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2009/10/04 on air  「人はなぜバーチャルな世界にはまるんですか?」             (guest) 廣瀬通孝さん


ヒトと機械のあいだ―ヒト化する機械と機械化するヒト (シリーズ ヒトの科学)


ヒトと機械のあいだ―ヒト化する機械と機械化するヒト (シリーズ ヒトの科学)


廣瀬 通孝



(オープニング)

「こんばんは、岡田准一です。 今夜も始まりました 『Growing Reed』
この番組では、毎週一つのテーマの専門家をお呼びして、徹底的に質問。
番組の終わりには “考える葦” として、
僕も、みなさんと一緒に、成長したいと思います。

さて、みなさんは、バーチャルな世界に ハマったことがありますか?
バーチャルというのは “疑似的”とか “仮想” という意味なんですが、
例えばですね、ネットゲーム、恋愛シュミレーションゲームとかですね、
アバターという 分身を作るソーシャルコミュニケーションにハマったりするというのが、
バーチャルな世界にハマるということです。

1980年代後半に、バーチャルリアリティー 仮想現実という言葉が脚光を浴びましたよね。
ゴーグルとグローブを着けて、コンピューターで作り出した世界を、
実際に見たり触れたりするような感覚が味わえるのが、バーチャルリアリティーですよね。
そのバーチャルリアリティーが、極限まで発達した世界が、
映画 『マトリックス』 の世界だったりするんですけども、
実際、ここ20~30年の間の バーチャルリアリティーの技術の発達には、
目覚ましいものがあるようです。
人間の感覚と 機械を繋げることによって、コンピューターが作り出した 架空の世界が、
あたかも現実での出来事のように、人間の感覚に訴えて来る。
こういうのは最近、当たり前になって来ていますよね。
だから、ハマる人が増えて来てるんでしょう。

もう一つの現実、バーチャルな世界にハマる人が なぜ多いのか?
いま、バーチャルな世界を作り出す技術は、どこまで発達し、
そして、どんなふうに応用されているのか?
東京大学大学院教授の廣瀬通孝さんに、お話を お伺いします。

