっていう事ですかね。
  そういう、まあ・・・
  いま、グサッ!と、その台詞、図星だと思いますけど・・・」
岡田くん
  「アハハ!」
伊藤さん
  「その通りですね。(笑)
  カッコつけなんですね。基本的にはね。」


(曲)
BAKER BROTHERS 『CHANCE AND FLY』
トランジション・トランスミッション





伊藤さん
  「ただ、あの、それで、すんなりなれるほど甘くはなくてですね、
  高一の夏に応募してダメで、おかしいな、と思ったんですよね。
  文才があるのに、おかしいな、と思って(笑)」
岡田くん
  「なぜ、受からないんだろう・・・」
伊藤さん
  「で、第2回も応募するんですよ。
  当然、あの、全然、文才とかなかったわけですから、
  落ちるんです。 ボツになって。
  で、おかしいな?と思って、高二になって、またその時期が来ると、書くんですよね。
  で、またボツになって。
  高三の夏も、ボツになって。
  それで、高校生の作家の夢は消えて、で、受験も浪人して、
  次の年に、まあ、一応、合格するんですけど、
  でも、で、そろそろ自分の才能に気づけよ、ってところで、
  気づき始めてはいたんですけども、
  なんか、その頃になると、なんかその、募集時期になると、
  なんか書かなきゃいけないんじゃないかな(笑)っていうところがあって、
  大学の一年で出して、ダメで、二回ダメで、
  大学二年に出したら、佳作を貰ったんですね。」
岡田くん
  「へーぇ。」
伊藤さん
  「なんでもそうですけど、よく『板前さんの世界、厳しいですね』とか言われて、
  『一人前になるには、どれぐらいかかりますか?』とか聞かれて、
  『10年は、かかるね』とか言いますよね。
  それでみんな『すごいなあ』とか言ったりしますけど、
  逆に、裏を取ればですね、
  10年おんなじ事をやってれば、まあ、プロになれる。
  どの分野でも、大体そうなんですよ。
  だから、私も、ボツを10回続けたので、やっぱり、
  技術は、身について来てるんですね。
  で、佳作をもらったけど、デビューには至らなくて、
  次の春の時には、最終選考まで残って、
  次の夏の時には、準入選でもらって、
  それでまあ、ある担当の人が、
  『なんか、読みきりか何かを書いて来れば、使ってあげるよ』  
  っていうかんじのことを言ってくれて、
  私も、その、3回連続で、最終選考。
  大体1000通以上来て、最終選考に残るのが、5編くらいなんですよ。
  で、賞をもらうのは、2編ぐらいなんですよ。
  それを3回続けてるので、結構、自負とですね、
  ここまでやってもデビュー出来ないのか!っていう苛立ちもあってですね(笑)
  『なんか、読み切りを』って言われた時に、
  『栄光なき天才たち』の原作を、2本持ってったんですね。」
岡田くん
  「へーぇ。」
伊藤さん
  「2本持ってった意図は、まあ、これは長く続くように(笑)って事なんですけど。」
岡田くん
  「ほーぉ。」
伊藤さん
  「それで、大学の時にデビュー出来たと。
  アハハ!変な話ですね。」
栄光なき天才たち (1) (集英社文庫―コミック版)栄光なき天才たち




