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2011/10/23 on air  「文学の可能性って何ですか?」                  (guest)  平野啓一郎さん


日蝕



日蝕


平野 啓一郎



(オープニング)

「こんばんは、岡田准一です。 今夜も始まりました 『Growing Reed』
この番組では、毎週 一つのテーマの専門家をお呼びして、徹底的に質問。
番組の終わりには “考える葦” として、
僕も、みなさんと一緒に、成長したいと思います。

今日のゲストは、作家の、平野啓一郎さん です。
平野さんは、京都大学在学中の 1999年に 『日蝕』 で デビュー。
デビュー作で、芥川賞を受賞し、
茶髪で、オシャレな服装の ビジュアルも合わせて、
新しい タイプの作家が登場した、と 注目されました。

そうですね、僕の イメージ、
僕 『日蝕』 読んでるんですよ。
あと、『決壊』 かなぁ・・・読んでまして、
あの・・・これから お会いするのに、なんですけど、
難しかったですねぇ・・・(笑)正直、言いますけど。

あのねぇ、文体が 『日蝕』 の方は、
すっごい難しかった覚えがあるんですよ。
でも、すごい 綺麗な文章を書かれる、
力強い文章を 書かれて、
これが 大学生ん時に書いたんであれば、相当な知識と・・・
ま、天才なんだろうな、っていう感じは、する 人かなぁ。

あとね、いろいろ やってる感じの イメージがついていて、
会う前に・・・僕、見たことないんですよ、本人にも、
だから、どんな人なんだろうな、って考えると、
ちょっと、やっぱり、エキセントリックな人 なのかなぁ、とか、
いろいろ 考えたりしてるんですけど、
今日、お会いできるのは、すごく楽しみです。

文学界において、様々な 実験的な試みをしている、平野さん なんですけども、
2011年 9月より、マンガ雑誌の 『モーニング』 にて、
長編小説 『空白を満たし なさい』 の、連載を開始されました。
しかも、ネットで無料公開も しています。

