Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2009/05/24 on air 「絵本の魅力って何ですか?」                       (guest) 荒井良二さん


えほんのこども (講談社の創作絵本)



えほんのこども


荒井 良二


たいようオルガン



たいようオルガン


荒井 良二



(オープニング)

「こんばんは、岡田准一です。 今夜も始まりました 『Growing Reed』
この番組では、毎週一つのテーマの専門家をお呼びして、徹底的に質問。
番組の終わりには “考える葦” として、
僕も、みなさんと一緒に、成長したいと思っています。

今日は “絵本” をテーマにしたいと思っています。
いま、世の中的には、絵本は 大ブームですよね。
読み聞かせ とかも、すごい 盛んに行われているみたいですし、
あと、大人が、絵本を買う姿を、よく 見るようになりました。
プレゼントに絵本とかも、喜ばれるみたいですよね。

僕も、実は、絵本をプレゼントしてみたり。
うーん、好きな絵本は? って聞かれると、
『おおきな木』 ってわかりますかね?
昔のお話なんですけど、それを、すごく好きだった覚えがあります。
おおきな木
おおきな木

シェル・シルヴァスタイン


いまは・・・そうですね、シュールな絵本だったりとか、
プレゼントを渡したりするには、渡し易いっていう ね、
いろいろ たくさん調べて、買ったりはしますけども。

いろんな絵本がある中で、今日は、
いま、最も人気のある絵本作家の方に、来ていただけることになりました。
荒井良二さん です。

荒井さんは、1956年 山形県生まれ。
イラストレーターから絵本作家になり、
その後、1997年に『うそつきのつき』で、第46回小学館児童出版文化賞 を、
1999年に ボローニャ国際児童図書展特別賞 を、
『森の絵本』で、第31回講談社出版文化賞 を、
そして、2005年、アストリッド・リンドグレーン記念文学賞 を授賞しました。

うそつきのつき
うそつきのつき

内田 麟太郎


森の絵本
森の絵本

長田 弘



いま、僕の目の前に、荒井さんの絵本が並んでいるんですが、
これはねー、なんか、
大胆な発想の絵本ということで 評価を受けている 荒井さんの魅力がわかる本なんですけども、
『ヒメちゃん』『はっぴぃさん』 この他にも たくさん、絵本を作られているんですが、
えー、なんていうんでしょうね、
すごく 色鮮やかな。
絵本なのか!? っていうようなね、本もありながらの、
作品になっています。

ヒメちゃん (おひさまのほん)
ヒメちゃん

荒井 良二


はっぴぃさん
はっぴぃさん

荒井 良二


そんな 荒井さんに、今日は、
『絵本の魅力って何ですか?』 をテーマに、お話をお聞きします。

J-WAVE 『Growing Reed』
新しい一週間、最初の60分。 ぜひ、一緒にお付き合いください。」




(岡田くんの曲紹介)
「もし、お金を稼いで、みんなに あげられるなら、君はそうする?
もし、全ての答えを知っていて、みんなに教えられるなら、君はそうする?
THE FLAMING LIPS 『THE YEAH YEAH YEAH SONG』 」
At War with the Mystics


岡田くん
  「荒井さん!」
荒井さん
  「はい!」
岡田くん
  「今日は、なんか、ギターケース 持って来てるじゃないですか。」
荒井さん
  「アハハハ! いや、あれは、カバンですよ。」
荒井さん・岡田くん
  「アッハハハハ!」
岡田くん
  「なんか、音楽も やられてるっていう・・・」
荒井さん
  「いやいや、音楽やってるわけじゃなくて、まあ、やらされてるというか・・・」
岡田くん
  「どういうことですか。 やらされてるって。」
荒井さん
  「なんかね、ひょんなことから、こんなことになって。 困っちゃって。
  いや、歌いたくないんですけど、
  絵本なんかやってると、講演会とか 頼まれんですよ。
  『うちんとこに来て、ピカピカ光る言葉を投げかけてください!』みたいな。」
岡田くん
  「(笑)『子供達にー!』 」
荒井さん
  「あ、子供達とかね。 親にも とか。」
岡田くん
  「 『親にもー!』 」
荒井さん
  「大人達にもとか。
  最初は そんなこと、まあ、何回か やったんだけど、
  全然しゃべれないなぁというのがわかって、断ったの、もう。」
岡田くん
  「はい。
  『オレやんないよ』 と。 『講演会は』 と。」
荒井さん
  「 『そんなこと言わずに、何でもいいですから』
  『じゃあ、歌っていい?』 っていうことになって。」
岡田くん
  「アハハ!」
荒井さん
  「まあ それが、ほんとに それが初めてで。
  人前で歌ったってのは、それが初めてなの。」
岡田くん
  「へえー!」
荒井さん
  「しかも、ギターを弾いて歌ったってのも 初めてで、
  しかも、自分で歌を作って 歌ったってのも 初めてで、
  それが、なんていうんですか、噂が噂を呼び 『うちにも来て!』 みたいなね。
  間違った噂があったのね。」
岡田くん
  「あー。 いろいろ、こう、呼ばれて。」
荒井さん
  「そう。 それが高じて、バンドみたいに なっちゃって(笑)」
岡田くん
  「いや、なんか、ファンキーだなぁと思って。」
荒井さん
  「ファンキーかねえ・・・」
岡田くん
  「作品も、だって、ちょっと ファンキーじゃないですか。
  ファンキーっていう言葉が、失礼かもしれないですけど。」
荒井さん
  「いやいやいや。 ピッタリだと思う。」
岡田くん
  「なんか、あの、普通の絵本じゃないじゃないですか。」
荒井さん
  「普通の絵本じゃない。 アハハハ!
  外してるもん、かなり、もう。」
岡田くん
  「変化球ですよね。」
荒井さん
  「変化球ですよ。」
岡田くん
  「それはもう、初めっから、絵本 描くぞ!ってなったときから、変化球なんですか?」
荒井さん
  「そう、最初から。」
岡田くん
  「最初っからですか。」
荒井さん
  「初めからね、もう・・・」
岡田くん
  「なんで、絵本を選ばれたんですか?」
荒井さん
  「うーんと ねえ・・・」
岡田くん
  「もともと、イラストを描かれてたわけですよね。」
荒井さん
  「そうそう、そうそう。
  えーっとねえ、オレ、子供のときなんかは、絵本 知らないの、全然。
  幼稚園とかは・・・保育園か、オレは。
  そんなに、いまほど、絵本なんか なくて、
  日本の昔話とかは あったかなぁ? みたいなくらいで。
  ああいうのは なんか、嫌いで、オレ。
  なんか、暗くて。」
岡田くん
  「(笑)」
荒井さん
  「童謡 歌って、なんか・・・ね。」
岡田くん
  「はい、はい。」
荒井さん
  「 『わー、嫌だ! 帰りたい!』 みたいな子だったから。
  それで、あんまり知らなかったの、絵本て。
  オレは、19歳のときに、ひょんなことから、本屋さんで、外国の絵本を見て、
  それで、『わっ、これだ!』 と思ったの、オレのやる仕事は。 初めて気がついたわけ。」
岡田くん
  「あー。 それは、なんなんだったんですかね。
  それ、何の本だったんですか?」
荒井さん
  「それは、アメリカのね、1940年代の。
  アメリカの、40年代、50年代っていうのは、絵本の黄金期って言われてるんだけど、
  そこの本を見つけて。」
岡田くん
  「なんていう本ですか?」
荒井さん
  「『グッド・ナイト・ムーン』 ていうね。