岡田くん
  「そっから、マンガの原作者になり、
  そっから、天文学の道に、行かれるわけですね。」
伊藤さん
  「そうですね。」
岡田くん
  「これまた、どうやって進んだのかなって。
  そこでまた、なんか、スーパーコンビューターの計算機を作ったっていうか・・・」
伊藤さん
  「そうですねぇ。」
岡田くん
  「一億円のリースだったのが、流通してんのを、
  20万円ぐらいで、伊藤さん、作ったっていう・・・」
伊藤さん
  「ええ。」
岡田くん
  「これまた、すごい話だなあと思って・・・」
伊藤さん
  「そうですねぇ。そういうふうに紹介していただけると、ものすごい話で(笑)
  非常に嬉しいんですけれども、
  そうですね、天文学を志したのは。
  やっぱり、20世紀は、物理学の世紀だったですね。
  あの、ちょうと、いままでっていうのは、
  ニュートン力学っていう、ニュートンっていう三百年か四百年前の人の始めた、
  微分積分の世界なんですけど、
  そういうので、動いてたのが、
  アインシュタインとか出て来てですね、
  光の速さを越えると、未来に行けたり過去に行けたりとか、夢のような、
  “相対性理論”とかですね。
  あとは、原子爆弾にも繋がって行きますけど“量子論”っていって、
  “量子”の世界では、現実とは全然、常識が通用しない世界がある。
  それが、20世紀初頭から、爆発的に出て来て、
  今年のノーベル賞、物理学賞で、日本の3人の先生、貰いましたけど。」
岡田くん
  「はい、はい。」
伊藤さん
  「あの人達は、もう、その頃の、20世紀を代表する、量子力学の、
  素粒子物理っていう世界の人ですけども。
  で、その一人、いまシカゴで、南部先生っていう、
  あの人は、非常に文が立つ人で、あの人の啓蒙書を読んだりするとですね、
  なんかもう、宇宙そのものが解る時代が、もう間近に来てるんじゃないかっていう、
  高校生だと、思っちゃうんですよね。
  で、だから、その時に、自分がそこに、
  主役じゃなくても、立ち会うぐらいの立場にいたいなぁと思って、
  宇宙物理学っていうのに、非常に憧れて、天文学を目指したんですね。」
素粒子の宴 新装版




伊藤さん
  「で、紆余曲折して、大学院で、天文学の研究室に入れたんですけれども、
  入った時に、その先生が、指導教員の先生が、とても有名な先生なんですけど、
  杉本先生っていってですね、その先生が、
  『きみは、コンピューターを作ってみないか?』
  って言われて・・・」
岡田くん
  「フフフフ(笑)。すごい話ですけどね。」
伊藤さん
  「ねえ。 で、天文学をやりに来たのに、何を言ってるのかな?と思ったんですけど、
  これから指導をしていただく先生に言われたら、
  ハイ!って言うしかないんじゃないかと(笑)思って、小心・・・」
岡田くん
  「断れないですよね。」
伊藤さん
  「えぇ。『あ、あの、勉強してみます』ってことで、
  で、その先生、
  ま、研究者っていうのは、せっかちな人が多いので、
  思いついたアイディアが、いいなと思ったら、パッパッっと動くんですね。
  で、大学院の試験て、9月の頭にあるんですよ。
  それで、2月に面接試験があって、合格が決まるんですけど、
  9月に筆記試験が受かった時に、その先生から、
  『作ってみないか?』って言われて『ああ、はい』って言ったら、
  10月には、その草案を作った近田先生っていうのが、野辺山の天文台にいて、長野県の。
  そこに、10月に連れて行かれてですね、
  それで、設計図の、簡単な青写真みたいな絵を見せられて、
  『こういうものです』って言われて。」
岡田くん
  「うん。」
伊藤さん