J-WAVE 『Growing Reed』
新しい一週間、最初の60分。 ぜひ、一緒にお付き合いください。」



(曲)
JAMIROQUAI 『VIRTUAL INSANITY』
Virtual Insanity



岡田くん
  「廣瀬さんは、たくさん いろんな分野で研究されてると思うんですけど、
  最近の 主な研究分野って、何ですか?」
廣瀬さん
  「もともと僕は、コンピューターと人間との間の研究なんですね。
  “ヒューマン インターフェース” っていうんですけども。」
岡田くん
  「 “ヒューマン インターフェース”」
廣瀬さん
  「バーチャルリアリティー っていう技術であるとか、それから最近は、
  バーチャルとリアルとの間ですよね。 バーチャルの中、入り込むだけじゃなくて、
  むしろ、バーチャルなものがリアルな世界の中で、どういうことが出来るのかとか。
  それから、最初はですね、むしろ そういう、技術のことを研究していたんだけれども、
  これは、テレビなんかも おんなじだと思うんですが、
  最初は、受像機の研究をするじゃないですか、そうすると、受像機が出来て来ると、
  じゃ、そのなかで どういうふうな番組が可能になるか、みたいな話になって来ますよね。
  ということで、こういう技術を使って、どういう表現が可能かみたいな事にも、
  広がってきたりしてるんですけどね。」
岡田くん
  「うーん。 あの、どのぐらい進歩されましたか? 20年前と今の 技術っていうことで言うと。」
廣瀬さん
  「そうですね、コンピューターっていう機械は、ざっくり言ってしまうと、
  一年間で、大体2倍ぐらい速くなるって 言われてるんですよ。」
岡田くん
  「はい、、はい、はい。」
廣瀬さん
  「そうすると、2倍のゲームを10年間 続けると、2×2×2× っていうので、
  2の10乗になるんですね。 2の10乗っていうと、1000いくつ なんですよね。
  そうすると、10年間ぐらいで 1000倍ぐらい、コンピューターって速くなった。」
岡田くん
  「うーん。」
廣瀬さん
  「そうすると 今度は、20年あると、1000×1000になるので、100万倍ぐらい速くなってる。」
岡田くん
  「うーん、今や もう。 じゃ、すごい技術があるわけですよね。」
廣瀬さん
  「そうですね。」
岡田くん
  「バーチャルっていうと、なんか・・・僕、すいません、あんまり、
  まあ その、芸能界っていう、ちょっとバーチャルな世界に生きてるからか(笑)
  ちょっと あんまり、ピンと来ないっていうか、なんていうのかな、その、
  仮想現実とかっていうだけのものなのか。
  昔、映画であった 『マトリックス』 みたいなもののことを言うのか、
  どこまでがバーチャルとか。
  先生が研究されていることで、機械とデジタルと人間との間の、
  今後、必要になって来ることだと思うんですよ、たぶん。」
廣瀬さん
  「うん。」
岡田くん
  「子供を教育するにしても、
  デジタルのことを ほんとにあるかのように ずうっと育てて行くと、
  現実世界で、生きれなくなったりとか。
  なんか、すごい難しい、今後、技術が進歩すればするほど、
  ちゃんと研究して行かないといけない分野だと、すごく思うんですけど、
  今の現状でも、僕ら、どこから どこまでっていうのが、なんとか こう、
  線引きが上手く出来ないっていうか・・・」
廣瀬さん
  「そうですね。 バーチャルっていう言葉は “実質的には” とかっていう言葉なんですね。」
岡田くん
  「実質的には。」
廣瀬さん
  「実際には存在しないんだけども、機能や効果として存在すると同等の、
  っていう意味なんですよ。 だから、そういう意味から言うと、
  バーチャルというのは よく、仮想だとかね。」
岡田くん
  「仮想現実、ゲームの中の世界とか。」
廣瀬さん
  「まやかし とかね。 実は、バーチャルっていう言葉は、もっと本質的なものを含んでいて、
  おっしゃるように、かなり概念としては、昔からあるんですよね。」
岡田くん
  「うん、うん。」
廣瀬さん
  「 “実質的に、彼は なんとかなんだ” とかいうことですよね。
  で、いま申し上げたように、コンピューターの能力が、かなり向上してくると、
  最近の映画なんかもそうだと思いますけども、
  たしかに、コンピューター グラフィックス っていう技術によって、
  実際、俳優さんかと思ってたら・・・」
岡田くん
  「やってるかのように・・・」
廣瀬さん
  「実は それがもう、CGのキャラクターだったみたいなことも ありますよね。」
岡田くん
  「そうなんですよね。 海外なんて、顔 貼り替えちゃいますからね。 あの(笑)技術で、
  ほんとに 本人がやってるかのようにって、見せますから。」
廣瀬さん
  「映画なんかだと、昔は特撮系の映画って ありましたよね。」