Goodnight, MoonGoodnight, Moon

Margaret Wise Brown

 
おやすみなさいおつきさま (評論社の児童図書館・絵本の部屋)おやすみなさいおつきさま

マーガレット・ワイズ・ブラウン


  まあ、たわいもない話っていえば、たわいもない話なんだけど、
  ウサギの親子が、なんかね(笑)ウサギの親子が、猫 飼ってたりすんだけど、
  ウサギが猫 飼って、それが可笑しいなぁと思うんだけど。」
岡田くん
  「うん(笑)」
荒井さん
  「だって、可笑しいよね?」
岡田くん
  「可笑しいですよ(笑)」
荒井さん
  「それが、いろんなものに 、
  『机さん、おやすみなさい』 とか 『カップ、おやすみなさい』 とか言って、
  部屋の全部に、おやすみを言って、
  外まで行って、空に お休みって言って終わるっていう、
  ただ、それだけの絵本なんだけど。
  それが良かったの、オレ。 なんか、ズキンと来たわけ。」
岡田くん
  「へーえ、19歳の、まだ、青年のときのことですよね。」
荒井さん
  「それで、オレは、絵を描く理由を探してたの。 高校んときから。」
岡田くん
  「はい。」
荒井さん
  「俺は、でも、画家には なりたくないな、とかね。 生意気だけど・・・(笑)
  オレ、一枚の絵を描いて、何か 世の中に発表するとか、そういうタイプじゃないなって。
  じゃあ、なんだよ? みたいなね。
  子供の頃は、マンガ家だったの、それは。当然。
  マンガ家になりたい! でも、マンガ家も無理だな、と 中学生のときに思い(笑)
  で、高校生のときに、なんかね、油絵とか描いてて、
  でも、オレ、嫌だな、こういうの・・・みたいなね。 こういう雰囲気・・・みたいな。」
岡田くん
  「一枚じゃなかったんですね。」
荒井さん
  「そうそう、一枚じゃなかった。
  それが、絵本ていう形は、絵がいっぱいあって、言葉も付けられるじゃないですか。
  便利! と思って。」
岡田くん
  「ほぁー。」
荒井さん
  「これは、複数枚の絵で、なんか アピールすればいいんだから、
  これは もしかしたら、オレ向きかもしんないって勝手に思って。」
岡田くん
  「その頃から、リンドグレーン賞を取ると思ってましたか?」
荒井さん
  「いやいやいや、まさか、全然!」
岡田くん
  「ハハハ。 世界の、何て言うんでしたっけ? ノーベル賞みたいなもんですよね?」
荒井さん
  「ノーベル賞だって(笑)」
岡田くん
  「絵本界の。 そのぐらい格式のある、スウェーデンでしたっけ?」
荒井さん
  「そうそう。
  スウェーデンは、素晴らしい国だと思うね。
  オレみたいな人に、賞くれんだから、スゴイよ! スゴイ国だと思う。」
岡田くん
  「いやいや。
  でも、なんか、記事 読んでると、
  『もう、この人は、貰うはずだ!』 みたいな ことも言われてたわけで・・・
  それは、ご自分で、何だと思われてますか?」
荒井さん
  「いや、全然 オレ、そんなに見られてるなとは思ってなかったからね。
  日本で、コソコソ生きてんのに・・・」
岡田くん
  「アハハハ!」
荒井さん
  「なんでスウェーデンの人にバレるんだろう・・・」
岡田くん
  「いや、でも、こだわりがあるじゃないですか。
  ちょっと、私服でも、赤のポイントが入ってるもんじゃないと着ない みたいな、
  こだわり があるんですよね。」
荒井さん
  「あ、そう。 赤!赤! みたいなね。」
岡田くん
  「今日は、どこに・・・」
荒井さん
  「今日は、赤 少ないねー。」
岡田くん
  「胸の・・・あっ、花柄・・・ポケット(笑)」
荒井さん
  「こういう赤とかね。 こんな・・・」
岡田くん
  「あっ、靴下も赤ですね。」
荒井さん
  「脱ぎますか?」
岡田くん
  「(笑)ちょっと、ファンキーですよね。」
岡田くん
  「いや、だから、色味が、普通じゃないじゃないですか。
  子供を意識した色を使ってんのかなぁと思いながらも、
  でも、木がピンクだったりとか、牛が緑だったりとか、自由さがあるじゃないですか。
  そこらへんは、なんか、目的があるんですか?
  普通、でも、他の作品で そこまで、ものの色を変えるってのって、なかなか ない・・・」
荒井さん
  「そうだよね。」
岡田くん
  「星は・・・ねえ、黄色だし とか。 その・・・」
荒井さん
  「木は、緑とかね。」
岡田くん
  「木は、緑、茶色とか・・・」
荒井さん
  「そうそう、そう。 それは、絵を教えてるんじゃなくて。
  例えば、小学校で 『みんなで 公園でスケッチしましょう』 とか言って、
  桜の木を描いてるときね、子供が、なんか、感極まって、ワー! みたいなかんじで、
  全部、こう、幹まで、ピンクまで塗ったりすると、先生に注意されるわけよ。」
岡田くん
  「はい。」
荒井さん
  「 『良二くん、違うでしょ? あなた』 みたいなね。
  幹は、茶色でしょ? とか言ってね。」
岡田くん
  「 『よく見なさ~い』 みたいな。」
荒井さん
  「そうそう。 それはね、絵を描いてる子供に、すごい 失礼なことであって、
  そのときはね、たぶん、詩人とおんなじ気持になってると思うんだよ。
  だから、絵を描いてるっていうよりは、なんかに突き動かされて、
  カー! って描いてるわけよ。
  だから、それは、常識を教えてるだけだから。 日本の子供の、美術の教育なんか。
  木は緑でしょ? とか言って、土は茶色でしょ? とか言って。
  そんなことなくて、やっぱり、気持の、土とか、気持の色とか、あるわけであって、
  オレは、喜び あふれてるんだから、空気もピンクだ! みたいなかんじでね。
  それも、ありだなと思って。」
岡田くん
  「うーん。」
荒井さん
  「だから、絵は、そういう常識を持ち込むべきじゃないなあと思ってんのね、オレは。」
岡田くん
  「うーん。
  それを、子供達とかっていうのに、自由だよ! っていうこと・・・」
荒井さん
  「そうね、まずね、親をね、混乱させようかなと。」
岡田くん
  「アハハ! そっちですか!」
荒井さん
  「大人。 大人を、混乱させようと思ってね。
  これじゃあ 子供は わからない、みたいな状況を作ってあげた方が、
  面白いんじゃないかなと。」