  「そんときに『なんか簡単だな』と(笑)思ったんですね。(笑)」
岡田くん
  「アハハハ!」
伊藤さん
  「今、聞くとですね、難しいと思いますよ、私も。(笑)
  いまもう、一応、専門家ですから、いま言われたら、
  『あぁ、結構大変な回路だなあ』って思うんだけど、
  なんにも知らなかったので、
  その言葉通りに受け取っていたら、妙に簡単に思えて、
  『なんか、出来そうかな』と思って(笑)始めたっていうか・・・」
岡田くん
  「ほーぉ。」
伊藤さん
  「最初ですね。」
岡田くん
  「へーぇ。
  で、出来ちゃったわけですよね?」
伊藤さん
  「そうなんですよ。それで・・・」
岡田くん
  「それが凄いですよ。」
伊藤さん
  「それでですね、まず、私も素人で、何もわかんなかったですから、
  わかる範囲で、とりあえず作ろうと思って、簡単化して行くんですけども、
  まあ、私自身は、練習台のつもりだったんですね。
  で、当時、その杉本先生と一緒に、天文の計算をしていたのは、
  いま、国立天文台で教授されている、牧野さんていう人なんですけど、
  牧野さんが、私が雛型で作った計算機を、
  シュミレーションして、使えるかどうか調べてくれたんですよ。
  そしたら、天文学一般に使えるわけじゃないけれど、
  銀河とか、テーマを固定すれば、充分使えるって言われたんですね。」
岡田くん
  「うーん。」
伊藤さん
  「それで、銀河と銀河がぶつかったら、どうなるかとかですね、
  変な形の銀河っていうのは、どうやって出来たかっていうのは、
  全然わかんなかった時代なんで、
  そういう、銀河だけでも計算できるコンピューターが出来れば、
  それはそれで、凄い事だったらしくって。
  当時は、その『らしくって』って程度なんですけど。」
岡田くん
  「へえ。」
伊藤さん
  「それで、そういう簡単化した、練習台だと私は思ってたのが、まあ、
  その、牧野さんの見積もりによって、
  いきなりスーパーコンピューターになってしまってですね。
  で、20万円の練習機が、20万円のスーパーコンピューターに様変わりして、
  で、本格的に設計図を引いて、作ったら、
  半年ぐらいで出来ちゃったっていう(笑)とこですね。」
岡田くん
  「へーぇー! すーごいなぁ。」
伊藤さん
  「まあ、そういう意味では・・・」
岡田くん
  「発想を変える事が、大事なんですかね。科学者っていうのは。」
伊藤さん
  「ええとですね、いろいろタイプはいると思うんですけど、
  まず、『ちゃんと自分が理解できるところまで、降りてから進む』 
  っていうのが、私の方針ですかね。」
岡田くん
  「へーえ。」
伊藤さん
  「世の中の理論て、なんか、難しく語られてるけれども、 
  ほんとにそうなのかな? って思って、
  どんどん、どんどん、本質じゃない、と思ったら外していくんですね。」
岡田くん
  「うーん。」
伊藤さん
  「ええ。
  3次元テレビのときも、そうなんですけれども、
  3次元テレビの装置は、いろんな文献を見ると、
  レンズがいっぱい付いていて、で、ようやくここに、すごく小さい像が出る、
  っていうのが、よく、論文とかにも載ってたんですけども、
  このレンズ、ほんとにいるのかな? と思って、とりあえず外していくんですね。
  見えなくなるまで外して行って、最終的に、レンズ二つでも、
  二つでも、充分な画が出てですね、しかも、大きな画が出たんですよ。」
岡田くん
  「へーえ!」
伊藤さん
  「だから、これでいいんじゃないかなと思って、論文に出したら、
  まあ、いい雑誌に(笑)掲載されてですね。」
岡田くん
  「うーん。」
伊藤さん
  「ええ。」


