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2011/8/28 on air  「逆境を生きるにはどうしたらいいですか?」              (guest)  伊集院静さん


伊集院静の流儀 (文春MOOK)




伊集院静の流儀






(オープニング)

「こんばんは、岡田准一です。 今夜も始まりました 『Growing Reed』
この番組では、毎週 一つのテーマの専門家をお呼びして、徹底的に質問。
番組の終わりには “考える葦” として、
僕も、みなさんと一緒に、成長したいと思います。

今日のゲストは、作家の 伊集院静さん です。
伊集院さんは、1950年 山口県 生まれ。
現在は、仙台市に住んでいらっしゃいます。

本当に 数多くの著作を出版されていますが、
有名なところでは、直木賞を受賞した 『受け月』
柴田錬三郎賞を受賞した 『機関車先生』 などがあります。

伊集院さんの イメージはですね、僕の中では、なんだろうなぁ・・・
もうね、水墨画みたいな人だな って、いつも思います。
あのー、ちょっと難しいかもしんないですけど、
僕ん中では ですけど、うーん、潔くて、なんか こう、力強さもあって・・・
でも、いろんな作品 読むと、絶対、全うには生きて来なかったはずなんだけど(笑)
怒られちゃうかな(笑)こんなこと言ったら 怒られちゃうんだけど(笑)
でも、すごく 全うな感じがするんですよね。
だから、いい男の人なんだな っていうのを すごく思うし、熱いし、
いろんなものを練り上げて、いろいろ伝えたいこともあって、
なんか、いい大人だな、カッコいい大人だな、
自分がなれないタイプの カッコいい男、っていう感じが すごいして、
だから、お会いできるのを すごく楽しみにしてますし、
まぁ なんか、激しい内情を内に秘めた、っていう感じも あるんだと思います。

作詞を担当された、
僕の先輩ですね、近藤真彦さんの曲、
『愚か者』 や 『ギンギラギンにさりげなく』 の歌詞からも、それを感じられると思います。

そんな 伊集院さんに、どんなテーマで 話を聞こうかな、と考えた時に、
一つ、思い浮かびました。
その言葉とは “逆境を生きる”

伊集院さん ご自身の言葉や、伊集院さんの作品の主人公達からは、
“逆境を生きる”
このことを強く感じます。
そして 今、私達 日本人に必要なことも、このことなんじゃないかと思います。

“逆境を生きるにはどうしたらいいですか?” 