そんな 平野さんに、今日は、“文学の可能性って何ですか?” をテーマに、
お話を お伺いします。

J-WAVE 『Growing Reed』
新しい一週間、最初の60分。 ぜひ、一緒にお付き合いください」



(曲)
『ワールズエンド スーパーノヴァ』 くるり
ワールズ・エンド・スーパーノヴァ


岡田くん
  「今回ですね、テーマが “文学の可能性 って何ですか?” っていうのを、
  もちろん聞きますけど、
  僕の興味は、平野さん って、どういう人なんだろう、っていう方が 強いんですよ」
平野さん
  「(笑)はい」
岡田くん
  「何モン なんですか? 平野さんは」
平野さん
  「そう言われると、何なんですかね?(笑)」
岡田くん
  「アハハハ! 何者 なんでしょうね。 いろいろ やってますよね、今」
平野さん
  「そう・・・基本は もちろん、小説 書く、ってこと なんですけど、
  まぁ、興味があるのは、美術とか 映画とか ファッションとか、いろいろ興味は あるんですけど、
  そうすると、それぞれの業界の人が、
  業界の人同士で喋ってるのと、ちょっと 違う見方をするのが 面白いと思われるのか、
  なんか ちょっと、美術について、今度、書いてください、とか、
  映画について、書いてください とか、そういうようなことが あって、
  ちょこちょこ ちょこちょこ、いろんなとこで仕事する機会が増えてるんですけど」
岡田くん
  「うーん。 なんか、どういう人なんですか?
  ものすごい、エキセントリック だったり しますか? 普段」 
平野さん
  「いや、普通ですよ、もう。 大人しい ですし(笑)」
岡田くん
  「ほ~んとですか?(笑)」
平野さん
  「(笑)」
岡田くん
  「僕ねえ、あの・・・『日蝕』 を読んでるんですよ」
平野さん
  「あぁ、ありがとうございます」
岡田くん
  「あれ、大学ん時に 書いてるんですよね?」
平野さん
  「20・・・23歳の時ですね」
岡田くん
  「僕ね、若い時に 読んだんで・・・」
平野さん
  「あ、そうですか」
岡田くん
  「すいません、その時は、難し過ぎました」
平野さん
  「アハハハ!」
岡田くん
  「(笑)正直に言いますけど、
  言葉が すごい難しくて」
平野さん
  「あぁ、そうですね」
岡田くん
  「あのね、も 一回 読みます、ちゃんと。
  いまなら、もっと読める気がして・・・」
平野さん
  「でも、あれね、難しい漢字とか 別に、飛ばしてもらっても いいんですよ。
  たぶん それで、意味は通るはずで」
岡田くん
  「でも、あんなに綺麗な、日本語を 書いて、
  あ、この人、天才なんだろうな、って、思ってて、
  後で 聞いたら、大学生が書いてる、っていうんで、
  スゲエんだな、と思ったんですよ」
平野さん
  「なんか、あの・・・」
岡田くん
  「あの時は、頭が ちょっと おかしかったんですか?
  おかしかった、って(笑)失礼なこと 言って」
平野さん
  「やっぱり・・・今より、そうですよね。
  だんだん、大人に なってきて、
  ある意味、普通に なってるとこも ありますけど。
  まぁ、本が ずっと好きだったんですよね。
  そうすると、本の世界 って、別に、
  どこまでの漢字しか使わない、とか、特に、制限ないじゃないですか」
岡田くん
  「ないですね」
平野さん
  「学校で勉強したり、普通の メディアで読む 字の中には、もちろん、
  難しい漢字とか、あんまり 無いですけど。 だから、自分の中では、
  マスコミとかで使われてる文字 って、すごく狭い 範囲だけど、
  普通に、文学作品の中では、もっと こう、たくさんの言葉が使われてるな、とは思ってて、
  あんまり、難しい言葉 使うことに、特に、抵抗がなくて。
  ま、敢えて、難しい言葉を、っていうよりも、
  なんか、それが すごく美しかったりとか、カッコ良かったり って・・・」
岡田くん
  「綺麗な イメージが あるんですよね」
平野さん
  「それで使ってたけど、たまたま それが、なんていうか、
  まぁ、難しい漢字も 結構、含まれてた、っていうことで」
岡田くん
  「いや、でもね、難しかった って 言いましたけど、
  綺麗だった、っていう イメージが すごい強いんですよ」
平野さん
  「やっぱり、なんか あの・・・なんていうんですかね、
  美しいもの、っていか “美” っていうのは、
  僕の・・・なんていうのかな」
岡田くん
  「 “美” なんだぁ・・・」
平野さん
  「(笑)やっぱり、小説 書いていくうえで、大事にしてるものの 一つですよね」
岡田くん
  「どういうものが、美しいと 感じるんですか?」
平野さん
  「うーん。 なんか、美しい・・・ほんとは、美しくないんじゃないか、みたいなものに、
  何か、ハッ とするものを見つけたりとか」
岡田くん
  「例えば、どういう・・・
  ほんとは、美しくないんじゃないか、って、どういうもの なんだろう」
平野さん
  「(笑)なんていうのかな。
  例えば 僕、三島由紀夫 って作家、好きなんですけどね」
岡田くん
  「はい」
平野さん
  「彼の文章は、美しい って、一般的に 言われますけど」
岡田くん
  「 “再来” って、言われてますよね、そういえば」
平野さん
  「そうですね(笑)」
岡田くん
  「そうですよね」
平野さん
  「まぁ、それは ちょっと、なんか・・・まぁ、いいんですけど(笑)」
岡田くん
  「アハハハ(笑) 照れたりするんですね」
平野さん
  「でもね、嫌いな人が見ると、
  あれ やり過ぎなんじゃないか、って言う人も いるんですよね、文章」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「いわゆる “美しい” っていうより、ちょっと過剰 っていうか、too much というかね。
  でも そういうところが 僕は、なんか 好きなんですよね。
  ちょっと こう、勢い余って やり過ぎなんじゃない? とか」
岡田くん
  「脂のってる感じは しますよね」
平野さん
  「そうですね。 で、こう、規格から ちょっと ズレてるような ところが・・・まぁ、好き」
岡田くん
  「溢れちゃってる感じ ですよね」
平野さん
  「そうですね。 そういうのが やっぱり、なんか あの・・・いいですよね(笑)」
岡田くん
  「おー・・・でも、なんだろうなぁ、
  でも、綺麗なもの、美しいもの かぁ・・・あ、確かに、美しい っスね、平野さんの文章は ね」
平野さん
  「あと、なんていうか、文学 って、やっぱり、大体、
  結構、コンプレックス がある人間とか、
  みんなの輪の中で、なんとなく 外れてる人間が、元々、書くような ジャンルだと思うんですよ。
  そんときに、自分が こう、外れて、自分の感性とかが 変だと思ってる人が、
  僕は こんなに変な人です、って 言っても、社会の人は、
  あぁ そうですか 変な人ですね、で 終わっちゃうじゃないですか。
  だけど、変な自分を 世にも美しく 語ると、
  社会の人も、ちょっと こう、ビックリするじゃないですか」
岡田くん
  「うん」
平野さん
  「変だと思って 毛嫌いしてたけど、
  綺麗に 語られてしまうと、
  なんか、それも有りかな? って思っちゃう とか」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「文学 っていうのは、やっぱり そういう “美しさ” っていうのに 手助けされて、
  自分の言いたいこと とかを表現する、っていう ジャンルだな と思うんですね」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「だから、おんなじことでも、美しく 書くと、
  みんなは それを受け入れてくれる、っていうか、そういうとこ あるんじゃないかな、と」