岡田くん
  「はい。」
廣瀬さん
  「だから、いかにも こういうふうな 特別な技術を使った映画っていうのは、
  わかったんですけれども、最近は もう、当たり前のような映画で、
  おっしゃったような、顔の貼り替え やってたりとか。」
岡田くん
  「それも、バーチャルっていうことで・・・」
廣瀬さん
  「いうことになると思いますね。
  だから 例えば、女優さんとかが、もしかしたら 実際に いなかったとしても、例えば、 
  バーチャルな空間の中で作られた、人工的なキャラクターっていうのが あったとしますね。」
岡田くん
  「うん、うん。」
廣瀬さん
  「そのキャラクターが、もしも、ほんとの意味で みんなが 女優さんに対して、
  すごく こう、面白いと言ったりとかね、アイドルになっちゃったりしたらば、
  それは まあ、バーチャル アイドル ってことに なりますよね。」
岡田くん
  「そうですね。 アニメを好きな秋葉原の方とかも、それは やっぱり、
  バーチャルな世界を 恋してる、っていうことになるじゃないですか。」
廣瀬さん
  「そんなような話にも、なることで・・・」
岡田くん
  「ていうことを考えると、ものすごい、バーチャルって もう、世の中に すごくあって、
  僕らでも、行ってないけど、実は、CGで合成して パリで撮影してましたみたいな。
  パリの画になってるけど、実は日本の、ブルーバックで撮ってたみたいなことも、
  よく あるじゃないですか。」
廣瀬さん
  「いま、だから そういう時代だっていうことだと思うんですよね。
  それと、いる いない が問題なのか、だけど 例えば、元々 その、
  アイドルみたいなものっていうのも、実際に いる場合のアイドルでも、
  生身の人間の、ほんとの意味でのアイドルと、
  実生活の中で、ほんとにいる人間て いるわけじゃないですか。
  つまり、岡田さんなんかに(笑)とってしまうと あれですけれども、
  人間個人としての岡田さんと、アイドルとしての岡田さんていうのが いたとしますよね。」
岡田くん
  「はい。」
廣瀬さん
  「それ、バーチャルな方ですよね。
  メディアによって見られてるところと・・・」
岡田くん
  「そう、そう、そう。」
廣瀬さん
  「そうじゃないところみたいの。」
岡田くん
  「はい。」
廣瀬さん
  「だから それは、メディアという概念が生まれる前から、
  もしかしたら あったのかもしれないですよね。」
岡田くん
  「うーん。 バーチャルっていう言葉自体って、研究が始まったのは いつ頃からなんですか?」
廣瀬さん
  「言葉自体は、もっと昔から たぶん あったと思うんですけれども、
  実は、こういうふうな電子技術によって、
  実際には存在しないような 3Dの物体が、コンピューター グラフィックスで、
  あたかも 目の前にあるように表現できるんじゃないか、っていうのが言われ出したのが、
  1968年ぐらいだって 言われているんですね。」
岡田くん
  「そんな前なんだ・・・」
廣瀬さん
  「だから、前の 東京オリンピックの(笑)4年後ぐらいから、すでに始まってるんですよ。」
岡田くん
  「へぇー! すごい。 結構 前からありますね。」
廣瀬さん
  「結構 前ですね。 でも ただ、その頃のコンピューターって、
  もう全然、笑っちゃうぐらいのコンピューターだったんで、
  そんなに大きな話には ならなかったんですけども、
  それから、コンピューターが どんどん進歩して来て、
  それこそ、コンピューター グラフィックスで、かなりリアルな映像が出来るようになって来る。
  それが大体、1980年代の終わりぐらいっていうことで、
  で、バーチャルリアリティーっていう言葉を、そこで誰かが使うんですね。」
岡田くん
  「うーん。 第一人者っていうのは、いらっしゃるんですか? その世界で、その分野で。」
廣瀬さん
  「第一人者っていうか、最初に それを言った人っていうのが、
  カリフォルニア州の、あるベンチャーの社長さんが言うんですけどね。」
岡田くん
  「うーん、その人が・・・」
廣瀬さん
  「バーチャルリアリティーっていう言葉を使うんですよ。」
岡田くん
  「へぇー! そっから じゃあ、始まったって言っても・・・」
廣瀬さん
  「言葉自身は。 ただ、その前から いろいろ、
  もろろん技術っていうのは、ずうっと連続的なものですから、もっとフォーマルには、
  アメリカの航空宇宙局 NASA ですね。 そこで、すごい いろいろな研究をやっていて、
  実は、それと、そのベンチャーの会社でやってるものが、おんなじじゃないかとか。
  考えてみれば、ゲームなんかも おんなじだよね、っていう話とか、
  いろんなものが一緒になって、バーチャルリアリティー っていう概念が出来て来るんですね。」