(曲)
GIOVANCA 『ALL COLOURFUL』
サブウェイ・サイレンス(スペシャル・エディション)(DVD付)
 

荒井さん
  「子供は、別に、そんな 理屈で 本 選んだりしないから、
  『コイツ、なんか いいんじゃないか?』とかいうかんじで、選んだりするわけよね、
  子供って。
  大人は どうしても、理由っていうものが、もう、欲しくてしょうがない。
  答え とかいうのもが、入ってると思ってるから。」
岡田くん
  「ま、絵本て そうですよね。」
荒井さん
  「そうそう。 オレの本、親が観ると、入ってないわけよ。
  どこにも見つけられなくて 『バカヤロー!』 みたいなかんじで(笑)
  『これじゃあ、子供は わからない!』 っていうふうに なるのね。
  子供に、まだ見せてないのに(笑)」
岡田くん
  「でも、絵本て、だって、答えが とか、
  哲学じゃないですけど、生きる・・・なんだろうなあな、ちょっとこう、
  子供が、良心を覚えたりとか、そのために あったりとかもするじゃないですか。」
荒井さん
  「うんうんうん。」
岡田くん
  「それを、わざと崩しているっていうことですか?」
荒井さん
  「うんうん。 だって、オレ、別に 一人で、学校 背負ってるわけでもないし(笑)」
岡田くん
  「アハハハ!」
荒井さん
  「オレ、日本の教育 背負ってるわけでも・・・」
岡田くん
  「あっ、そういうタイプなんですね。」
荒井さん
  「だから、なんていうの? 世の中は、必ず、型に押し込めようとするじゃん。
  子供っていう枠に入りなさい! っていうふうに。
  子供は 『ニィーッ!』 って、こう、なんか、はみ出す部分があるでしょ。
  はみ出す部分が いけない、とか言われるかもしんないけど。
  その、はみ出すところが、オレ、個性かなと思うの。」
岡田くん
  「あー。」
荒井さん
  「入らないわけよ、そりゃ。
  入らないから個性であって、
  だから、そこは、注目すべき はみ出しなんじゃないかなと思うの。
  だから、そいつは、延ばすとこは、もしかしたら、はみ出てるとこかもしんない とかね、
  だから、そういうふうに、大人も、視点を持つべきだな と思うんだよね。」
岡田くん
  「ほー。」
荒井さん
  「だから、あまりにも
  絵本ていうのは、こういうものだ とか、
  あんまり、押し付けみたいになるといけない と思って、
  はみ出しの部分を、オレが絵本でやってみたらどうだろうっていうふうなかんじでね。
  だから、大人には、ちょっと、お叱りを受けたりするわけよ、やっぱり。」
岡田くん
  「アハハ。
  どんな お叱りでしたか?」
荒井さん
  「最初、絵本 出したときなんか、怖かったよ。
  絵本は、あんまり売れないから、宣伝のためにと思って、
  第一回目の後援会って、行ったのね。
  それで、絵本のことしゃべってたら、
  メモ取るような おばさんが、10分も聴かないうちに『あっ、今日、この人、メモ取ることないわ』
  みたいなかんじで、メモ仕舞っちゃって(笑)
  でね、すごい怖い顔して聴いてんだけど、
  質問のコーナーになったときに、もう、
  子供を無視してる とか、若い女性向きに作ってる とか、
  ものすごい吊し上げにあって。
  怖かった~!」
岡田くん
  「ハハハ! 『怖かった~!』 つって。
  ま、そうですよね。 真面目な方も、いらっしゃいますからね。」
荒井さん
  「オレも真面目に 作ってんのよ!」
岡田くん
  「いやいや、そりゃ そうです(笑)そりゃ そう・・・」
荒井さん
  「ものすごい真面目に・・・」
岡田くん
  「でも、児童文学とかとは違い、絵本って、やっぱ、
  大人が 最初に選ぶものじゃないですか。」
荒井さん
  「そうそうそう。」
岡田くん
  「それを、意識はあるんですか?」
荒井さん
  「ある、ある。」
岡田くん
  「大人に、やっぱりこう、直結しちゃうじゃないですか。」
荒井さん
  「そうそう。 だって、本屋さんで、子供が選ぶなんてのは、ほとんどなくて、
  やっぱり、大人が 買い与えたりとか。
  大概、本屋さんで、面出ししてあるっていうのは、
  テレビでやってる、アニメの、ほら、キャラクターの本とかが、
  ワーって、いっぱい出してあって、そこに、みんな、子供 行くわけよ、やっぱり。
  子供、ねえ、テレビでお馴染みだから 『ヨォ!』 みたいなかんじで、
  本屋さんで待ってるわけよ、そいつらが。」
岡田くん
  「アハハ。」
荒井さん
  「やっぱ 『ヨォ!』 って行くよね。
  オレの本なんか、絶対 見ないもん。
  親は、なんとかして、テレビ離れとかなんとか やるから、
  『ホラ、ホラ~!』 とか言って、良さそうな本を、出して来るわけね。
  そんで、親が良さそうな本を与えるから、子供は、嫌いなわけよ、そんな、
  『ま、しょうがないか』 みたいなんで買ってもらうから。
  抱き合わせで、買ってもらうわけね。
  そんで、うち 帰って、親も一緒に観たら