J-WAVE 『Growing Reed』
新しい一週間、最初の60分。 ぜひ、一緒にお付き合いください」



(曲)
NEIL YOUNG 『HEART OF GOLD』
ハーヴェスト


岡田くん
  「やっと。 やっと、出ていただきました。 ありがとうございます」
伊集院さん
  「とんでもない」
岡田くん
  「なんか、でも、この番組は、ほんとに あの、
  大人の男になるには どうすればいいか、っていう番組で」
伊集院さん
  「あぁ」
岡田くん
  「やっぱ これ、伊集院さんに」
伊集院さん
  「いやいや、そんなことない」
岡田くん
  「話を聞かないと 始まらないよ、っていうことを ずっと言ってたんですけど、
  やっと出ていただきまして」
伊集院さん
  「すいません、なかなか・・・」
岡田くん
  「(笑)いや、お忙しいですもんね。
  最近も、夏に出版された 『なぎさホテル』
  これは ちょうど、僕は30歳で、
  20代後半から 30代前半の時を綴った エッセイですけども、
  これは、電子書籍としても 発売されていて」
伊集院さん
  「そうですね、最初の 電子書籍ですね」
岡田くん
  「これ、なんで電子書籍も出そうとされたんですか?」
伊集院さん
  「やっぱ 新しいことをね、いつも してないと、やっぱ ダメですね」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「例えば、車が好きだったら、一番 新しい車に乗ってみたい とかね、
  そういう気持ちがないと、まぁ・・・じいさんに なってしまいますよ」
岡田くん
  「その、伊集院さんの 大人のカッコよさ って、どっから来るんですか?」
伊集院さん
  「それは、見栄張ってるからでしょうね」
岡田くん
  「ハハハハハ!」
伊集院さん
  「(笑)」
岡田くん
  「見栄張ってるんですか?」
伊集院さん
  「そうですね。 少し 痩せ我慢をしてないと・・・」
岡田くん
  「へぇー」
伊集院さん
  「流れちゃいますからね」
岡田くん
  「なんか その、オープニングでも 僕、勝手に言わしてもらって、
  怒られちゃうかもしれないんですけど、言わしてもらったんですけど、
  なんか、作品とか 生き方とかも含めてですけど、
  僕の勝手な イメージですよ。 伊集院さんの、勝手な イメージ、
  水墨画みたいな イメージなんですよ」
伊集院さん
  「絵、お好きなんですか?」
岡田くん
  「絵も 好きです。 絵も 好きなんですけど、うーん、なんか、
  墨で描いて、潔くて・・・」
伊集院さん
  「それは 嬉しいね」
岡田くん
  「その・・・陰影も こう、はっきりしてて、強さも あって、
  で、無駄なもん 省いてて、っていう感じがするんですよ」
伊集院さん
  「多分 それはね、若い時に、無駄なこと たくさんしたからでしょうね」
岡田くん
  「(笑)まぁ、作品 読んでると・・・」
伊集院さん
  「(笑)」
岡田くん
  「作品 読んでると、そうですけど」
伊集院さん
  「うん。 意味が無いことを 如何に たくさんやったか、っていう方が、意外と、後で こう、
  ボクシング みたいな パンチでも、後で 効いてくるね」
岡田くん
  「うーん・・・」
伊集院さん
  「だから、今、損か得か、っていうので、自分の伸ばす手をね、とっていくと、やっぱ ダメだね」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「なんとなく 基準は、自分が、ああいう人に なりたいな とか、尊敬してるな とかね、
  尊敬までは しなくても、いいな って思う人が、
  なんで あんなことやってるんだろう、って、それをやってみる っていう。
  たまたま 僕の場合は、そういう人が、
  麻雀やったり、競輪やったり、競馬やったり、女の尻を追いかけ回したりしてたから、
  きっと そういうことをしたら、大人になれるんだろう と、
  ま、ほとんど 間違いだったけどね」
岡田くん
  「(笑)間違いだったんですか」
伊集院さん
  「あぁ」
岡田くん
  「間違いだったんですか?」
伊集院さん
  「間違い・・・今のところは、この1~2年は まだ、目でいうと、少し 上がり目だからね。
  だから、でも、底の時はね、ほとんど、会ったヤツは 間違いだったな っていう、
  それは、そういうふうに なりますよ。
  ただ、形のいいのは こういうことだな、っていうのは、
  少しずつ、無駄なこと やっていくと、わかるような感じは しますね」
岡田くん
  「若い人に、
  “新入社員へ” っていうのも書かれてますけど、
  広告とかで 書かれてますけど・・・無駄なことやれ って、言いたいですか?」
伊集院さん
  「そうですね。 だから、すぐに 役に立つような、
  これをやっておけば、なんか 得になる、とかね、
  そういうことは ほとんど、何の役にも立たない と。
  でも、若い人 っていっても、私は あんまり、エリート とかね、
  中級から上の大学を出てたり、そういうのは あんまり、興味ないし」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「やっぱり、7割は 落ちこぼれなわけだから。
  で、エリート っていうのは、数パーセントしか いなくて、
  だから その、ちょっと 側についてるのは、あんまり好きじゃなくて、
  あっ、どうやら オレは ダメらしい、と、
  このまま行っても いい思いは できないな、という、その・・・7割ぐらい いるんですよ。
  でも、3割ぐらいの中に、
  頭 良くないんだけど、親が金持ってるとかね、そういうのが いるわけですよ。
  自分が生まれてきたものと関係なしに」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「頭のいいのも、自分が勉強したようなことを言ってるけど、
  塾に通わされて 尻叩かれて、ロボットみたいに やらされてるだけだから。
  ただ、一番になることが好きで。
  一番になると、人 蹴落としてるんだから。
  むしろ、ずうっと下でね、支えてきた人間の方が、やっぱ 形がいいからね」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「だから、そういうことから言うと、その 7割に話をするから、なんていうのかな、
  そうなると もう、ほとんどね、役に立つことしてないわけよ」
岡田くん
  「(笑)」
伊集院さん
  「それは、彼らにも責任は あるんだけど、
  でも、いつの時代も、若い人にも 社会にも、責任があるからね。
  ただ まぁ、すぐに役に立つものに 手を伸ばすと、ほとんどダメだ というのは あるね」
岡田くん
  「それは、経験上ですか?」
伊集院さん
  「うん。 見てて、やっぱり そうだね。
  それで、じゃあ っていうんで、無駄ばっかり やってたら、これは 崩れていくしね、間違いなく。  
  それをどっかで、このままじゃいかん、ていうことも出てくるだろうし。
  ただ わりと “犬も歩けば棒に当たる” じゃないけれども、
  ウロウロしてれば、当たるよね。
  ただ、ウロウロしてて当たるものが、自分にとって、将来 何かを導いてくれるものと、
  そうじゃなくて、何だか わかんないけど、喧嘩ばっかりしてたヤツなんだけど、
  導いてくれたな、とかね。 そういうようなこと っていうのは、起きるから、
  だから、なるたけ そういうふうに、ウロウロする」
岡田くん
  「ウロウロ する」
伊集院さん
  「ウロウロする、大事だね」