(曲)
DAFT PUNK 『DIGITAL LOVE』
Digital Love


岡田くん
  「いま 例えば、ぶっちゃけ どこまでの技術が あるんですか?
  その、でも、抑えてるとこも あるんじゃないですか。
  ほんとは、そこまで行くけど、技術としては ありそうなかんじが するんですけど。」
廣瀬さん
  「抑えてるっていうかですね、技術は そんなに抑えられないものだと思うんだけれども、
  ただ、値段がムチャクチャ高いから、
  まだ世の中には、一般的に 出て行ってない、なんていうのは ありますよね。」
岡田くん
  「どういうことが出来るんですか?」
廣瀬さん
  「例えばね、映像系の技術でいえば、8k なんていうのが あるんですね。」
岡田くん
  「8k。」
廣瀬さん
  「いま、ハイビジョンが 2kですね。 で、それより 4倍ぐらい、
  4×4ですから、16倍ぐらいレゾリューションが高い、
  くっきり はっきりのテレビみたいなのもあるし。」
岡田くん
  「それは、人間の目で見て、そんなに変わるんですか? そこまで行くと。」
廣瀬さん
  「そのくらいは、変わりますね。」
岡田くん
  「ハイビジョンより、凄いっていことですよね。」
廣瀬さん
  「凄いってことですね。 で、ここが面白いんだけれども、
  人間の目って やっぱり、まだまだ 潜在能力を持っていて。
  ある瞬間、やっぱり 騙されるんですよ。 だけど、じいっと見てると、  
  やっぱり なんか、これとこれとは違うぞ、っていう区別する力っていうのは ありましてね。」
岡田くん
  「うーん。」
廣瀬さん
  「やっぱり だから、じいっと見てる人達、
  例えば、ラジオの人なんかは、音に対して ものすごく鋭敏になってるから、
  僕なんかだと、この音と この音 同じじゃないですか? って言うんだけれども、
  ずっと、ラジオ 長くやってる人達っていうのは、この音と この音は違います、と。
  映像なんか、長いことやってる人っていうのは、この画と この画は違います、
  って言いますよね。
  その辺が、もしかすると、リアルとバーチャルっていうのは分けられない、っていうふうなこと、
  よく言うんだけれども、最初の瞬間は、もしかしたら、混ざっちゃうかもしれないけれども、
  割と、注意深くやっていくと、人間の能力って、もっともっと深いものがありますね。」
岡田くん
  「それは、どんなジャンルに応用できるんですか? エンターテイメント以外に。」
廣瀬さん
  「バーチャルリアリティーっていう意味でですか?」
岡田くん
  「バーチャルリアリティー。」
廣瀬さん
  「バーチャルリアリティー、今 よく、ゲーム っていわれてるんだけれども、
  実は、ほんとの意味での バーチャルリアリティー っていうのは、もっと、
  いま おっしゃったみたいに、結構、値段が高い、
  ハイエンドのものが 結構 多かったりするんですけれども、
  シュミレーター っていうの、ご存知ですかね?」
岡田くん
  「シュミレーター とは。」
廣瀬さん
  「例えば、飛行機の フライト シュミレーター みたいなの ありますよね。」
岡田くん
  「あー、はい、はい、はい。」
廣瀬さん
  「ああいうやつっていうのは、実際に 飛行機を飛ばして訓練すると、高くつくので、
  コンピューターの世界の中で やっちゃおうというものなんですね。
  それなんか、一番わかりやすい例だと思いますし、
  シュミレーターとは言わないんだけれども、例えば、自動車を設計しようといったときに、
  いまだと、模型 作ってるんですよね。 この模型が、ものすごく高いし、
  Aという車のタイプと、Bという車のタイプが あったときに、どっちがいいだろう。
  で、わりとその、自動車会社の重役さんなんかが来て、
  その、Aという車と Bという車の 真ん中辺ぐらいがいいよね、って言われたときに、
  また作り直すってことになるわけですよ。
  それが、そのコンピューターの中で、模型が出来るとなると、
  簡単に、A+Bの2分の1みたいなやつっていうのが、出来るようになりますよね。」
岡田くん
  「うーん。」
廣瀬さん
  「そういう、実際の、機械を設計したりするときに、
  これは、ゲームなんかとは違って、かなりシリアスなっていいますかね、
  かなり真面目なアプリケーション なんですけれども、
  そういうところに使っていこうという、もう一つの流れがありますね。」
岡田くん
  「うーん・・・なんだろう、コンピューター自体が、もう バーチャルなんですか?
  ネットになると バーチャルですよね?」
廣瀬さん
  「コンピューター自身も、バーチャルかもしれない。 ただ、ネットって、
  ネットの中で、例えば、売り買いなんかしてますでしょ。
  あれ、バーチャルか? っていうと、リアルですよね。」
岡田くん
  「そっかあ・・・」
廣瀬さん
  「だから、バーチャルとリアルの関係って、とっても面白いんですよ。」
岡田くん
  「その、線引きが難しいですよね。 線引きが、だから、無くなって・・・」
廣瀬さん
  「無くなっていますね。」
岡田くん
  「無くなって来ているから、今後、だから、難しいことも たくさん出て来ちゃうんだろうし。」
廣瀬さん
  「だからね、よく誤解されるのは、バーチャルっていうのは、コンピューターだからだ、
  っていうふうな言い方をする人がいますよね。
  だけど “バーチャル” の反対語って “ノミナル” なんですよ。
  ノミナル っていうのは “名目上の” っていうことですよね。
  だから “お飾りの” っていうかんじになるんですね。
  で “バーチャル” っていうのは、さっき申し上げたように “実際の” っていうことですよね。
  だから、リアルなものっていうのは、例えば、目の前にある 物体としてのものみたいな、
  実世界のものじゃないですか。」
岡田くん
  「うん。」
廣瀬さん
  「実世界のものなのか、なんか そうじゃない、
  コンピューターの中で起こっていること、というのは あるんだけど、
  その二つは もしかしたら、関係はしてるんだけれども、違うんですよね。
  実際に、コンピューターのネットワークの中で動く お金っていうのは、
  それは もしかしたら、リアルなものですよね。」
岡田くん
  「うん。うーん・・・ま、すごい深い(笑)」
廣瀬さん
  「深いです。」
岡田くん
  「深いですよね。 いま、だから、なんか、
  もう一個の世界とかで生きる人が増えてるじゃないですか。」」
廣瀬さん
  「 “セカンドライフ” っていうのがあります。」
岡田くん
  「セカンドライフか。 セカンドライフとか、その なんだ、ゲームの中で 自分を投影させて。」
廣瀬さん 
  「それは どっちかっていうと、ハマっていく方かもしれないですね。」
岡田くん
  「違う人生を生きる、とかもあるじゃないですか。」
廣瀬さん
  「はい。」
岡田くん
  「それも、思いっきりバーチャルな世界だし、その技術が どんどん上がって行ったりすると、
  どうなんですか? 僕らが子供の頃に描いてたのは、
  全身、そういうスーツを着て、歩いてる感覚になって、みたいなのが、なんだろ こう、
  ほんとに、そういう感覚で歩けるとか、
  そういうのが、バーチャルだと思ってたんですけど、
  違うことも、バーチャルになって来てるじゃないですか。 コントローラー・・・
  ま、似てることか。全身アーマーに包まないだけで・・・」
廣瀬さん
  「技術的には、哲学として、何かその、
  コンピュータによって作られた 人工の世界があって、
  その世界の中に入り込んで行って、そこで なんか、いろんな パラダイス体験というか、
  楽しい体験をして行こう、ということって意味では、
  いま おっしゃったのも、おんなじようなことかもしれませんよね。
  技術の 面白いところっていうのは、最初は 非常にストレートに、こう なんか、
  いろいろな、アーマーみたいなやつを くっ付けて、
  なんでも出来るぞ、っていうところから始まるんだけれども、
  実際、やってみると、いろいろ 問題が生じて来るから、
  当初、考えたものとは、ちょっと違ったもののタイプのものが、
  実用化されて行くっていうことだと思うんですよね。
  でも たしかに、人間が、バーチャルな世界の中に入るっていうか、
  そういう本能があるのは、たぶん 事実だろうし、
  そういう傾向にあるってことは、その通りだろうな、というふうには思いますけれどもね。」