(曲)
DELAYS 『KEEP IT SIMPLE』
Everything's the Rush





岡田くん
  「3次元テレビって、実際、出来るんですか?」
伊藤さん
  「できますね。
  あのー、ちょっと見ていただいてもいいですかね。」
岡田くん
  「アラッ!あれ!なんか、持って来てくれたんですか?」
伊藤さん
  (装置の準備をしながら?)「あの、よくSFだとですね、
  人がポコッと浮き出て、テレビカメラするじゃないですか。」
岡田くん
  「なんもないとこに、ウィーンって・・・」
伊藤さん
  「ウィーンって、出るじゃないですか。」
岡田くん
  「はい。立体で出て来るやつですね。」
伊藤さん
  「立体で出ますよね。」
岡田くん
  「はい。」
伊藤さん
  「あれっていうのは、なんか、すごい未来的な事に感じるじゃないですか。」
岡田くん
  「はい。」
(カチャカチャした音)
伊藤さん
  「ところが、別に、そんな未来的な事でも、全然なくてですね。
  これちょっと、見ててもらってもいいですかね。
  角度がどうかな? これ。」
岡田くん
  「いま、これ、円形の中に、真ん中に筒がある、穴が開いてるかんじですね?」
伊藤さん
  「斜めから、光の具合で、どうですかね?
  この、この向きがいいですかね?」
岡田くん
  「うん?
  ああ!ああー!いるいる! いますねぇ!」
伊藤さん
  「慣れるとちょっと、覗いてみたりするとね。
  面白いでしょ、これ。(笑)」
岡田くん
  「いる、いるー! 真ん中に!」
伊藤さん
  「浮いていますよね。
  しかも、触ろうと思ってても、触・・・あの、透明人間状態で・・・」
岡田くん
  「はーい、はい、はい。
  ハハハッ! 浮いてますねえ。浮いてるっていうか・・・
  (スタッフに向かって?)みんな、見えるのかな?
  みんなは、見えない・・・」
伊藤さん
  「(笑)みんなは、見えませんね。」
岡田くん
  「外からね。」
伊藤さん
  「もうちょっと小さい物でやってみますけど、
  いまこれ、見やすく、赤い人形を使いましたが、
  これ、ちょっと・・・(カチャカチャした音)
  立って見えるでしょ?」
岡田くん
  「はい、はい。
  あー、これは、浮いてるように見えますね。
  中に、木の、こけしみたいなの入れて・・・」
伊藤さん
  「そうですね。
  で、例えばですね、岡田さんなんかが、コンサートをやる時に、
  大きなドームを掘って、これと同じ、
  これ、ただ、凹面鏡を二枚、重ねてるだけなんですけども、
  下で演奏して、こういうステージを作って、みんな、こっから見てると、
  ほんとに演奏してるように、見えるんですよ。」
岡田くん
  「へーえ。
  これ、ほんとに、でも、浮いてるように見えますね。
  (見ながらしゃべっているらしい声で)
  なんか不思議な。あれ? みたいな・・・」
伊藤さん
  「これ、光が反射してって、ちょうど、下の凹面鏡の面が、ちょうど、上の面に、
  投影されてるだけなんですけど。」
岡田くん
  (まだ、見てるような声で)「ふぉーぉ。」
伊藤さん
  「ですから、あの、原理的には、こういう事だって、
  昔から知られてて、できるんですよ。」
岡田くん
  「これ、昔から知られてるんですか?」
伊藤さん
  「ええ。 中学の理科の先生で、光関係が好きな先生は、こういうのご存知で、
  生徒に見せてる学校も、あるんじゃないですかね。」
岡田くん
  「へーえ。」
伊藤さん
  「ただ、凹面鏡を重ねてるだけなんですけど。」
岡田くん
  「フンフンフン。」
伊藤さん
  「下の立体がそのまま、上に上がってるっていう。」
岡田くん
  「うーん。」
伊藤さん
  「不思議ですよね。」
岡田くん
  「不思議ですねえ・・・」
伊藤さん
  「私も、これ見た時、びっくりしましたけどね。」
岡田くん
  「これはー、なんだろう。 中に入れてないと、出来ない・・・」
伊藤さん
  「ええ。ですから、中で・・・中に入れないと、出来ないですから、
  記録も出来ないですし、テレビには成り得ないですね。
  だから、これを自由自在にデジタル処理して、動くようになれば、
  まあ、3次元テレビは、出来ますよね。」
岡田くん
  「動くようになりますか!?」
伊藤さん
  「うーん。 なりますね。」
岡田くん
  「えー!!!」
伊藤さん
  「あ、なりますね、っていうのは、何年先かはわかんないですけど、えーっと・・・」
岡田くん
  「カンシャ(感光?)の原理は、これなんですか?」
伊藤さん
  「あっ、いや。いま一番、その、最も・・・
  これは、ホログラム・・・
  ホログラムっていうのが、3次元を記録できる技術で、
  そういう技術も、60年ぐらい前に発明されて。」