(曲)
HERBIE HANCOCK FEAT.JOHN MAYER 『STITCHED UP』
Possibilities


岡田くん
  「男、って 何ですか? 伊集院さんの中で」
伊集院さん
  「男、っちゅうのは、女と相対している っていう、それだけですよ」
岡田くん
  「それだけ ですか?」
伊集院さん
  「それだけで、まぁ できれば少し 女は、体の構造は弱いからね。
  その代り、平気で 子供なんか産んじゃうわけだから。 それでも、どう考えてもね、
  アマゾネス とか、あるでしょ?」
岡田くん
  「はい」
伊集院さん
  「ああいうの見てても、女が こう、戦っててもね、
  何か ひとつ、しっくり こねえなー、と」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「なんかこう、お互いが斬り合いしてもね、痛い、って言い始めるんじゃないか っていう。
  女は ほら、痛い痛い の後、死ぬ とか言うから。
  男は そういうこと言わないから」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「男は、死ぬことは よくわかってるからね」
岡田くん
  「男は、死ぬことは よくわかってる・・・いい言葉ですね」
伊集院さん
  「そんなことはない(笑)」
岡田くん
  「ハハハ! でも、深そうな感じは しましたけど。 そんなこと ないですか」
伊集院さん
  「あ、それは ねぇ・・・」
岡田くん
  「どういうことか ちょっと、聞きたくなったんですけど」
伊集院さん
  「深そうに聞こえる言葉は、ほとんど、惑わしが多いから。
  この間ね、90歳の 和尚さんがいて、みんなが聞いたんだよ。 みんな、60、70 だよ」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「『和尚、60から 90までは、どんな感じでしたか?』 って言ったら、和尚がね、
  みんな シーンと聞いてたら、
  『一瞬じゃった』 って言ったんだよ。
  そしたら、側にいた寿司屋がね、
  『バカヤロー、いい加減なこと言うな!』 って言って(笑)」
岡田くん
  「(笑)」
伊集院さん
  「『伊集院さん、帰りましょう』 って言って(笑)
  オレは その時、思ったの。 それは 寿司屋の方が正しい、って。
  60から 90が 一瞬なわけねえだろう、この クソじじい、と思って。
  そういうね、なんか 人がビックリするようなことって、絶対 ダメなんだよ」
岡田くん
  「(笑)」
伊集院さん
  「ハハハ!」
岡田くん
  「へぇー」
伊集院さん
  「そういう、行動でもね。
  行動でも やっぱり、夜中に だね、コートの下 裸でね、歩いたりしちゃ いけないんだよ」
岡田くん
  「そうですよね」
伊集院さん
  「うん。 それは何のために してるんだ。 自分のためだろ?
  人が ビックリするようなこと しちゃ、
  そもそも、大人が、人がビックリするようなこと しちゃいけないの」