  『なんだよ、この 荒井良二の絵本は・・・』 みたいな(笑)
  『つまんないじゃないか』 みたいなね。」
岡田くん
  「でも、すごい たくさんの人に、荒井さん “荒井良二” っていうのは、
  受け入れられてるわけじゃないですか。」
荒井さん
  「まあ、そうなのかなぁ。 でも、いまだに、お叱り 受けるよ、でも。
  お叱りっていうか・・・」
岡田くん
  「どんなのですか?」
荒井さん
  「やっぱり、言われるよ! その、なんかね、
  難し過ぎるとか、哲学的過ぎるとか、なんか、宗教が入ってんじゃないかとか。
  なんだかね、ものすごい不思議なこと言われんだけど。」
岡田くん
  「まあ、だから 『はっぴぃさん』 でも思ったんですけど、
  一番最初の開き? 開きで、戦車が(笑)あったり、
  ぱっぴぃさん、探しに行こう! っていう話で、
  最初、結構、ね、あの、
  これ、血? みたいな。 わかんないですけど、家の壁に、赤いのが塗られてるから、とか。
  結構、あの、なんだろう・・・」
荒井さん
  「街、壊れてんだよな。」
岡田くん
  「街 壊れてるとこから。 ま、でも、確かに、壊れてるとこから、はっぴぃさん、
  はっぴぃを探しに行くっていうのは、合うんですけど、
  これ、設定で、頭ん中で、こう、考えたときに、ま、絵本では、なかなか こうね・・・」
荒井さん
  「そうだね。 あんまり やんないっていうか、絶対やんないね、みんな。」
岡田くん
  「やんない手法ですよね。」
荒井さん
  「うん、やんない。 やんないと思う。
  ただ、やっぱり 絵本て、みんな、
  幸せ、もう ほとんど 100パーセント入ってると思ってるから。
  何? 不幸せとか そういう 不幸とか、入ってないと思ってんだよ、みんな。 買う人はね。
  でも、オレ、それじゃあ いけないんじゃないかなと思ってて。」
岡田くん
  「その、なんだろう、その “深さ” を求めるのって、何故ですか? 絵本に。」
荒井さん
  「うん。 あー、いい・・・」
岡田くん
  「そこが気になったので。」
荒井さん
  「いいなあ・・・」
岡田くん
  「ただの絵本じゃないよ、っていう。
  “生きるって何でしょう” っていうことも、なんか、
  含まれてるかんじが するんですよ。」
荒井さん
  「うん、うん。 絵本て。
  別に オレは、大人・・・大人って。 19歳って、もう大人でしょ。
  大人になってから、オレ、絵本に こんなに夢中になって、すごい良かったんだけど、
  でも やっぱ、別に オレ、子供用に作るっていうふうには、オレは作れなくて。
  “子供向け” とかね。
  じゃあ “大人向け” っていうのも作れないなぁと。
  だから、オレは オレの作りたいふうに作ればいいんだっていうふうに、
  途中で なっちゃって。 こう、変わったことあったんだけど。
  うーん、まあ、それからなんだけどね。」
岡田くん
  「なんか、そのときに、なんだろう、
  みんなに寄せて作った方がいいのかなぁ?って、悩んだことはなかったんですか?」
荒井さん
  「あるある。 今でも。」
岡田くん
  「アハハハ!」
荒井さん
  「もしかしたら、こういうストーリーにすれば、オレ、売れんのに、
  どうして オレ、こっち行くんだろうみたいな。
  しょうがないね、悲しい さが みたいな・・・」
岡田くん
  「アハハハ!
  やっぱ、悩むんですか?
  こうやっとけば “万人に受ける”ってあるじゃないですか、例えば。」
荒井さん
  「ある、ある。 うん。」
岡田くん
  「そっちには、やっぱり 行かなかった・・・」
荒井さん
  「行かない。 なんか、恥ずかしくてね、そっち行くと。
  もしかしたら、売れるかもしれない と思うと。」
岡田くん
  「アハハハ! 欲が出ちゃって(笑)もしかしたら、売れちゃうかも! みたいな。」
荒井さん
  「 『荒井さん、家 建てたらしいよ』 とか言われると なんか・・・
  でもね、オレ、それでもいいと思ってるの。 そっちの方が、いいと思ってんだ。
  だから、絵本で なにか 儲ける、なんて言うと、
  子供を騙してね、お金取って、御殿を建てるみたいなイメージが、
  日本て、まだ持ってると思うんだけど、
  そんなことなくて、プロでやってんだから、みんな。 仕事でやってるわけよ。
  だから、絵本のプロフェッショナル ってのも、ほんとに ほしいし、
  そんなね、なんか、子供のため とか言ってんじゃないよ! みたいなとこがあって。」
岡田くん
  「うーん。」
荒井さん
  「お前、書きたいからだろ! みたいなね。 ま、そういうところを もっともっと押し出して、
  もう、何? すごい御殿建てるみたいな絵本作家が 出て来ても いいかなと思うんだけどね。
  売れる本ばっかり作る人、とかね。
  もう、みんなに嫌われながら(笑)」
岡田くん
  「(笑)」
荒井さん
  「ものすごい、大ビッグスター! みたいなね。
  オレ、そういう人、ほしいなと。」