岡田くん
  「うん、うん。」
伊藤さん
  「それ、サンプルみたいなもので、ちょっと、大した絵じゃないんですけど。」
岡田くん
  「ちょっと、あの、絵で・・・浮き出る絵ですね。」
伊藤さん
  「浮き出たり、奥に行ったり。」
岡田くん
  「奥に行ったり、手前に行ったりとか・・・」
伊藤さん
  「もう少し、ちゃんと、レーザーとか使ってやると、
  ものすごい臨場感のある、3次元の静止画っていうのは、出来てるんですね。」
岡田くん
  「ふーん。」
伊藤さん
  「で、いま、フイルムもですね、有機ELとか、そういう、
  プラスティック型の物も出来てますから、円筒型にしたりですね、ドーム型にすると、
  もう、スタジアム全体が、中に入って見えたりするっていうのは、
  理論的には出来ることが、解ってはいるんですね。
  ただ、その技術が非常に大変で、で、今年、国の、
  総務省が、発表したのは、
  2025年を目途に“夢の立体テレビを作る”っていうのを発表したんですよ。
  25年ていう事ですから、20年近く先なんですね。
  だから、技術的には、それぐらい難しいと。
  もう一つは、その発表の意味する事は、二つ意味があって、
  一つは、その、難しいって事もあるんですけど、
  実は、毎年のように、立体テレビっていうのは、
  製品化されたとか、ニュースで出ますよね。」
岡田くん
  「はい。」
伊藤さん
  「だから、ああいうのは、本当の3次元ではなくて、
  擬似的な3次元ていう事なんですね。
  つまり、一番多いのは、ステレオグラムといって、
  右目用と左目用の絵を用意して、メガネ掛けて見ると、
  いうのがあって、すごく簡単なんですけども。」
岡田くん
  「遊園地とかにも、ありますよね。」
伊藤さん
  「そうです!
  ただあれは、注意書きで必ず、気持悪くなった人は、知らせて・・・」
岡田くん
  「退席して下さいって。」
伊藤さん
  「ええ、あれは、人間の目のピントと、見ている位置がズレてるので、
  普通の人でも、10分くらい経つと、ちょっと、気持悪くなっちゃうんですよ。
  だから、長時間見るのには耐えられないっていうので、
  真の意味では、3次元テレビには成り得ないんじゃないかって言われてて、
  そっから発展して、工夫されてる先生方も、たくさんいて、
  まあ、目と画の関係とかを調べられて、
  それから3次元を作る、っていう研究もあります。」
岡田くん
  「うーん。」
伊藤さん
  「もう一つは、このホログラムみたいに、3次元が出来るっていうのは解ってる技術を、
  電子的に処理できるようにしていって、3次元テレビを作ろうっていうグループと、
  まあ、大きく分けて、二つありますね。」
岡田くん
  「今、どこら辺まで進んでるんですか?」
伊藤さん
  「今、うちのシステムだと、
  元々、天文学で計算機を作ったっていうのがあって、
  そのノウハウを生かして、作ってるんですけど、
  ま、パソコンの、だいたい数1000倍ぐらい早いシステムが出来ていて、
  それで、5センチ角ぐらいの、まあ、恐竜が歩いてるのが、見えるんですけれども。」
岡田くん
  「それは、立体に・・・」
伊藤さん
  「空中に浮かんで、立体に見えるんですけれども。」
岡田くん
  「へーえ。 そんなこと出来るんですか。」
伊藤さん
  「ええ、出来るんですね。」
岡田くん
  「それは、元々、撮ったやつですか?
  映像内で処理したものを・・・」
伊藤さん
  「そうですね。」
岡田くん
  「パソコン内で処理したものを、浮き出させる。」
伊藤さん
  「そうですね。 いまは、そういう事を中心に。
  もちろん、いまはその、コンピューターグラフィックスで、3次元の像を、絵を描いて、
  それを表示させるやつ・・・」
岡田くん
  「うーん。 それ出来るんだー・・・」
伊藤さん
  「ただ、取り込む技術も、いろんなとこでやってますね。
  情報通信研究所とかNHKとかで、
  3次元を取り込んで、そのデータからやるっていう、テレビ方式もやってますし。」
岡田くん
  「うーん。」
伊藤さん
  「ただ、3次元のデータっていうのは、
  今いろんなとこから、取り込みができるようになっていて、
  例えば、人間の体で、MRIとか、PETとか、いろんな装置があって。」
岡田くん
  「ああ、中を見たり、するのですね?」
伊藤さん
  「そうそう。 で、あれは、コンピューターの中に、3次元の情報がありますから、
  それを空中に浮かべられれば、
  心臓なり、どこなり、見たいところを空中で浮かべて、
  まわりから皆で見て『ここが、おかしいんじゃないか』とかっていうような、
  診断が出来るようになると、
  まあ、物凄く役に立つかなとは、思いますけどもね。」