岡田くん
  「伊集院さんにとって、大人の男 って、何でしたか?」
伊集院さん
  「大人の男はね、見てると やっぱり、
  あぁ、あの人は、自分が自分のこと ちゃんと片付けられるよな、っていう、
  それが 僕は、大人の男 だと思うね。
  責任を持つ っていうと、わりと簡単じゃない」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「だけど、あの人は これでダメだったら、ちゃんと自分で、ビルから飛び降りるなり するよ、って」
岡田くん
  「フフフ(笑)」
伊集院さん
  「だから その、きちんとね、最後は自分で片付けるよ、って。
  ただ それは、あまり 形がいいから、
  ただ全体に、みんな、迷惑をかける人でも、大人の人は言うんだよね。
  私の思い出のために、みんな、迷惑かかってください、っていう人も いるしね」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「ま、人それぞれ だ」
岡田くん
  「何なんですかね、その・・・色気 というか、魅力 とか、って」
伊集院さん
  「どうなんだろうねぇ」
岡田くん
  「ドキュメンタリー の・・・ハンパ無かったですよ。
  ハンパ無かった、って(笑)大先輩に向かって言うのも、なんですけど」
伊集院さん
  「(笑)」
岡田くん
  「伊集院さんの・・・」
伊集院さん
  「どの? なんのドキュメンタリー・・・」
岡田くん
  「ま、番組名は、一応・・・」
伊集院さん
  「 『情熱大陸』 あ、そうか そうか」
岡田くん
  「あ、まぁ 番組名は、あれですけど・・・伊集院さんの」
伊集院さん
  「あれ、出たくなかった」
岡田くん
  「出たくない感じは してました。 最初に、あの(笑)
  失礼だったら 帰るぞ! みたいなこと 言ってて(笑)」
伊集院さん
  「それは、普通だからね」
岡田くん
  「まぁ、そうですね」
伊集院さん
  「うん。 見ず知らずのヤツがですね、失礼なこと言いますが、って言ったらね、
  なんだ お前! 見ず知らずの お前から 失礼なことを言われるために、
  ここまで やって来たんじゃねえ! っていうのが あって」
岡田くん
  「(笑)それは そうですけど、一応、言うじゃないですか、こっちも、
  失礼なことあったら すいません。 先に謝っときます、ごめんなさい、みたいな」
伊集院さん
  「謝るぐらいだったら・・・要するに もう、出て行け! って言うね。 その方が だって・・・」
岡田くん
  「(笑)言う、か・・・カッコいいな!
  こういうこと言って、こう、でも 最後の方とか もう、ほんとに 魅力的な・・・」
伊集院さん
  「そんなことは ないよ」
岡田くん
  「いや、だって オレ、あれ放送した 次の日、
  僕、何人かと、その話 しましたもんね」
伊集院さん
  「僕は、見なかったんだ。
  仙台で・・・タイトルがね、なんとかをこます作家、とかって書いてあったから、
  ほら、こういうことだろ コイツら、と思ってね」
岡田くん
  「あ、ほんとですか(笑)」
伊集院さん
  「それから もう、見てないんだ」
岡田くん
  「ほんとですか(笑)」
伊集院さん
  「だから、そういうもんなんだよね」
岡田くん
  「へぇー」
伊集院さん
  「あれ、ずいぶん揉めたんだよ」
岡田くん
  「ほんとですか?」
伊集院さん
  「うん、2回ぐらい、途中から 『やめた!』 っつって言ってね」
岡田くん
  「はい」
伊集院さん
  「ヤンキースの、じゃなくて 今、アスレチックスの 松井くんがね、出て来てる、って、
  『いや ちょっと、スケジュールで、松井さんのやつは カットしましたから』 って言うからね、
  お前、なんで お前が 松井をカットできるんだよ! って話でね」
岡田くん
  「アハハハハ!」
伊集院さん
  「(笑)お前、ワールドシリーズ出たのか! って話でね」
岡田くん
  「はい」
伊集院さん
  「いま、調子が悪い時に カットされたら 嫌だろう、って、本人が。
  調子が悪いから、って。
  そのぐらいのこと考えろよ! と。
  たかだか このぐらいの番組でね」
岡田くん
  「(笑)」
伊集院さん
  「オレと松井の友情が損なわれたら、お前、局 潰すぞ! みたいな世界でね」
岡田くん
  「アハハハ!
  相当、やっぱり なんか・・・なんでしょうねえ、
  でも、女の人には、わかるのかなぁ?
  男の、僕ら世代とか、30・・・僕、30なんですけど、
  魅力は、ハンパ無かったですね」
伊集院さん
  「それは、岡田くんが 崩れかけてるかも わかんないよ」
岡田くん
  「アハハハ! ほんとですか?!」