(曲)
ROD STEWART 『WHEN WE WERE THE NEW BOYS』
When We Were the New Boys
 


岡田くん
  「荒井さん、子供の頃って、どういう・・・」
荒井さん
  「子供の頃はね・・・」
岡田くん
  「すごい、変わった子供だったっていうのは、聞いたことあるんですけど。」
荒井さん
  「いや、そんなに変わってない。
  保育園の頃から、なんかね、描くのが好きで、
  そりゃ、しょうがないよね、生まれだから、しょうがない。
  オレ、赤塚不二夫っていう人が 大好きで。
  オレの もう、師匠だと、勝手に、小学校の頃から思ってて(笑)
  オレは、こういう人になりたい! っていうね。
  この人の絵はカンペキだって。 オレ、絵が好きだったの、赤塚不二夫の。」
岡田くん
  「はい。」
荒井さん
  「で、得意だったから。
  クラスでは、そういう ほら 『このマンガの一コマ描いて』みたいな、持って来るわけよ、
  女の子とか、男の子もそうだけど。
  そうすると、チョチョイのチョイみたいなかんじで、こう、写しちゃうのよ。
  それで 、ウォー! っていう騒ぎんなって、
  荒井良二くんのポジションが決まるわけね。
  『コイツは、マンガが上手い!』 っていうね(笑)」
岡田くん
  「ポジショニングが、出来て行くわけですね。」
荒井さん
  「そうそう、そう。
  で、オレも、自分で こうやって 『オレは、そうなんだな』 みたいなね。
  オレは、マンガ家になるんだな みたいな。
  それで 『マンガ家入門』ていうね、石ノ森章太郎さんの。
  二冊、買ったりなんかして。」
岡田くん
  「ちょっと、似てらっしゃいますよね。」
荒井さん
  「あ、そう? ほんと?
  それで、マンガ家になろうと思ったんだけど、描けないよ!
  その 『マンガ家入門』 を読んだら(笑)逆に。」
岡田くん
  「どういうことですか? 描けないって。」
荒井さん
  「いや、道具から揃えるわけよ。 ケント紙とか、消しゴムは これ・・・何見てもね、
  オレ、持ってないよ、こんなの! みたいな。
  オレ、田舎だったから。 山形県山形市っていって。
  これ、どこで売ってんだろう みたいなね。そんな・・・(笑)」
岡田くん
  「あー。 売ってねーよ、みたいな。 うちの近所には 無いよ! みたいな(笑)」
荒井さん
  「無い無い。 で、オレは無理か!みたいな。 もう、すぐ挫折すんの。
  でも、そんなもんだよね、子供って。」