(曲)
KEIKO LEE 『WE WILL ROCK YOU』
ウィ・ウィル・ロック・ユー


岡田くん
  「なんか、バーチャルの狭間とかを、研究されてるわけじゃないですか。
  それで やっぱり、いいことと悪いことっていうのは・・・」
廣瀬さん
  「ありますね。」
岡田くん
  「出て来ますか。」
廣瀬さん
  「はい。 ただね “ハマる” っていうのは、いま みんな、
  悪いことのように言ってるんだけれども、でも、趣味 お持ちですよね?」
岡田くん
  「はい、はい。」
廣瀬さん
  「僕も、趣味 持ってますけれども、趣味っていうのは、一種、ハマる っていうことですよね。
  だから それと、もしかしたら、おんなじようなことなのかもしれない。」
岡田くん
  「うーん。」
廣瀬さん
  「だから、仕事してて、いろいろ その、現実の仕事、
  ま、これは リアルなんだと思うんですけれども、
  “リアル” “バーチャル” って、たぶん、相対的なもので、
  実際の仕事の、ちょっと 息抜きみたいな形で、趣味の世界にハマる。
  で その、趣味って楽しいものだから、ずっと入って行きますよね。 そのうち、でも、
  趣味が、実際の仕事になっちゃた みたいな人っていうのも、いたりするじゃないですか。
  そうなって来ると、だんだん 辛くなって来るっていうようなことも、あるかもしれませんね。」
岡田くん
  「うーん。」
廣瀬さん
  「だから、セカンドライフ って、いまは すごく 単純な世界だから、
  ちょっとこう、ハマってみるっていうのも、息抜きで いいかもしれないけれども、
  もしも その中で、ずうっと生活してて、それこそ その中で、いろんな物語が出来てしまうと、
  今度は、そっちも辛くなって来るってことも、あるかもしれませんね。」