(曲)
VAN MORRISON 『WILD NIGHT』
テュペロ・ハニー+2


岡田くん
  「どうやって、いつも 書かれるんですか? 言葉とかって・・・」
伊集院さん
  「それは だから・・・手で書くんですよ」
岡田くん
  「いやいや(笑)そういうとこ、お茶目ですよね~ お茶目度合い、全開ですよね。
  どうやって こう、なんていうのかな・・・」
伊集院さん
  「最初はね、最初のうちは、
  どうしたら いいものが書けるんだろう とか、そうやって思うんだけど、
  だんだん、やってくうちに、
  選択肢が たくさん、目の前に広がってるのが、若い ってことなんだよ」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「それが だんだん、絞られてくることが、年を取る ってことだ。
  だけども、間違いを選択して 年を取る場合もあるし、そうじゃない場合もある。
  文章なんかも そうなんだよ。
  この 一つの グラス、っていうのを表現するのに、
  いろんな見方があって、5つも 6つも 書き方があるんだけど、
  年取ってくると、一つ、大体 これだろう と。
  そこへ スッと 行くようになったら、それは まぁ、楽なんだよ。
  楽なんだけど、たくさん書いてると もう、みんな書いちゃった みたいな世界で、
  新しいものを書くのは、大変だよね」
岡田くん
  「若い時は、選択肢、たくさん ありましたか?」
伊集院さん
  「あったから やっぱり、これがいいのか これがいいのか、とかね、思うわね。 うーん・・・
  向こうから来てくれれば、一番いいけどね。  
  はい、私です。 この文章、今回、私です、って、文章がね」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「だから それは、女と文章の 違うとこだよ」
岡田くん
  「フッフ(笑) 女と文章の、違い」
伊集院さん
  「うん。 どれを選ぼうか っていう、そういう段階じゃないだろう、お前! っていうね。
  だけど、女の場合は 来てくれる時があるじゃない。
  何とかするから、とか言われて、
  ほんとかな~? って思いながら、
  何とかされたんじゃなくて、オレが 今、何とかしてるだけじゃねえか、
  っていうのが あるんだけど、付き合っていくと、
  だけど、文章は来ないから、向こうから」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「よく ほら、降りて来たとかね」
岡田くん
  「はい」
伊集院さん
  「それ、間違いなんだよ」
岡田くん
  「へぇー・・・」
伊集院さん
  「斉藤祐樹 が “持ってる” とか、間違いなんだよ。
  お前が、何 持ってんだ。 何にも 持ってねえじゃねえか、ってね」
岡田くん
  「アハハハ!」
伊集院さん
  「お前、他の人が 持ってない、とか、お前だけが持ってる なんてね、
  ざざ捏ねんじゃないよ、ってのがあって」
岡田くん
  「(笑) なんか、でも 『なぎさホテル』 でも、
  最初、全て こう、まぁ、失くして っていうか・・・全部、失くした時に、なんか こう、
  無くなった時に、じゃ どうしようか、って なった時に、伊集院さんは、
  あ、そういえば、あそこの海 見てないな、っつって、海に行くわけじゃないですか。
  で、なぎさホテル、っていうのに出会うわけじゃないですか」
伊集院さん
  「えぇ」
なぎさホテル