岡田くん
  「“自分の絵” って、いつぐらいに見つけたんですか?」
荒井さん
  「あー、それはねぇ、うーん・・・ずいぶん後だねえ。」
岡田くん
  「ずいぶん後ですか?」
荒井さん
  「うん。 オレ、いまでも無いかな? と思ってるもん。 はっきり・・・」
岡田くん
  「ほんとですか?」
荒井さん
  「うん。 途中で。 オレ、最初は、若い頃は “自分のスタイル確立” みたいなかんじで、
  人の真似っこ しちゃいけない、と言いながら、
  いろんな画集 見て、真似っこするんだよね(笑)
  だめじゃん お前、みたいな(笑)」
岡田くん
  「いやいや、それは、そうですよね。 真似して、自分の色が 出て出来るわけですね。」
荒井さん
  「そうそう。 顔は、この人。 胴体は、この人、みたいなかんじで(笑)真似っこしてね。
  どうだ! みたいなかんじで。 『全然ダメだろう』とか 人に言われて。
  そんなかんじだったから、スタイルって何だろう? と思って、
  ま、そっから始まったかなー。」
岡田くん
  「でも、なんか、作品によって、ちょっとづつ変えていってるじゃないですか。」
荒井さん
  「もう、毎回 違う。」
岡田くん
  「違いますよね。」
荒井さん
  「違う違う、うん。」
岡田くん
  「そんなかでもこう、ね “荒井さんの絵” みたいなのが、あるんじゃないですか?
  作品によって、変わってるから、自分の中では、全然 変わってるんですかね。」
荒井さん
  「うん。 日々、シワも増えてるしね。」
岡田くん
  「(笑)」
荒井さん
  「細胞、死んでるし。」
岡田くん
  「いやいや(笑)」
荒井さん
  「おんなじ考えを、ずうっとキープするなんて、オレは、無理だと思ってるの、最初から。
  だから、コロコロ変わるっていうことを良しとするんじゃないけど、
  やっぱり、変わるじゃないですか。」
岡田くん
  「その作品、作品によって、変えるっていうことですか?」
荒井さん
  「うん。 変える、変える。」
岡田くん
  「変わる。 全然 変わる。」
荒井さん
  「変わるというより、意識して変える。」
岡田くん
  「意識して。 へーぇ。」
荒井さん
  「だって、話っていうか、ストーリーが変わってんだから、
  やっぱり、絵柄だって変わった方が自然なわけであって。
  それをね、どんな話が来ても、おんなじ顔のキャラクター描いてる人は、
  そりゃ、商売で描いてるから いいんですけど、
  オレは、それは出来なくて、毎回 変えちゃうの。」
岡田くん
  「うーん。」
荒井さん
  「だから 『また変わりましたね』 とか言うんだけど、そんなこと ないんだけどね。」
岡田くん
  「どういう テンションで描かれるんですか?」
荒井さん
  「うーん・・・」
岡田くん
  「アトリエで描いてるんですか?」
荒井さん
  「うん。 アトリエっていうか、そう、そこで描くことは多い。
  でも 『はっぴいさん』 に関していえば、長野県の、最近 行ってないですけど、
  よく、自主カンヅメになってた温泉宿があって、そこで、一週間で描いたりするの。
  『はっぴぃさん』 は、そうだった(笑)」
岡田くん
  「 『はっぴぃさん』 は、カンヅメになって。 温泉宿で。
  どういう、あれなんですかね。 さっき、詩人ていう言葉が・・・
  プロフェッショナルで、詩人みたいに、子供は描く とかって言ってたけど、
  『子供が描くときには、そういう気持ちになって描くんだよ』 って言ってたけど、
  そういうかんじなんですかね?
  なんか、何もかも忘れて、それに向き合うのか、
  それとも、なんかやりながらも 描けるのか。」
荒井さん
  「ああ、オレ、やりながらも描けるんだけど、
  オレは、時間を区切ってやるのが、まあ 得意っていうか。
  もう、こっからここまでで 仕上げる。 それ以降は、絶対やらない とかね。
  だから、気に入らなくても、もう 時間が迫ってるから、
  気に入らなくても、進まなきゃなんないの、どんどん、どんどん。
  そんで、終わったら もう、ゴール! ってかんじでね。
  あー、記録悪かったな・・・みたいなかんじ(笑)
  でも、完走したなー、みたいなね。」
岡田くん
  「どういう、こう、欲求で描いてるんですか?
  そこまでこだわって、この、なんだろう、売れるため とかじゃないわけじゃないですか。」
荒井さん
  「うんうん。 ま、少しあるね。」
岡田くん
  「少しは・・・(笑)少しは、必要ですよね。
  少しは必要ですけど、その、なんだろう、鬼気迫るかんじで描いてるのか、
  その姿が見てみたいなと思ったんですよ。 描いてる姿。」
荒井さん
  「あー、描いてる姿ね。
  フンフンフン、みたいなときもあるし・・・」
岡田くん
  「ルンルンで描いてるときも あるんですか?」
荒井さん
  「そうかねぇ。あんまり・・・もう、速いから、書き出すと。」
岡田くん
  「なんか、服は決まってる とか。」
荒井さん
  「あー。 絵の具だらけの服でね。
  ま、決まってるとか、そこまで あんまりオレ、ゲン担いだりしないけど。
岡田くん
  「ハチマキ巻くとか、なんか、そういうの ないですか?」
荒井さん
  「バカボンのパパみたいに。」
岡田くん
  「ハハハハ!」
荒井さん
  「違うんだよ。 やらない、やらない。」
岡田くん
  「やらないですか?」
荒井さん
  「やらない。」
岡田くん
  「あー。 なんか、髪 振り乱して描くみたいな人も・・・」
荒井さん
  「あー、オレ、そんなんじゃない。
  そんなんじゃないけど、でも、ヨーイドン! みたいなかんじ。でも。」
岡田くん
  「流す音楽とかも・・・」
荒井さん
  「流す音楽。 音楽は、絵を描いてるときは、必ず鳴らしてるからね。
  鳴らすっていうか、かけてるからね。」
岡田くん
  「やっぱ、多いじゃないですか、作家さんとか、小説書く人も、
  音楽を、そのときのシーンに合わせた曲を流すとか。」
荒井さん
  「あ、オレ、それしない! オレ、逆のこと やったりする。
  なんだかね、こう、しっとりしたときなんか、ダー!! みたいな音楽、流したりする。」
岡田くん
  「例えば どういう曲。 自分の曲ですか?」
荒井さん
  「まさか! 自分の曲だとね、もう、頭に来てね。」
岡田くん
  「フフフ(笑)」
荒井さん
  「ふざけんな! みたいな。」
岡田くん
  「どういう曲、流すんですか?」
荒井さん
  「あんまりね、言葉のないやつが多くて、
  ちょっとノイズっぽいやつになるかなあと。」
岡田くん
  「結構、ヘビーなかんじ・・・」
荒井さん
  「ワーワニャワニャ!!って(笑)
  いつ始まって、いつ終わるか わかんないみたいな。」
岡田くん
  「ミクスチャー系の、ヘビーな。」
荒井さん
  「そうそう、うん。」
岡田くん
  「ちょっと、トランス状態な かんじなんですかね。」
荒井さん
  「あー、そうかもしんない。 そうそうそう。
  昔、絵を描き終わったあと、ちょっと踊ってたもんね、やっぱり。」
岡田くん
  「(笑)」
荒井さん
  「だから、そんなかんじなのよ、でも。」
岡田くん
  「じゃあ、違うテンションになって・・・」
荒井さん
  「そうそうそう。 うん。
  みんな、なると思うけど。 ものを作ったり、ハッピーをするっていうか・・・」
岡田くん
  「あー・・・ じゃ、ちょっと違う世界っていうんでしょうねぇ。」
荒井さん
  「そうねー。 全然 聴こえないようなCD。 音が。
  ボリューム、こんなに上げてもね、あー、やっと聴こえた! みたいな。
  で、20分ぐらいすると、ド~ン!! みたいな(笑)」
岡田くん
  「(笑)あー、ありますよね。そういうね。」
荒井さん
  「なんかね、そういうの、好きかなあ。」
岡田くん
  「あー。 いま、絵本が注目されているって、言われてるじゃないですか。
  これは、何故だと思いますか?」
荒井さん
  「なんだろうねえ。 オレ、そんな、
  遅いよ!キミら! みたいなかんじだけどね(笑)」
岡田くん
  「 『やっと来たか・・・』やっと来たかっていうかんじですね。」
荒井さん
  「絵本のブームって、でも、70年代も あったし、
  ブームってのは あったの。 確かに、何度か。
  でも、ブームってのは、一時(いっとき)のもので一過性のものでしょ。
  ブームってのは、まあ、熱が下がれば また 普通に戻ると。
  ブームって そういうもんだから、あんまり気にしてないのね、昔から。」
岡田くん
  「うーん。」
荒井さん
  「だから、絵本は、ブームって どうなのかなぁと思うけどね。
  でも、気付く 大人が一人でも増えれば、オレは、幸せかなぁと思うけど。
  だって、こんな、文章 少なくて、絵は あるし。
  オレは やっぱり、お年寄りのために、何かね、
  絵本 作ってみたいなって気持ちがあって。」
岡田くん
  「おー。」
荒井さん
  「すごい、生意気な発言かもしれないですけど。」
岡田くん
  「いや、いや。」
荒井さん
  「子供向けなんか、誰が作るか! みたいに言ってね。 若い女の子、誰が作るか!
  オレは、年寄りのために作る! なんて・・・(笑)
  なんかねえ、作ってみたいなあ・・・」