  
  
岡田くん
  「最初に おっしゃってた、技術が すごい進歩して、
  その後、いま 次の段階に来てるみたいなことを言ってたじゃないですか。
  技術に目を向けてたけど、次は、違う方法に 目を向けて、っていうのは どういうことですか。」
廣瀬さん
  「これは、テレビっていう技術が そうだと思うんですけども、ラジオも そうかもしれませんね。
  技術っていうのは、実は、
  何が出来るかっていうこと自身は、最初のうちは あんまり気にしないんですよね。
  何が出来るかってこと、気にしないっていう意味は、
  例えば、テレビであれば、映像を送るだけですよね。
  実際、目の前に無い映像が映る、っていうことじゃないですか。
  ラジオの場合にも、実際に、そこに無い、いない人の声を聴くことが出来るとか、
  音が出る、ってことだけですよね。
  そういうふうな機械が出来たときに、その機械の上で 何をやんなきゃいけないかってことは、
  実は 最初のうち、技術は わかんないんですよ。」
岡田くん
  「うーん。」
廣瀬さん
  「だから 例えば、テレビでいうと、
  今でこそ ワイドショーとかね、いろんな番組が たくさんありますけれども、
  昔は、なんか結構、岡田さんの お歳だと(笑)わからないかもしれないけれども、僕らの頃、
  最初のうち、思い返してみると、劇場中継なんか やってるんですよね。」
岡田くん
  「うん、うん。」
廣瀬さん
  「だから、テレビというものの 文脈 あるいは 文法、
  テレビの中で、何をやるかっていうのが、試行錯誤されてた時代っていうのが あるんですよ。
  で、バーチャルリアリティー っていうのも、おんなじようなことで、
  コンピューターがあると。 そのコンピューターで映像を作ることが出来る。
  映像だけじゃないかもしれない。 触覚も作ることが出来るかもしれない。
  アロマに、匂いも出るかもしれない、みたいなことも起こって来ますよね。
  そうしたときに、じゃ そこで、何を表現しますか? っていうことですね。」
岡田くん
  「うーん。 今度は、表現をするっていうことに 回って来る・・・」
廣瀬さん
  「なって来るんですね。
  だから、最初の バーチャルリアリティーのシステムなんか作ったときには、
  例えばこう、積木みたいなものが 目の前にポンと出て来て、
  それを掴み上げて、ポンと投げるとかって、そのぐらいなんですよ。
  これ、今だと全然 面白くもなんともない話じゃないですか。
  逆に、そういう中で、どういうことが出来るかってことを、
  ちゃんと考えていかなければいけない、ということなんですね。」
岡田くん
  「うーん。 じゃあですね、あの、生活以外でのバーチャル っていうのは、
  どういうふうに、使えるんですか?」
廣瀬さん
  「バーチャルって いいますとね、人々の心を どう打つかとか、人々の記憶に、どう残るかとか、
  いま、そういうところが、だんだん問題になって来てるんですよね。」
岡田くん
  「はい。」
廣瀬さん
  「バーチャルリアリティー的なものを使って、アートを作って行こう、
  なんていう研究をやっている人達も、最近 増えて来てますし、
  僕なんかの研究室でも、何人かの学生は、そういう方向を目指していますね。」
岡田くん
  「うーん。」
廣瀬さん
  「これは “デジタルアート” っていう分野が、やっぱりあって、
  それは、デジタルの技術を使って、
  今までの、絵画とか音楽とか、いろんなアートのジャンルがあるじゃないですか、
  そういう中に、どうやって、デジタルっていうものを入れて行こうか、
  という流れの一つだと思うんですけれども、
  それに、バーチャルリアリティー という、非常に強力なツールが入って来た、
  ということになるんだと思うんですよね。」
岡田くん
  「なんで、それをしようという動きが 大きくなっているんですか?」
廣瀬さん
  「やっぱり それは、ある種の表現力だと思うんですよ。」
岡田くん
  「あー・・・バーチャル自体が、表現力を・・・」
廣瀬さん
  「バーチャルリアリティー。」
岡田くん
  「バーチャルリアリティーが、表現力を求められている。」
廣瀬さん
  「そういうことですよね。 だから、バーチャルリアリティーの技術が、
  ここは また、難しいところなんですけれども、
  バーチャルリアリティーの技術が 進歩して来ると、
  より、リアリスティックな絵が 描けるようになったりとか、
  より、いいかんじの音楽が 作れるようになったりとか、
  そういうふうなことが出来るように なってきますよね。
  で、アーティストとして見たときには、
  それを好む人もいますし、好まない人っていうのも いるわけですけども、
  いずれにしても、可能性が広がるっていう意味では、
  こういったジャンルの中で、注目すべき技術である ということが認識されてるみたいですね。」
岡田くん
  「今度、ありますよね “空気の港” っていうのが。」
廣瀬さん
  「はい。」
岡田くん
  「これ、パブリックアートにしてるってことですよね。」
廣瀬さん
  「そうです。 だから、アートとかね、そういう分野っていうのは、
  新しいメディアを使って どういう表現が出来るかってことじゃないですか。」
岡田くん
  「うん、うん。」
廣瀬さん
  「それで 今度、実は、10月の9日からなんですけれども、
  羽田空港を使わしていただいて、ちょっと この、
  広い意味でのバーチャルリアリティーの展覧会をやろうかな、
  というふうに今、考えているんですね。」
岡田くん
  「これ、行ってみないとわかんない・・・(笑)」
廣瀬さん
  「(笑)」
岡田くん
  「申し訳ないですけど、チラシを見してもらったんですけど、ほんとに なんか、
  “未来の足跡(あしあと)” みたいな、足跡(そくせき)か・・・っていうので、
  自分が歩いている先を予測して、
  足跡(あしあと)が先に出て行ってしまうみたいな事とか・・・」
廣瀬さん
  「それは なんか、現実の世界ですと、
  足跡っていうのは、自分の歩いて行った後ろに出来ますよね。
  だけど、ちょっと バーチャルな技術を使うと、
  自分の これから歩いて行こうという方向に、
  将来、ここに足跡が出来るんじゃないかみたいなものが、パッパッと出来て・・・」
岡田くん
  「デジタルで、いままで測定して、このぐらいの足跡だろうっていうのを・・・」
廣瀬さん
  「予測が出る。」
岡田くん
  「予測が出来るのが、足跡が光として出て来るってことですね。」
廣瀬さん
  「ようなかんじのものであって、
  だからそれは、実際は、リアルな空間の中でやっているわけですよ。
  だけど なんか、バーチャルなものが染み出て来るみたいな話っていうのが、
  ここに あるわけですよね。」
岡田くん
  「うーん・・・これは ちょっとねえ・・・」
廣瀬さん
  「(笑)」
岡田くん
  「この “まばたきの葉” って、どういうことですか、これ。」
廣瀬さん
  「 “まばたきの葉” っていうのはね、紙の葉っぱ なんですけどね、
  紙の葉っぱを、バアっーと吹き出す装置があるんですよ。」
岡田くん
  「それ、実際にですよね。」
廣瀬さん
  「実際に、リアルなものですけども。」
岡田くん
  「リアルなもの。」
廣瀬さん
  「それで、ここから吹き出される葉っぱが、クルクル クルクル回って来ると、
  これが、動画とおんなじようになってね、目が閉じた葉っぱと、開いた葉っぱ・・・」
岡田くん
  「絵が描いてあるんですね。」
廣瀬さん
  「絵が、葉っぱの 裏表に描いてあるんですよ。
  それが、クルクルクルって 葉っぱが回ると、まばたきしてるように見えるんですよ。」
岡田くん
  「はい、はい。」
廣瀬さん
  「これ、動画の基本的な原理なんですよね。
  これ、だから、デジタルじゃなくて、だけど 非常に デジタル的じゃないじゃないですか。」
岡田くん
  「はぁー・・・これ でも、その、リアルでやってる・・・」
廣瀬さん
  「リアルで やるわけ。」
岡田くん
  「視覚効果っていう・・・」
廣瀬さん
  「そう、そういうことです。」
岡田くん
  「バーチャルみたいなことですよね。」
廣瀬さん
  「それは、バーチャルな方だし、
  “出発の星座” なんていうのが ありますが、これは わかりやすいかもしれないですね。
  空港の出発ロビーの天井にですね、LED が 星空みたいに パーっと並べられていて、
  その LED をチカチカ点滅させることによって、
  飛行機が出発すると、その飛行機の影が バーっと出るんですね。」
岡田くん
  「うーん。」
廣瀬さん
  「すっごい おっきなディスプレイが、建築の空間の中に現われる。
  最近、ディスプレイも おっきくなって来ましたけれども、
  建築の全体を埋めるみたいなかんじのディスプレイっていうのは、まだ無いじゃないですか。
  なんか、そんなようなことを ちょっとやってみようかなとかね。」