(曲)
『BEAUTIFUL』 INDIA.ARIE
アコースティック・ソウル


岡田くん
  「書くの、楽しいですか?」
平野さん
  「まぁ、苦しみであり 楽しみであり、とうか、
  もう、それしか、人生 することない(笑)みたいなとこも ありますけどね」
岡田くん
  「もう、ペラ~ って書いちゃえる、タイプじゃないんですか? 苦しいですか?」
平野さん
  「うーん・・・場面にも よるんですけど、結構、やっぱり、う~ とか あ~ とか、
  変な体の動きしながら、書いてますど(笑)」
岡田くん
  「そうなんだ。
  でも、天才 って 言われてますよね」
平野さん
  「うーん、まぁ・・・」
岡田くん
  「そう言われるのは、どうなんですか?
  どういうものを届けてる気持ち なんですか? ご自身は」
平野さん
  「やっぱり、でも、なんか変なもんだと思いますけど(笑)
  なんかね、僕は、自分が本 読むときにも、
  ページを開いて、こう、最後まで読み終わって 閉じたときに、
  読む前と 読んだ後で、自分が 全然 変わってない本 っていうのは、嫌なんですよ。
  読んだ時間が無駄だった、っていうか」
岡田くん
  「あー・・・」
平野さん
  「この 一冊を読んだおかげで、自分の中の 何かが こう」
岡田くん
  「変わるとか・・・」
平野さん
  「壊れたりとか」
岡田くん
  「壊れる、ねぇ・・・」
平野さん
  「新しくなったりとか、そういうのが好きで、
  僕も やっぱり、何か 普通の人が こうだ、っていうふうに 生活してる中に、なんか こう、
  ちょっと こう、異様なもの とか、
  それは、異様に 美しいのかも しれないし、異様に 悲しいのかも しれないし、
  なんか、ちょっと こう、
  普段の生活とは違うものを体験してもらいたい っていうのが あるんですよね。
  そういうのを書くのが やっぱり、書いてて 書き甲斐がある、というか・・・」
岡田くん
  「うーん。 スタンスは、デビュー して以降 って、変わってきたり しましたか?」
平野さん
  「うーん・・・やっぱり、年々、ちょっとずつ 変わってますよね。
  あと、いろんなことが 世の中に 起きてるんで、
  それに対しては、やっぱり、リアクションしながら、活動してる気は しますね」
岡田くん
  「最初に変わったのは、いつですか?」
平野さん
  「まぁ、一つは、インターネットが登場してから、
  文学は やっぱり、かなり変わったと思いますね」
岡田くん
  「というのは・・・」
平野さん
  「いろんな要因があるんですけど、まず 一つは、
  とにかく みんな、時間が無くなってきた、っていうか」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「ネットが登場するまで、家で できること って、
  テレビ観たりとか、本 読んだりとか、限られてたじゃないですか。
  だけど、いまは もう、ネットに使う時間が膨大でしょう。
  You Tube とか、気がついたら 2時間ぐらい、ずっと見てたりするじゃないですか」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「そういうなかで、みんな、家に帰って、ちょっと暇な時間があって、
  さて、何しようかな? と思った時に、
  ネットやるか、ゲームやるか、テレビ観るか、本 読むか、って、
  ほんとに 今は もう、完全に フラットな状態で、
  気の向くままに、選んでると思うんですよね」
岡田くん
  「うん」
平野さん
  「そういうなかで、
  やっぱり You Tube 見るよりも、本 読みたいよな、
  っていうふうに、なる、っていうことが 大事で、
  そういう意味では、小説が、
  読んだ甲斐があるようなものでなきゃ ダメだな、っていうのは 感じてるんですよね」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「あとは 単純に、こういうことがあった、っていう話は、
  昔は、小説家とかしか、世の中に 発表できなかったけど、
  いま みんな、ブログとかで書けるように なったでしょ?
  だから やっぱり、小説 っていうものは、それ以上のものじゃないと いけないと思ってて。
  だから、まぁ なんか、自分の苦しみを訴えたり とか、
  こういうことを感じてる、っていうことを訴える っていうことも、
  一つ、文学の意義 ですけど、
  それ以上に、やっぱり 自分の、ある世界観 みたいなものを作って、
  やっぱり、こうあるべきじゃないか、ぐらいの ところまで、
  カバー しないと いけないんじゃないかな、っていうのは、
  やっぱり、ネットが登場したぐらいの頃から、結構、考え始めましたね」
岡田くん
  「次に変わったの って、ありますか?
  ネットが・・・の、次に変わった」
平野さん
  「あー・・・やっぱり、ゼロ年代 って 言われてる時代、
  テロがあったりとか、日本で 結構、なんていうのかな、
  悲惨な殺人事件があったり とか、
  あと、経済的な格差が開いたりとか、そういうことが あったんで、
  やっぱり それは、結構、応えるところがあって。
  一方で、文学 って、美しい世界を体験する っていう、
  現実から ちょっと離れて、
  そういう世界に、束の間、遊ぶ っていうのも、大事ですけど、
  やっぱり、そういう時代に生きていて、どういう考え方すべきか とかいうことを、
  しっかり考えたいな、とかっていうのは、
  やっぱり、この 5年ぐらい、結構 あったんですよね」
岡田くん
  「うーん」