(曲)
HESTON 『SUNNY DAYS』
Storyteller



岡田くん
  「 “絵本っていう概念を変えたい”っていうことですか?」
荒井さん
  「変えたい、変えたい。 それは、変えたい・・・あると思う。
  だって、絵本って、深読みが出来る世界だから、
  小説とか、そういう、全て、文章で語ってるわけじゃなくて、
  もうスカスカなわけ。 行間が もう、空き空き。」
岡田くん
  「まあ、そうですよね。」
荒井さん
  「そうそう。
  だから、読者が入り込める余地ってのが、もう、すごい いっぱいあるわけ。」
岡田くん
  「だから、色も 変えてるわけですね。」
荒井さん
  「そうそう。 それでね、その余地を、全部 説明するのが、絵だったりするわけよ。
  だから、絵でね、全部 説明しちゃうと、もう、完璧な絵本が出来上がって、
  オレにしてみれば、つまらないのね 全然、それが。」
岡田くん
  「ほー・・・」
荒井さん
  「だから、付け込まれるっていうか、付け入る余地を いっぱい与えたいと。
  絵も、だから、どっか 宙ぶらりんで 中途半端で
  『なんだこれ?』 みたいなとこがあったりして、
  文も、全部、言い切らない と。
  でも、その行間に入って行ける余地があるもの とかね。」
岡田くん
  「言い方 悪いかもしれないけど、相当な度胸ですよね。」
荒井さん
  「相当な度胸だよ・・・ね。」
岡田くん
  「怖くないですか? いや “余白を与える” っていうことが。
  その、余白とか、感じていいよ、自由に感じていいよ、ってこと 与えるってとこが、
  その、なんだろう、職人て言われたりもするじゃないですか、そういうのって。
  でも、それをやるのって、すごく怖いじゃないですか。」
荒井さん
  「怖いしね、難しいし、理解されるかどうかっていうのが・・・」
岡田くん
  「でも、下手に 違う解釈を取られたら、怒られるの 自分じゃないですか。」
荒井さん
  「そうそう、そうそう。 も、スレスレだよね。だから。」
岡田くん
  「(笑)スレスレですよね。」
荒井さん
  「だから、いっつも オレ、絵本 描いてる途中で、今回、10人中・・・
  絵本 見して、10人中 何人が 『うん』 て言ってくれるだろう、みたいなね。
  3かなぁ・・・とかね、思ったりして。」
岡田くん
  「(笑)」
荒井さん
  「ちょっと、4に上げようぜ。 みたいな かんじが・・・」
岡田くん
  「まあ、いいやって思ってるんですよね。
  だから、相当な覚悟があるっていう・・・」
荒井さん  
  「うんうん、うんうん。
  でもね、世の中に ものを発表するって、やっぱり、褒められるだけじゃなくて、
  やっぱり こう、反対意見ていうものも貰うのが、ほんとの反響っていうやつで、
  やっぱりね、そういう用意もね、持ってるわけね、オレ。
  ボロクソに言われてもいい! っていう、なんかね、
  体力は、オレ、持ってるっていうつもりなんだけど。
  そりゃ、褒められる方が嬉しいけど、
  でも、10人中10人が 全部が褒めたら、オレ、嘘だなぁと思うわけ。
  オレやってること、なんか間違ってないか? とかね。
  なんか、探しちゃうタイプだから、
  反対に、なんか、答えが無いとか 『なんだぁ』 って言われると、
  逆に、モチベーション上がるし。」
岡田くん
  「強いなあ・・・」
荒井さん
  「弱い!」
岡田くん
  「強いっスよ。」
荒井さん
  「部屋で泣いてるんだって。」
岡田くん
  「アハハ・・・」
荒井さん
  「ほんとに・・・(笑) 泣いてる・・・」
岡田くん
  「すごいですけど。
  ちょっと、お薦めの絵本を 聞きたいな・・・」
荒井さん
  「間違っても、オレの絵本は挙げないけど(笑)」
岡田くん
  「いやいやいや・・・そんなこと ないですよ。」
荒井さん
  「うーん、そうねえ。
  日本版で出てる 『セーラーとペッカ』 っていうね。
  5冊、シリーズなんだけど、これは かなりね、
  ファンキーどころか、ぶっ飛んでる、これ。 ものすごい・・・
  これ、お薦めね。」