(曲)
NELLY FURTADO 『SAY IT RIGHT』
Loose



廣瀬さん
  「バーチャルって、ともすれば 面白い世界だから、
  その中に、入り込んでこう、入り込んでこう、っていうふうに、
  言われることが多いんですけれども、逆に その、ひっくり返してね、
  ここまで進歩した バーチャルな世界っていうのも、じゃあ、現実の、我々の世界の中で、
  もう一回、リアルな空間の中で見てみたら、どういうことになるだろうか、っていうことが、
  実は、いま一番 面白いことだというふうに、作る側としては思ってるんですね。」
岡田くん
  「うーん。」
廣瀬さん
  「むしろ その、入ってこう 入ってこうというのは、なんか、
  リアルな世界と バーチャルな世界が、別だ ってことですよね。
  もう、何にも関係ない世界が、バーチャルの世界の中にあって、
  そこでこう、入って行くっていうのが、面白いわけじゃないですか。」
岡田くん
  「うーん。」
廣瀬さん
  「実際は、さっきから 岡田さんも おっしゃってるように、
  リアルなものと バーチャルなものって、なんかもう、同時ですよね。 一緒になってますよね。
  最近は、実際、コンピューターってもう、
  我々の身の回りに たくさん入り込んで来てしまっているので、
  例えば、そうですね、カーナビっていう機械がありますよね。」
岡田くん
  「はい。」
廣瀬さん
  「あのカーナビっていうのも、自分がいま、どこ走っているのかなんていうのは、
  いろんなセンサーでもって計測して、地図の上に 自分の位置を見せてるわけね。
  だから、あそこで見てるものっていうのは、バーチャルなものですよね。
  だけど、ちょっとそのカーナビから 目を、目の前に やってみると、
  カーナビの ここにいる自分の、見えている世界っていうのが、
  リアルなものとして見えるじゃないですか。
  だから、つねに、バーチャルなものと リアルなものって、
  見比べられるような、いま、時代になってるんですよ。」
岡田くん
  「うーん・・・まあね、このイベントも ぜひね、みなさん、行きましょうよ。」
廣瀬さん
  「ぜひ、来ていただければ(笑)
  まだ、よく おわかりになってないと思うけれども(笑)」
岡田くん
  「関連イベントに、箭内道彦さんも来ますから。
  どっこでも顔出すね、これ(笑)」
廣瀬さん
  「(笑)」
岡田くん
  「箭内さん、ほんと、いっぱい やってんなー。
  まあね、これ でも その、面白いですよね。 パブリックアートにしてみたり。」
廣瀬さん
  「はい。」
岡田くん
  「なんか、あれ、興味ないですか?
  コンサートとかと、融合さす とかっていうのは。」
廣瀬さん
  「あっ、それはもう、いまは あんまり・・・」
岡田くん
  「なんか ないですか? 探してるんですよね。」
廣瀬さん
  「いや、むしろ、岡田さんが なんか言っていただければ、また、
  そこと一緒にやるなんてことは、我々の方としても・・・」
岡田くん
  「あ、そうなんですか。」
廣瀬さん
  「何の役に立つのか、っていうのが、いま 情報技術、
  ここまで進歩してしまった情報技術・・・」
岡田くん
  「なんか、映像を撮って 組み合わせて、その、えーと、
  本人と映像と 組み合わせて、やっていくっていうのは やってるんですけども、
  コンサートの中で。」
廣瀬さん
  「うん。」
岡田くん
  「なんか 違う、バーチャルと、なんか 本人たちの繋がれる狭間みたいなのの、
  演出ありき なのが 出来るといいなぁとは思うんですけど。」
廣瀬さん
  「そうですね。 ネットワークで、遠隔のところにいる人達が、
  これ 結構、技術的に難しいんですけどもね、
  一緒にコーラスやったりとか、ほんとの意味で ちゃんと、
  ジャムセッションやってみたりとか、なんとかっていうのを やってみるなんていうのも、
  面白いのかもしれませんね。
  電子メディアが、むしろ、位置を、仮想化してくれるわけですから、
  実際に存在してない、バラバラの地球上の人達が一緒になって、
  一つの音楽を作って行くっていうのもあるでしょうし、
  位置だけじゃなくて、時間を介して、っていうのも ありますよね。」
岡田くん
  「というのは。 時間を介す、っていうのは。」
廣瀬さん
  「つまり、仮想の世界って、バーチャルな世界って、
  実は、一旦 撮ったやつ、何べんも繰り返して見れるじゃないですか。」
岡田くん
  「そうですね。」
廣瀬さん
  「ということは、時間軸が 行ったり来たり出来る、っていう事になりますよね。
  だから、撮影したもの、あるいは 録音したもの っていうのは、繰り返し 聞けるでしょ。
  だけど、リアルな世界って、一旦 流れちゃったら終わりじゃないですか。
  バーチャルな世界の持ってる特徴っていうのは、実は、そういうところにあるので、
  だから、昔の人と 何かやってみるとか。」
岡田くん
  「うーん・・・」
廣瀬さん
  「未来の自分と、何かやるとか。」
岡田くん
  「そうですね、なんか 未来の自分ていうのは、ちょっと 気になりますね。」
廣瀬さん
  「バーチャル って やっぱり、時間軸 いじれるっていうのはね、とっても面白い話で、
  “ライフログ” っていう技術があるんですよ。」
岡田くん
  「はい、はい、ライフログ・・・いや、僕は、ちょっと わかんないです。 ライフログ・・・」
廣瀬さん
  「ライフログ っていうのは、
  “ライフ” って、人生ですよね、生きてること、人生。
  “ログ” っていうのは・・・」
岡田くん
  「記録。」
廣瀬さん
  「記録するってことですね。
  人生を 全部 撮れるって話なんですよ。」
岡田くん
  「どうやって・・・」
廣瀬さん
  「例えばね、小さいカメラを持って、デジタルカメラを持って、一日中、生活したとするでしょ。
  そうすると、その・・・撮影できるわけですよ。
  その情報量っていうのが、情報量っていうか 情報の大きさっていうのが、
  データの量っていうのが、実は いま もう、大した量では なくなってきて、
  ある方が 計算したらば、1日 16時間、ずうっとカメラを動かしてて、
  70年間、それを撮影したとしますよね。
  そうするとね、その情報量っていうのが、ちょっと難しい話になりますけど、
  10テラバイト っていわれているんですよ。」
岡田くん
  「10 “テラ” ですよね。 “ギガ” の上ですね。」
廣瀬さん 
  「 “ギガ” の上ですよね。 パソコン買う方なんかは、よく、何ギガの下さいとか、何テラの。
  でね、いま “何テラ” っていうと、もうあと10年ぐらい経つと、
  パソコンの中 入っちゃうっていうぐらいの量だって言われてるんですよ。
  そうすると、自分の 70年間の人生で、見たり聞いたりしたものが、もう 下手したら、
  ラップトップのパソコンの中に入っちゃうっていう。」
岡田くん
  「そうねぇ、悲しいですよねえ・・・」
廣瀬さん
  「(笑)」
岡田くん
  「僕らも ありますよ、なんかもう、自分の頭のことですけど、
  振り付けとか、踊りとかを思い出すときに、もう、
  しゃべることが そうだもんね、もう、
  オレの頭ん中は、もう 10メガバイトぐらいしかないのか! みたいな(笑)
  全部 忘れて行く、みたいな。」
廣瀬さん
  「逆に言うとね、コンピューター っていうのは、
  ある意味では そこがコンピューター の限界だって言われていて、
  忘れないんですよ。」
岡田くん
  「うーん。」
廣瀬さん
  「逆に言うと、人間ていうのは忘れられるから、そういう意味で、次のものが入るんですよね。」
岡田くん
  「あら、深い・・・深い話に・・・(笑)話っていうか、面白いですね。」
廣瀬さん
  「忘れられるから、新しいことが出来るわけじゃないですか。」
岡田くん
  「うん、うん。」
廣瀬さん
  「だから、覚える方のことは もう、機械の方に任せといて、
  それで、なんか忘れちゃったら、
  もう一回、70年分の記録の方に戻って、やってみるなんていうのも、
  上手な使い方かもしれないですね。」