(曲)
『VIVA LA VIDA』 COLDPLAY
Viva La Vida Or Death & All His Friends


岡田くん
  「いろいろ 感じれる分 とか、やっぱり その・・・なんだろう、
  ものを書く人 って、その時代とか っていうことの、
  受け止め方が ハンパない じゃないですか」
平野さん
  「あー・・・」
岡田くん
  「しんどく ないですか?」
平野さん
  「うーん。 だから やっぱり、鈍感に なっちゃ いけないと思うんですよね。
  なんか こう、感じやすくないと いけないと思うんで、
  そういう意味では、自分の体で 受信しなきゃ いけないと思うんですけど、
  そういう体と、上手く つき合っていく っていうのは、大事だと思いますね。
  そうじゃないと、自分が 体調 崩しちゃうとか」
岡田くん
  「あの・・・作家の方 って、その、
  僕ら って、たぶん、考えるんですよ、時代のこととか。 特に、年も そうだし。
  そういう、たぶん 30代ぐらいとか 20後半ぐらいから、考えるんですよ」
平野さん
  「ええ」
岡田くん
  「個人 だけじゃなくて、時代も 自分の人生も 一つに なって、考えるけど、
  作家の人と 話してると、それ以上に・・・あっ、ダメージを受けてる感じがするんですよ」
平野さん
  「あー・・・」
岡田くん
  「僕らは、きっと ダメージを受けてないんですよ、作家の人達よりは。
  作家の人達 って、ダメージを受けてる感じがするんですよね。 受け過ぎて・・・
  辛くないですか?」
平野さん
  「うーん。 小説 って、やっぱり、一般論を いきなり書いても、ダメだと思うんですよね。
  今の時代は こんな時代だ、って書いても、みんな、
  ふ~ん、て 言うだけじゃないですか。
  だから やっぱり、出発は ある 一人の、個人の 生き死に とか、
  悲しかったり 喜んだり、っていうことを書いていかなきゃ いけないんで、
  そこで まず、その人に なりきる、っていうところで、
  結構、しんどい っていうのは、あるんですけど、
  その 一方で、ものすごく個人的なことを書いても、
  多くの人にとって 関係ないことだと、やっぱり、みんな、
  まぁ、そういう人 いるだろうけど、オレと関係ないし・・・っていうふうに なっちゃって、
  ものすごく個人のことを書きつつ、それが どっかで、一般論に なってる、っていうか、
  この人の人生を見つめることで、今の世の中が見えてくる、とかっていう。
  個人をとって、社会に、自分が開かれていかなきゃ いけないところがあって、
  そこのところの振幅 っていうか、
  ある 一人の人に、ぐぅ って入り込んで行きながら、
  もう 一方で、社会全体に 自分を開いていく、っていうか」
岡田くん
  「うん」
平野さん
  「そこんところが やっぱり、結構、ほんとは 無理のあることで、
  それを ずうっと やっていくと、蓄積として、辛くなってくる って あると思うんですよね」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「だから、実は、日本の近代文学 って、
  夏目漱石 とか、ああいう人達ぐらいから始まってるんですけど、
  20年以上 活動した人 って、ほとんど いないんですよ」
岡田くん
  「辛すぎて・・・」
平野さん
  「大体・・・うーん、まぁ」
岡田くん
  「大体、吐血してます、っていう イメージが(笑)」
平野さん
  「まぁ、早死に したりとか・・・(笑)」
岡田くん
  「すいません、勝手な イメージですけど」
平野さん
  「いや、でも 実際 そうなんですけど」
岡田くん
  「病気に なってる、っていう イメージ、ありますね。
  でも、あ、そうかぁ・・・」
平野さん
  「だって、漱石、鴎外、芥川 とか、太宰、三島、って、
  みんな、20年以上 やってないし、
  たまに、谷崎潤一郎 みたいに、長くやってる人 いますけど。 だから・・・」
岡田くん
  「大体、あれ じゃないですか・・・ねえ」
平野さん
  「アハハ(笑)」
岡田くん
  「病気か、ま、自分で亡くなってる方も いますけど」
平野さん
  「うん。 最近はね、作家も だんだん、ちょっと 図々しく なってきて、
  わりと 長生きな作家も(笑)増えてきましたけど」
岡田くん
  「いやぁ、長生き してくださいよ」
平野さん
  「ハッハッハ!」
岡田くん
  「平野さん(笑)」
平野さん
  「僕は、大丈夫ですけどね」