(曲)
COLDPLAY 『LIFE IN TECHNICOLOR ?』
Viva la Vida





岡田くん
  「逆に、じゃあ、実用化されて、どうなって行くんですかね。
  いい事ばっかりですか?」
伊藤さん
  「いや、そんな事もないと思っていてですね。
  例えばですね、バーチャルで、
  今これ、浮き出てるのが、これが普通にいろんなかたちで使えるとしますよね。
  そしたら、例えば、岡田さんが、どっかで犯罪を犯そうと思った時に、
  どっか、全然別なところで、バーチャルなこういうのを動かして、
  カメラに、わざと写るように置けば、
  完全なアリバイが証明できたりとかですね。」
岡田くん
  「そうっすよねえ。 どっかの喫茶店とか、こう、
  カメラが撮ってるとこに、ずうっといれば・・・」
伊藤さん
  「そうですよねぇ。」
岡田くん
 「映像だけいれば、実際いるのかなとか・・・」
伊藤さん
  「あとは、こういうのが氾濫すると、本当に世の中が、
  誰が本当で、誰が本当じゃないかが、よくわかんなくなってくるっていう空間も、
  作れちゃいますよね。」
岡田くん
  「いま、ただでさえ、違う世界、パソコンなり、世界とか・・・」
伊藤さん
  「そうですね。 バーチャルな世界ね。」
岡田くん
  「バーチャル世界に、入っちゃう人も、多いですからね。」
伊藤さん
  「だから、本当に、科学っていうのは、
  ま、どんな分野でも、そうだとは思うんですけども、
  いい面もあれば、悪い面もあるので、
  特に、いま、やっぱり、岡田さん指摘の通りで、
  ネットワークっていうのは、非常に便利ですけど、
  非常に、人間のそのものを危うくしているところもあって、
  バーチャルな世界に、ほんとに閉じ籠ったりとかですね、
  ほんとは、リアルな人間関係が基本にあって、
  で、さらにバーチャルな世界があるっていうのが、健全だと思うんですけども、
  いきなりもう、そのリアルな所を飛び越えて行って来つつあると。」
岡田くん
  「うーん。」
伊藤さん
  「大学の授業でも、いままでは、居眠りしてる学生がいて困るって話があるんですけど、
  いまは、携帯とかいじってる学生がいて困る(笑)っていうのもありますしね。」
岡田くん
  「そうですね。」
伊藤さん
  「ほんとに、いい面もあれば、悪い面もあって、
  で、研究をしてる人達自身は、将来どういうふうに使われるかっていうのは、
  あんまりよくわからないところもあるんですね。」
岡田くん
  「ま、今までもそうですね。ほとんど・・・」
伊藤さん
  「歴史を振り返ってみても、こんな使われ方もあるのか!っていう感じっていうのは、
  もう、本当にこう、別なアイディアかな、っていうかんじですよねぇ。」
岡田くん
  「そうですよね。 原子力もそうですけどね。」
伊藤さん
  「そうですよね。」
岡田くん
  「全然違う方向に使われたりとか・・・」
伊藤さん
  「そうですね。」
岡田くん
  「ありますもんね。」
伊藤さん
  「ええ。」
岡田くん  
  「どう。どうなんですかね。どっちが、科学者って正しいと思いますか?
  ほんとに、作りたいもの、もう、欲求であるべきだ、って人もいるじゃないですか。」
伊藤さん
  「そうですね。」
岡田くん
  「科学者ってこう、好奇心であるべきだ、っていう人もいれば、
  ちょっとこう、目標、
  『こういうのに使いたいんだ』って、立てて作らなきゃいけないっていう、こう、
  二つに分かれてますよね。」
伊藤さん
  「そうですね。」
岡田くん
  「僕は、欲求の方だと思うんですよ、科学者の人って。」
伊藤さん
  「そうですね。 あのー、やっぱり、
  この番組のテーマの一つでもあるのかなっていうの、
  これを読ませていただいた時に、思ったとこもあるんですけど、
  “人間は、考える葦である”ってことで、
  人間っていうのは、やっぱり、好奇心を失ったら、そこで、なんか、
  一つの生命活動が終わるようなイメージもあってですね、
  やっぱり、知的好奇心ていうのを、常に持っているっていうのが、
  一つの、人間の特徴な気もしますね。」
岡田くん
  「うん。」
伊藤さん
  「で、もう一つは、確かにその『なんか、世の中の役に立ちたい』って言って、
  研究されてる方も、確かに多いですね。
  そういう面では、二通りタイプがあって、
  やっぱり、どちらも否定できないかんじですよね。」
岡田くん
  「うーん。 じゃあ、最後に、
  科学者は、世界を変えられますか?」
伊藤さん