(曲)
KEYSHIA COLE 『I REMEMBER』
Just Like You



(対談が終わって、岡田くんの感想)

「さあ、ということで、ねー、今日も、
廣瀬さんと お話をさせてもらいましたけど。
いやー、バーチャルは、もう なんだろう、バーチャル 難しいっていったら変ですけど、でも、
バーチャルと現実? は、もう一緒だってことですからね。
そんな、なんか、区別が出来ないし、うーん・・・なんだろう、ま、禅問答みたいなもんですかね。
とか、もう なんだろう、難しいですよ(笑)
でも、今後のね こととかは、いろいろ あるんだろうなぁとは思うんですよね。
バーチャルっていう言葉が、僕は、コンピューターが出来てから、もう、
バーチャルが リアリティーになって、いろいろ こう、手に入れて来てるから、
みんなの中で バーチャルとリアルっていうのが 無くなって来たんだと思うんですよね。

バーチャルって、昔は、だから その、夢とかも そうだけど、
妄想するだけでもバーチャルだったんだろうけど、
それが 共有できるようになったのが 現実に現われて、コンピューターで、とかってなって、
それが、目で見れて、頭ん中じゃなくて、感じれて、ってことになって来たっていうことですからね。
こりゃあ 大変ですよ。 よくわかんなくなって来るというか。 アハハハ! ねえ。

自分も やっぱ なんか、ちょっと バーチャルな手法を使ってのこととかも考えるじゃないですか。
まあ、映像やってればね、バーチャルなことも、もちろん使うし、
自分自身が、バーチャルな存在だっていえば、バーチャルだし。
ほんとの自分に会ってなくても 『岡田くんて、こういう人だよね ああいうひとだよね』
って言うのも、バーチャルじゃないですか。
会ってないから、ほんとの自分は わかんないけど、こういうイメージだよね、とか、
こういうイメージとか、それは 社会が作るイメージだったり、
一個の作品で出来上がって来るイメージだったりとか。
やっぱ、普通でも あると思うんですよ。
想像したりするだけでも、コンピューター使うだけでも バーチャルだろうし。
街 歩けば、バーチャルなものって いっぱいあるし。
それを、アートで 明確にしたりとか、
バーチャルとの上手く、付き合い方っていうの、探してんのかなぁ、だったり。
えー、バーチャルアート? とか、しようとしてんだろうなとは、すごく思いますけど。
  
考えると、すごいことですよね。
いままで こう、当たり前にあったから、別に、そんな気になってなかったですけど、
今後、時代とか コンピューターとか、いろんなものが こう、有能になって来ればなるほど、
どんどん、ほんとに 映画の中の世界になるかもしれないですね、これは。

でもね、僕ね、そんなに なんないと思うんですよ。
そんな、技術を否定してるっていうわけじゃなくて、人間て 、そんなにバカじゃなくて、
なんだろう、目で見たものの良さ、とかに 大丈夫な気がするんですよ。
その(笑)なんていうのかな。
最後、落ち着くとこは、生身に行くっていうか、
一時期は それが、いいよな いいよな ってなるけど、
実際、バーチャルな世界に行ったら、たまにでいいよな、みたいな。 ま、難しいですけど。
バーチャルと 上手くね、付き合っていければいいですよね。」


(曲)
R.E.M. 『IMITATION OF LIFE』  
Imitation of Life



(廣瀬さんからの コメント)

「いま デジタルっていうと、
過度に反応する人っていうのも、一方で おられると思うんですけれども、
いま、デジタルの世界の中で 起こっていることの ほとんどは、
いままで、我々の世界の中で起こって来たことの、延長上にあるんですよね。
だから、ま、過度にデジタルに 過剰反応する必要もないし、しかし、その一方で、
デジタルっていう技術の持っている 新しい点 ていうのも、一方で あるわけだから、
その両方を見極めながら、生活して行くっていうのが、
これからの 世界の生き方っていうことになるんじゃないかと思います。」


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