岡田くん
  「あの・・・最新作の 『空白を満たしなさい』 っていうので、
  主人公 自ら、身に起こった、あり得ない出来事を通じて、
  生と死、そして、幸福とは 何か? に 向き合う物語、ということですけど、
  これも、結構あれですか? 自分と合わせながら・・・」
平野さん
  「そうですね。 僕は、今年 36に なるんですけど」
岡田くん
  「はい」
平野さん
  「僕の父親が 実は、36で 亡くなっていて」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「僕が 1歳のとき、だったんですね。
  だから、来年から 僕、父親より 年上に なっちゃうんですけど、
  そういう意味では、作家になった頃に、
  36の時には、なんか ちょっと こう、
  生き死に とかいうことに関わる、なんか、作品 書きたいな と思ってたんですよね」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「ちょうど、そういうことを考えてたときに、あの 大震災が起こって、  
  たくさん、人、亡くなりましたし、
  結局、文学の テーマ って、究極は もう、人間の 生き死に しかないと思うんですよね。
  人間 て、どういうふうに生きて、どういうふうに死んでいくのか、っていうのを書く、っていう、
  これは もう、時代が どう変わってっても」
岡田くん
  「どの時代 でも・・・」
平野さん
  「たぶん、おんなじで。
  なんですけど、今年は ちょっと、そういう意味では 自分にとって、
  個人的にも、社会的の状況を見ても、ちょっと 特別だなぁ と思っていて、
  わりと ストレートに、生き死に の問題を考えようかな、と思ってまして」
岡田くん
  「結構、じゃあ その・・・ね、
  36歳で お父さんが亡くなったときを超える、っていうので書かれると、
  やっぱ・・・大変じゃないですか。 大変、って言ったら 変だけど、
  掘り下げるものが・・・」
平野さん
  「あと やっぱり、もの書きとして、
  書かずに 越えられないような気が しましたね、その年を」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「なんか、ずうっと 意識しながら、生きてきましたし、
  文章を書いていっている限りは、自分の区切りとして、
  なんか、そのことを 自分なりに処理する、っていうんじゃないけど、
  やっぱり、書かないとな、っていうのは あったんですよね」
岡田くん
  「これは・・・」
平野さん
  「でもね、文学は もう、それしか ないですよ、もう 究極は。 やっぱり こう、
  文学 って、何の意味があるんですか? みたいなことは、よく 言われるんですけどね。
  やっぱり、日常生活 って、ものすごく忙しいし、
  みんなが合理的に どんどん、物事を進めようと するじゃないですか。
  そういうなかで、こぼれ落ちていってしまうもの って、たくさんあると思うんですよね。
  そういうのを拾っていく って、やっぱり 文学だし。
  例えば、いま、東北で被災されて、
  家族が亡くなった方とか、たくさん いらっしゃるじゃないですか。
  で、ほんとは、自分は もう、何にも やる気が起こらないんだけど、
  “頑張ろう ニッポン” っていうので、ワー って、みんなも 一生懸命、前向きに なってるし、
  前向きに ならなきゃ、と思ってる人も、結構 いると思うんですよね」
岡田くん
  「うん」
平野さん
  「その人達は その人達で、頑張ってると思うんだけど、
  やっぱり、一人になった時に、どっか そういうのに、きっと、
  乗り切れない気持ちとか、反発とかね、いろいろ、複雑だと思うんですよね。
  頑張ろう、とか言われたって、知ったことか、って思うかもしれないし、
  もう 何もしたくない、と思うかもしれないし、
  そういうのは なんか、でも、生きる って、そういうのを全部、ひっくるめてのことだから、
  そういう、綺麗ごとだけに収まらない ようなところを見ていって、
  人間が生きる って 何かなぁ、みたいなのを考える っていうのは、
  たぶん、文学が やるべきこと なんですよね」




岡田くん
  「なんか・・・変わったこと、って ありますか?
  今回の 『空白を満たしなさい』 も、
  漫画雑誌の 『モーニング』 で やる、っていうことだったり」
平野さん
  「そうですね」
岡田くん
  「書き方が 変わった とか、そういうのは あるんですか?」
平野さん
  「 『決壊』 っていう 小説を書いたときに、
  かなり絶望的な 終わり方で。
  それは、描く必要があると思って、書いたこと なんですけど、
  やっぱり、読者からの声で、
  ものすごく感動したし、納得したけど、
  明日から どうやって生きていっていいか わからなくなった、っていう人が・・・」
岡田くん
  「アハハハ!」
平野さん
  「すごい 多かったんですね、僕が予想した以上に」
岡田くん
  「あー。 力、強いですからね」
平野さん
  「で、やっぱり なんか、作家として、
  落とし前を つけなきゃ いけない、というか、
  まぁ、あること考えるうえでは、徹底的に、一回、突き詰めて考えていく必要は あるけど、
  そっから じゃあ、何を どう考えていくべきか、っていう、
  段階に来てるな、とは 思ったんですね、そんとき に」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「それ以降は やっぱり、かなり、
  じゃあ、こういう考え方に していくべきじゃないか、とか、
  今の時代 どう生きるか、みたいな テーマが、自分のなかで 大きくなったんですけど」