  「変えると思いますね。(笑)
  あのう・・・(笑)私が断言していいのかどうか、わかんないですけど。」
岡田くん
  「いいや、大丈夫ですよ!」
伊藤さん
  「あの、変えて行く・・・行っていますね。確実に今、変わっていますよね。」
岡田くん
  「どのぐらいで、変わると思いますか?
  ここ何年かで、相当変わってるじゃないですか。」
伊藤さん
  「もう、変わってますね。」
岡田くん
  「この速度って、速くなるんですか?」
伊藤さん
  「えーとですねぇ。私・・・はその、
  『栄光なき天才たち』で、科学者も扱って来てですね、
  科学史的なとこも、ちょっと調べたりもしましたけども、
  20世紀、まあ、今、21世紀に入りましたけど、20世紀っていうのが、
  一つの、人類史の中でも、エポックな世紀だと考えているんですよ。
  一つは、まあ、原子爆弾が出来たっていうのは、
  自然界の究極のエネルギーで、核エネルギーっていうのは、
  人類が、自由に使えるようになったっていうので、
  善きにつけ、悪しきにつけ、まあ、そういう事が出来るように。
  で、もう一つは、ロケットが出来たっていうので、
  いずれ、地球は滅びるかもしれませんけれども(笑)
  重力に囚われていた生き物がですね、
  それに反して、外に飛び出せるような技術が出来た。
  これも、20世紀なんですよ。
  もう一つは、コンピューターが生まれたって事で、
  いままでの道具っていうのは、
  街を作ったり、移動手段であったり、車であったり、電車であったり、
  ビルであったり、建築の作業であったり、
  みんな、手とか足とかの代わりをする機械だったんですが、
  コンピューターは、脳の代わりをする機械で、
  それが生まれたのも20世紀っていうことで、
  20世紀は、技術革新においては、特別な世紀だったと思いますね。」
岡田くん
  「はい。」
伊藤さん
  「ですから、その速度っていうのは、このまま一方的に上がるんではなくて、
  停滞する時期も、来ると思いますね。」
岡田くん
  「うーん。」
伊藤さん
  「今はですね。21世紀は“脳の時代”と言われていますけど。
  そうですね、最近だと、一番のトピックは、あれですかね、
  京都大学の山中先生っていうのが、万能細胞っていうのを見つけて・・・」
岡田くん
  「うあー、そうですよね。
  治せちゃうやつですよね。」
伊藤さん
  「そうです。 自分の皮膚から、どんな臓器でも作れちゃうわけですから、
  いろんな病気した時に、取っ替え引っ替えして、長生きできるような時代が、
  来るかもしれないですね。 あれは大きなトピックかもしれないですけれども。」
岡田くん
  「21世紀、どうなりますか?」
伊藤さん
  「どう・・・?」
岡田くん
  「僕らが思い描いてるよりも、どういう、こう、科学の力で、世界になりますか?」
伊藤さん
  「あっ、そうですねぇ。一つは、ま、ある程度、落ち着いて来る。」
岡田くん
  「落ち着いて来る?」
伊藤さん
  「落ち着いて来るって、ま、例えばあの、
  J-WAVEだと 『ロハストーク』 とか、やってたりするじゃないですか。
  少し、科学万能主義から、少し人間回帰しようっていうかですね。
  『落ち着きましょう』っていうかですね。
  そういう動きがありますよね。それは、そうですね・・・」
岡田くん
  「科学者にとっては、なんですか、それは。」
伊藤さん
  「いいことだ、と思いますけどもね。」
岡田くん
  「へーぇ。」
伊藤さん
  「あの、もう一つはですね。
  このまま、突き抜けちゃって、どうにかなっちゃうかもしれないな(笑)っていうのも、
  一つは、インターネットがこれほど急激に普及してしまうとですね、
  情報が、世界中に一瞬で飛び回りますから、
  だから、なんか、どっかで何かがあると、それが一瞬で伝わっちゃうので、
  挙動が、激しく動く。
  経済なんか、いまちょうど、不況がボーンて来ましたけど、
  ああいう、情報がちょっと伝わるともう・・・」
岡田くん
  「バアーっと・・・」
伊藤さん
  「アンダーシュートとかオーバーシュートとか、
  もっとなだらかに変化すればいいものが・・・」
岡田くん
  「急激に落ちたり、急激に上がったりするって事ですね。」
伊藤さん
  「そうですね。
  社会が、ほんとに、どんどん、どんどん、せかされるようになってしまっているので、
  それが、生身の人間が、着いて行けなくなる時代が来たら怖いな、
  っていう感じはしますけどもね。」