セーラーとペッカ、町へいく

いったいどうした?セーラーとペッカ

セーラーとペッカの日曜日




セーラーとペッカの運だめし (セーラーとペッカ)

セーラーとペッカは似た者どうし

岡田くん
  「ヨックム・ノードストリュームの・・・」
荒井さん
  「そう、ヨックム・ノードストリューム ってね これ、本人も面白い人でね、
  本人も、ぶっ壊れてるね、正常に ぶっ壊れてる人なんだけど、
  ま、オレと近いかなっていう感覚があって、えー、面白い人。」
岡田くん
  「帯、書かれてますよね。」
荒井さん
  「あ、そうだ。 オレ、帯 書いてるのか。ほんとだ(笑)書いてた・・・」
岡田くん
  「帯 書いてますよ。
  『ああ! こんな カワイイ本、誰にも教えたくないよ!
  ひとりじめ したくなるほど、愛おしい絵本だよ!』
  カワイイ・・・完璧な帯じゃないですか、これ。」
荒井さん
  「でしょ?」
岡田くん
  「 『でしょ?』 つって(笑)」
荒井さん
  「オレ、帯、上手いのよ。」
岡田くん
  「帯、上手いスね(笑) 完璧な帯ですよ、これ。
  へぇー・・・でもね、見た感じもファンキーですね。」
荒井さん
  「かなりスゴイのよ。 これは、あのね、
  セーラーとペッカっていう、崩れたスヌーピーみたいなヤツが出て来んだけど、
  セーラーって、元水夫の おっさんが 『セーターが無い』 って言うの、朝。
  『セーターが無いから、買いに行こう!』 って言うの。 上半身、裸で(笑)
  それで、犬が付いてって 『じゃあ、ついでに 僕、床屋に行こう!』 って言うわけ。
  『じゃあ、待ち合わせして、街で会おうか』 って、街で会って、
  『せっかく街に来たんだから、タトゥー入れようぜ』 って言うわけ。」
岡田くん
  「(笑)」
荒井さん
  「タトゥー入れに行くわけよ、そこで。 いや、面白い本だよね。」
岡田くん
  「これ、相当ファンキーですよね。」
荒井さん
  「ただ、それだけの本なの。」
岡田くん
  「(笑)」
荒井さん
  「街に、タトゥー入れに行って 帰って来るって、
  まあ、日本の絵本じゃ、絶対あり得ないなぁと。」
岡田くん
  「あり得ないですね。」
荒井さん
  「うん。」
岡田くん
  「さすが 北欧ってかんじですよね。」
荒井さん
  「これでね、5冊も出てんの、これ。」
岡田くん
  「あー・・・」
荒井さん
  「これはね、出した日本の出版社は、偉いと思う。 ほんとに。」
岡田くん
  「僕ら世代でも読める、ね。 大人も読める絵本ですよね。」
荒井さん
  「これは、いいですよ!」

(曲)
I DEP 『FLOWERS IN THE PARK』
Fine tuning(初回限定DVD付)



(対談が終わって、岡田くんの感想)

「さあ、ということで、荒井さんと お話をさせていただきました!
いやぁ、本人も、やっぱファンキーな ね。
強いですよね。 ていうか、もう、クリエーターというか、職人というか、
ていうかんじも ありますし。
狙って やってますからね、あの人は。 それが、面白かったですけど。

“絵本の概念を変えたい” っていうのが、やっぱ、面白かったですよね。
なんか、絵本て、
『怒られちゃうんだよ!』 って言ってましたけど、
やっぱ まだ、怒る人って、たくさんいると思うんですよ。
ほんとに、子供に見せたい、なんかこう、
教育のために見せたい とかってのも、やっぱ、あるじゃないですか、絵本て。
だから それでね、お堅い お母様達とかにはね、こう、
怒られたりするんだろうなあっていうものもあるし。
それでも、やり続けてるっていうのも、カッコいいなぁと思いますし。
絵本が、変わればいいですよね。

確かにね、さっき 薦めてもらった絵本とかね、ファンキーでね、
これ 友達に送りたいなあって、思う絵本でしたよね。

なんか、感じれたりとか、余韻があるとか。 余韻て、大人ですからね・・・
子供には、全て与えようとしてるんだけど、
やっぱり、感じる力とかっていうのとか、なんだろう、余韻の良さとかっていうのって、
いま、教育分野で、なんていうの? すごく、言われているじゃないですか。
日本が、感じないで 『答えは これよ』 って教えることが、間違っているとか、
スウェーデンの教え方は、答えだけ書いて、あと、計算式を 子供に書かせるんだみたいな。
考えて、こう、ね、答えを先に教えといて、とかっていうね。
そういう、なんかこう、いい教育だなぁと思うし、
なんか、すごく考えて やってんなーっていうのを 感じましたね。

やっぱ、ああいうファンキーな おじさんに、なんないとダメですね。」


(曲)
PHIL COLLINS 『TRUE COLORS』
Hits



(荒井さんからのコメント)

「この人達が、いま元気になるとか、そういうことじゃなくて、
大人になったときに、何か思い出してくれたら いいなあと。
それを また、子供に伝えてくれたら いいなと。 オレの絵本をね。
まあ、そういう願いは あるけど。
うーん、だから、ずーっと こう、回って行くような本、
作りたいなぁと思っているんですけど。 なかなか、作れませんけどね。

でも、そういう、言葉で言えないような、なんか、エネルギーみたいなものは、
なんか、色に込めたりしてるけど。 うん。」



Appendix

Archives

全ての記事を表示する

02  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12 


Growing Reed

J-WAVE
every Sunday
  24:00~25:00
Navigator
  Junichi Okada
  ・・・・・・・・・・・・・・・・

J-WAVEとは関係のない
一般のリスナーですが、
素晴らしい番組内容を残したくて
『Growing Reed』を
文字にしています。


Blog Search


QRcode

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。