(曲)
『空洞です』 HIROSHI Ⅱ HIROSHI FEAT.小泉今日子
モテキ的音楽のススメ Covers for MTK Lovers盤


岡田くん
  「いっぱいの人に、読んでもらいたいですか?」
平野さん
  「僕は、最初は もう、全然 そういうことは考えなかったんですよ」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「ていうか、さっきの、
  自分は 変わったかどうか、っていうことで 言うと、
  20代の頃は、正直、読者のこととかも、一切、考えなかったんですね」
岡田くん
  「ま、20代 って、そうですよね。 そんなもん ですよね」
平野さん
  「自分の やりたいことしか やらなかったし、
  わかってくれる人が わかってくれればいいと思ってて。
  だけど だんだん、なんかね・・・虚しくなってきたんですね」
岡田くん
  「ハハハハ(笑) どういうことですか? 虚しい。
  虚しい・・・」
平野さん
  「なんていうかね、こう、結局、
  僕のことを すごくよく わかってくれる人が、僕の書いてるのを わかってくれる、っていうのは、
  当たり前なんじゃないか、っていうか、
  自分は、この 自分のことをわかってくれる人に向けてだけ、
  ずうっと 書いていくのかな? っていう気が してきたんですよね」
岡田くん
  「うんうん」
平野さん
  「元々、僕、なんで 小説とかに興味を持ったのか、っていうと、
  中学生ぐらいの頃から、
  教室に いて、みんなが ワー とか騒いでて、自分も その輪に入ってるんですけど、
  なんか、みんなは いま、笑ってるけど、
  オレは そんなに、別に 面白くないな、とか(笑)」
岡田くん
  「うん」
平野さん
  「みんなは クラスで、こうだよね、とか 言ってるけど、
  あんまり、オレは、そう思わないな、みたいな、
  なんか ちょっと、ギャップを感じるように なったんですよね」
岡田くん
  「うん」
平野さん
  「そんときに なんか、本を読んでると、
  むしろ ここに、オレと おんなじ意見の人がいる、みたいな、そういう感動があって、
  それが 普通、本好きに なっていくときの、わりと 一般的なことだと思うんですけど、
  そっから もう 一回、なんていうか、
  教室の みんなに向かって、っていうか、それは比喩ですけど、
  社会に向かって、
  僕は、ちょっと、みんなと違う、こういう変わったこと考えてるんですよ、って、
  言いたくなってきたんですよね。  
  それが、一 読者から、文章を書く、っていう仕事に、変わっていく瞬間だと思うんですね」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「その時には、自分が今まで、好きで読んでた 小説家とかが、
  自分の味方になってくれる、と思ったんですよ。 つまり、
  オレは こういう、変わったことを考える って、単に、僕が言っても、
  みんな、ふ~ん、て 言うだけ だけど、
  みんなは、そういうのは おかしいと思ってるかもしれないけど、
  森鴎外 っていう作家も、何とか っていう小説で、そう言ってるし、
  三島由紀夫 も、何 って小説で、こう言ってる。
  で、文学を読むことで、
  文学者がみんな、自分の変わった感性 みたいなのを こう、
  バックアップ してくれるような 気がしたんですよね」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「元々、自分の抱えた、なんか 違和感を伝えたいと思って、小説家になったはずなのに、
  気がついてみたら、
  自分のことをよく、わかるわかる、って 言ってくれる人だけが読んでる、っていうのは、
  なんか違うんじゃないか、と思うように なったんですよね」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「やっぱり、あんなヤツの言っていることは おかしい、と思ってる人に こそ・・・」
岡田くん
  「わかってもらいたい・・・」
平野さん
  「わかってもらわなきゃ いけないんじゃないかな、っていう気が、だんだん してきたんですよね」
岡田くん
  「それを こう、変えていく時 って、しんどく ないですか?」
平野さん
  「しんどい ですね。 ハハハハ!」
岡田くん
  「しんどい ですよね。
  僕、ちょっと 相談して いいですか?」
平野さん
  「(笑)」
岡田くん
  「アハハハ!」




平野さん
  「だから やっぱり、表現に携わってる人、
  文学に関わらず、やっぱ、10年ぐらい経った頃に、一回、そういうのがあると思うんですよね」
岡田くん
  「そうなんですよねえ。 なんか・・・どうしたらいいですか?」
平野さん
  「(笑)」
岡田くん
  「アハハハ!」
平野さん
  「僕は でもね、それで、すごい いろんな、
  文学以外の アーティストとか、いろんな人と喋ってて。
  僕も 知りたかったから」
岡田くん
  「いやぁ、なんかね、僕の場合は とか ですけど、
  芝居をしてて、大好きだから 苦しいんですけど・・・」
平野さん
  「ええ・・・わかりますよ 」
岡田くん
  「こうしたら いいんですよね、っていうのが あるんですよ。 わかりきっ・・・
  わかりやすいので言うと 何かなぁ・・・
  わかりやすいので言うと、
  ここで瞬きしない方がいいよね、とか」
平野さん
  「あー・・・」
岡田くん
  「あんまり、瞬き、大きくない方が いいよね、
  画が この サイズだったら、この サイズで芝居した方が、きれいに見えるよね、
  上手に見えるよね、っていうのって、あるじゃないですか」
平野さん
  「はいはい」
岡田くん
  「それを もう、なんか、そのまま やりたく なくなっちゃった時が、何年か前に あって(笑)」
平野さん
  「はい」
岡田くん
  「なんか・・・でも、そうした方が 画に ハマるんですよ、絶対的に」
平野さん
  「うん」
岡田くん
  「画に ハマるし、見てて、
  自分が見てて気持ちいいんですよね、
  タイミングも、いろんな感情の流れも」
平野さん
  「はいはい」
岡田くん
  「でも、なんか・・・それだと 変わんねえよな、って思うし」
平野さん
  「あー・・・」
岡田くん
  「なんか、それをしたくない自分も いるし」
平野さん
  「うーん」
岡田くん
  「でも、それ やってる時 って、苦しいんですよね。
  違うことを。
  自分で リズムはずす、みたいなもんなので・・・」
平野さん
  「自分がやってみたいこと って、結構、無限にあるじゃないですか」
岡田くん
  「はい」
平野さん
  「それが どれぐらいの規模の人に伝わるのか、っていうことは、
  相当 がんばって、調整しないと いけないと思うんですよね。
  僕は、その話をしてて、参考に なったのは、
  アーティストの 一人・・・デザイナー の人達で、
  デザイナー の人達は、フワフワ とした デザイナー の人はね、
  いま 何が流行ってるから、これ やれ、とか いうことかもしれないけど、
  もっと、ちゃんとした デザイナー の人達は、人間が こう、
  例えば、ものを作ってる デザイナー の人 って、
  パッ て、人間は、ものを見た時に、まず、どこを見るか とか、どこを触るか とか、
  どういう形に仕上げたら、自然と、
  触ってほしいとこに、人間は触るのか とか、
  人間の認識の方から、ものの形とか考えていくんですよね」
岡田くん
  「うん」
平野さん
  「で、文学でも やっぱり、こういうこと やってみたいな と思って、やるんだけど、
  なんか その、人間が文章を読むときの、
  自然な、こう、頭の中で動いてるのに 抵触してる所があると、
  やっぱり、いい表現だけど読みにくい とか、受け入れにくい とかって、あるんですよね」
岡田くん
  「うん」
平野さん
  「だから、やりたいことは、絶対、自分のやりたいことを貫き通した方が いいと思うんだけど、
  それを こう、チューニング するところは、
  やっぱり、人間 て、どういう生き物なのかな? っていうのを かなり観察しないと、
  上手く こう、そこが見えてこない感じが しますね」
岡田くん
  「それは、難しいですよねえ」
平野さん
  「あと やっぱり、何年か経って、
  当時は、誰も、いい って言わなかったのに、
  今頃、いい って言い出した、とかっていうのは あるから(笑)」
岡田くん
  「ありますよね(笑)それは、あるんですよね」
平野さん
  「そこは、歯を食いしばって、堂々と やる っていうのが・・・」
岡田くん
  「チューニングを合わせるのが多いんですよ。
  台本 でもあり、監督 でもあり、役柄 でもあり、
  自分が狙ってたとこ、監督の狙ってるとこ、その カット割りの意味とか、わかんないけど、
  相手の役者さんの感じ とか、全部 こう、チューニング合うの って、
  たぶん、奇跡じゃないですか」
平野さん
  「あぁ、そうですね」
岡田くん
  「それがね・・・」
平野さん
  「それは 本当、大変ですね」
岡田くん
  「それは、わかるように なったのかもしんないですけどね、10年以上 経って。
  いままでは、こうやってた方がいい、この台本だったら これが ベストだ、っていうのが・・・」
平野さん
  「そうですね。 小説も やっぱり、やることは多いんですよね」
岡田くん
  「多いですよね」
平野さん
  「登場人物の性格、考えたり、プロットを考えたり とか、文体とか 何とか。  
  要素が すごく多くて、それぞれの要素については 上手くできても、
  それを統合する っていうか、上手く 全体まとめる、っていうところが、やっぱ すごく大変で、
  だから、その、チューニングする箇所は すごく多くて、っていうのは、
  ジャンルは違いますけど、よく わかりますね」