(曲)
MOBY 『EXTREME WAYS('07 VERSION)』
Go: The Very Best of Moby






(対談が終わり、岡田くんの感想)

「さあ、ということで、伊藤さんと、お話をさせていただきました。
やあ、なんかね、あの、
“一個下がる” というか ”解るとこまで戻る” って言うのが、
すごくいい言葉だなぁと思ったというか。

自分の好きな分野に入ると、目が変わる、みたいな。
あの、コンピューターの話し出した時とか、目付きが変わったりするんですよね。
だから、どっちが本当の伊藤さんなんだろう?って思いながらこう、聴いてましたけど。

なんだろう、でも、科学者、面白いですよね。
やっぱり、ちょっとこう、変な言い方すると、変わった人が多い、と言うか、
フロンティア精神、なのか。 なんなんでしょうねえ。
タフな感じがしますよね。
こう、『お前、だいじょぶか?』つっても、ずーっとコンピューター室で、
なんか作ってそうな感じがするというか(笑)
『寝た方がいいんじゃねーの?』って言っても『大丈夫だよ』とか言いながら、ケロッと、
なんだろう、学校行ったらいつも
『お前、いつ寝てんの?』みたいなかんじの人なんだろうな、っていう気はしましたし。

『ノリでなんか、こうなったんですよ』みたいな感じだったけど、
相当、なんか、勉強してるし、相当、考えてるなぁとは思ったんですよね。
『一番 カッコいいって、なんだろう』ってことで、
『科学者が、一番カッコいいかなぁ』とかを始めとして、
じゃあ、どうしたら科学者になれるのかっていうことの段階だったり、
いろんな事を、すごく考えて、やってるなぁと。
なんかそれが、あー、なんだ、マンガの原作をするのも、お金が欲しかったからと、
なんとかですよー、って言いながらも、なんか、“カッコいいから”って事を目指しながら、
すごい考えて、こうこう、こうこう、って、やって行ってるかんじがするんですよね。
でも、うーん、だから、科学者に向いてるのかもしんないし、
こうこう、こうこうで『じゃあ、これ外したら出来るかもねー』みたいな事だったりとか。

うーん、なんかこう、今日はまた、科学者の話でしたけど、
人生の生き方をね、学んだような気もしました。」


(曲)
VEGA4 『LIFE IS BEAUTIFUL』
You and Others






(伊藤さんからのコメント)

「あのー、ま、誰もやってない事に、チャレンジする、できるっていうのは、
大変、貴重なことだと思いますので、
その面白さをですね、ぜひ、皆さんにも味わってもらいたくて、
それを将来、職業。 理系の職業じゃなくても、就いた時に、
それは非常に、発想においてもですね、大きな手助けになるのは間違いないと思いますので、
まず、人のやっていない事にチャレンジする、
そういう姿勢っていうのは、ぜひ、若い皆さんに、持っていただきたいと思います。
面白いトークでした。 ありがとうございました。」



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