(曲)
『YOU LEARN』 ALANIS MORISSETTE
ジャグド・リトル・ピル


岡田くん
  「僕ね、最近、すっごく思うんですよ」
平野さん
  「はい」
岡田くん
  「何か、極めたいんですよ」
平野さん
  「アハハ(笑)」
岡田くん
  「(笑)なんも、極めてねえなあ って、
  30に なって、すごく思うんですよ」
平野さん
  「でも、それこそ、舞台も 歌も、いろいろ されてるじゃないですか」
岡田くん
  「いや、極めてないんですよ。
  あっ、極める、って 難しいな・・・教える?」
平野さん
  「あー・・・」
岡田くん
  「教えれるものを欲しいな、って思ったときに、
  芝居なんかは、教えたくないわけですよ」
平野さん
  「(笑)」
岡田くん
  「芝居、教える って、なんだよ、と思ってる・・・
  歌も 教えるとかも できないし、なんか、うーん・・・て なると、
  うーん・・・なんか、格闘技か 山登りか、みたいな・・・(笑)」
平野さん
  「(笑)」
岡田くん
  「極めたいな、みたいな。
  なんか、極めたい って、ありますか?」
平野さん
  「僕は もう、小説しか することないから」
岡田くん
  「小説を」
平野さん
  「小説を ずっと、やり続ける っていうことですよね」
岡田くん
  「極めた! と思ったこと あります?」
平野さん
  「なんか、一作ごとではね、結構 もう、やり尽くした感が いつも あるんですよ。
  でも、この スタイルでは書けないから、
  逆に、次の作品では、全然 違う スタイルで書こう、とか思うんですけど、
  ただ、小説なるものに ついて、極めた、って感覚は、たぶん、
  死ぬまで やっても、無いですよ」
岡田くん
  「ま、そうですよねぇ。 自分では、わからないですよね・・・」
平野さん
  「だから、極められないのが 逆に、面白いんだと思いますし」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「僕の尊敬する、アーティスト とか、小説家 とか、
  その生涯、見ても、別に、極めてる って感じ、あまり しないんですよね。
  常に、自分の やってることを また その都度、壊し、チャレンジ してって、
  そのうち 死んじゃった、っていう感じが するんですよね。
  なんか、そっちの方が 僕は、
  まぁ、極めていこうとして、そうなってるんだろうけど、
  いつも、現在進行形みたいな方が いいんじゃないかな? って気が、最近は してますね」
岡田くん
  「うーん」
平野さん
  「でも・・・30歳ぐらいでしたっけ?」
岡田くん
  「僕、30です、ちょうど」
平野さん
  「30歳ぐらいだったら、まだね。
  僕も そんな、偉そうなこと言えないけど、
  これから じゃないですか?」
岡田くん
  「そうなんです。 男、30からですから」
平野さん
  「男、30・・・(笑)」



岡田くん
  「これ、“文学の可能性” って、聞いた方がいいですか?
  聞いた方がいい(笑)・・・聞いた方がいいですよね」
平野さん
  「文学は、ですね」
岡田くん
  「文学・・・」
平野さん
  「まだ、可能性は・・・“あります” みたいな(笑)」
岡田くん
  「(笑)」
平野さん
  「やっぱり、文学 って、古い ジャンルですけど、
  ゆっくり、って、どっか いいと思うんですね」
岡田くん
  「ゆっくり・・・ ゆっくり か・・・」
平野さん
  「いま、本当は こう、人間て 難しいこととかに 直面すると、
  頭の回転、早くして、早く考えようとするじゃないですか。
  何周も 頭を回転させながら、どうしたらいいんだろう? って。
  本当は、もしかしたら ゆっくり考えた方が、近道かもしれない、っていうか、
  答えが出やすいのかもしれない、って思うことが あるんですよ」
岡田くん
  「うん」
平野さん
  「まぁ、社会で生きてたら、そんなに ゆっくり、悠長には してられないですけど、
  なんか、ちょっと時間を見つけたときに、
  ゆっくり考えたり とか、ゆっくり感じたり とか、
  ゆっくり、なんか こう、その世界に浸ったり、っていうのが、
  逆に、もう 一回、忙しい社会に出てったときに、
  そこで考えたり 感じたりしたことが、結構 なんていうか、
  スッ と、その場 その場で 出てきたりとかって、するような気がしていて。
  文学 って、そういう意味では、
  どうしても 早くは、なかなか 読めないですけど、
  その分、何年も、心の中に残ったり、っていうところが あるんで、
  そういう意味では、僕は、まぁ、自分がやっているから言うのも なんですけど、
  いまこそ、文学を読むべきだ、と思ってますけどね」




(対談が終わって、岡田くんの感想)

「さあ、ということで、平野啓一郎さんと お話しをさせていただきました。
いやぁ、面白かったですね。 平野さんの・・・なんだろうね、うーん、
なんかねぇ、うん、すごく バランスのいい方なんだな、っていうのを思いますし、
チューニングのね、合わせ方とか、
すごく、なんか、いろんな人と話をするのが きっと好きなんだろうな、って思いましたね。
だから、いろいろ たぶん、自分の中で 貯め込んで、それを表現していく仕事をしているから、
作家 っていう仕事だけに留まらず、いろんな、
トークショー とかも、やってると思うんですけど、
いろんなとこに行って、いろんな世界の 一流の人、っていうかな、わかんないけど、
いろんな世界の人達の 話を聞いて、いろいろ 自分の中で繋ぎ合わせて 繋ぎ合わせて、
いろいろ 形成していってる、っていう感じが してて。

でも それって、すごい大事なことだと思うんですよね。
その世界のことだけでは なくて、いろんな世界の、いろんな分野の人の話を聞く・・・
あ、このラジオ、最高じゃねえか、と ・・・いま 気がつきました。
(笑)いま、じゃないです。ハハハハ! いま、じゃないですけどね。

うん、でも、それって すごく、
自分の中でも、この ラジオやってて、救われてんな、って思うことって、たくさん あって。
難しい若者 だったのから・・・救われてんなぁ、って。
だいぶ、生きるの 楽に なりましたからね、この ラジオ、やって(笑)
なりましたから、やっぱ、うん。 みなさんにも たぶん、
ラジオ 聴いてる みなさんにも、いろんな、頑張ってる、
いろんな分野の 頑張ってる人 と話してみると。
平野さんも、なんか、
あぁ、僕も 繋がるとこ ありますけど、って 言ってたけど、
なんか 繋がったりするので。
うん、それが やっぱり、なんか、
平野さんの バランスの良さかな、っていう感じも しましたし・・・うん。
 
ま、文学の話 するの、忘れましたけど、
それは、ま、今回、置いといて・・・楽しかったです」


(曲)
『TWINKLE STAR ~頼りの星~』 東京スカパラダイスオーケストラ
Sunny Side of the Street



(平野さんからの コメント)

「いや、僕も、大概 いろんな人と 会ってるんですけど、
こんなに 綺麗な顔の人は、初めて見て(笑)
おんなじ生き物なのに、なんで こんなに違うんだろう、と思って、
まぁ、そのことに、衝撃を受けたんですけど。
でも、話されてることは、なんていうのかな、その、
骨っぽい っていうか、すごく 芯のある話で、
その ギャップに、また ちょっと、惚れましたね。 アハハハ(笑)

そうですねえ、やっぱり・・・なんか、表現をする っていうことは、
どっかで、自分の殻を破って って、変わっていかないと いけないと思うんですけどね、
そこは なんか、寄る辺のない っていうか、手探りで やっていくしかないんで、
そこんところの難しさ っていうのは、
近い 悩みを抱かれてるんじゃないかな、っていうんで、
共感するとこは 多かったです」

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