   
岡田くん
  「そこで、男を知るけど」
伊集院さん
  「まぁ、人 だよね」
岡田くん
  「人。 人を知っていく・・・」
伊集院さん
  「糸山さん て、支配人に出会うからね」
岡田くん
  「 っていう、あれですけど、
  なんか こう、海 行こう とか、あぁ、あそこ 行ってねえなぁ、とか、
  金もねえ、何もねえなぁ、っていう時、海 行こう とか・・・」
伊集院さん
  「それはね、例えば もし、小さい頃に 金が無かった時にね、どうするべ? って 言ったら、
  あんまり無いとね、食いもの屋 襲ったりとか、そういう発想は、子供 しないでしょ」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「だから って、菊人形 見に行かないでしょ」
岡田くん
  「(笑)さすが、僕の地元も・・・」
伊集院さん
  「海、行くか、とかね。 単純なことを考えるんだね。 それとか・・・」
岡田くん
  「単純、単純・・・単純?」
伊集院さん
  「これは ちょっと、いいなぁ と思ってた音楽、ロックをね、
  金 無いけど、裏から入って、聴きに行ってみようか っていう、
  その時に、一番 後ろで、音だけが聞こえる位置に いないで、
  いろいろ こう、逃げて、聴きに行ったら、ド真ん前にいた とかね、
  そういうことなんです」
岡田くん
  「(笑)」
伊集院さん
  「ハハハ(笑) それは もう、長くは いれないけれども、
  アイツが、歌ってる顔で オレの目を見たよ 確かに、っていう ね。
  ミック・ジャガー は オレの目を見て、アイツは 何 感じた。
  何にも感じてないんだけど、受け止める側は、
  アイツは、何か オレに 言おうとしてた、とかね」
岡田くん
  「(笑)」
伊集院さん
  「そういうので いいんだよ。 そういう誤解から、どんどん やっていきゃ いい」


(曲)
ROLLING STONES 『JUMPIN' JACK FLASH』
ローリング・ストーンズ×マーティン・スコセッシ「シャイン・ア・ライト」オリジナル・サウンドトラック
 

岡田くん
  「でも、今、毎月 およそ500枚、執筆されて・・・」
伊集院さん
  「そうだね」
岡田くん
  「すごいですね、500枚」
伊集院さん
  「もう、やめるけどね、来月で」
岡田くん
  「ほんとですか、やめちゃうんですか?」
伊集院さん
  「もう、やめる」
岡田くん
  「書いた方がいいんじゃないですか、もっと。 若者に伝えたいことは・・・」
伊集院さん
  「いや、あんまり面白くないんだよね」
岡田くん
  「(笑)何で ですか」
伊集院さん
  「あんまり 人のためにね・・・人のためには やるんだけど、仕事 っていうのは」
岡田くん
  「はい」
伊集院さん
  「なんか、家ん中 いて、なんていうのかな、まぁ、必要なものは無いからね。
  欲しいものは無いわけだから。 何かが欲しい っていうね、物欲が無いんだから。
  大体、どんなものだって こんなもんだろう、っていうのは あるからね」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「何か欲しい っていうのは、もう、34~5ぐらいから無くなったから。
  僕は結構、家 帰って、みんなが楽しそうにしてると、
  なんか 最近、コイツら 余裕があるな、とか思うと、
  これって、オレが働いてるせいなんじゃないか? とかね。
  そういうのを見ると(笑)あ、やめた、っていうのがあってね」
岡田くん
  「そうなんですか?
  でも、こう、勇気づけられたり、頑張ろう と思えたりする人、多いですよ」
伊集院さん
  「あぁ、それは だから、まぁ・・・どうかな。
  僕は もうちょっと、自分のために、
  10月は 自分の月間にしようかな、と思って」
岡田くん
  「何、するんですか?」
伊集院さん
  「いや、何にも。 予定を入れないでね」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「あとは なんか、いい女の子でも 見つかんねえかな、とは思うね」
岡田くん
  「(笑)すごいですね、いまだに それを言えるのが すごいですよね」
伊集院さん
  「いや、いままで あんまり、言ってきたことないもん。
  月間ですよ、10月は」
岡田くん
  「アハハハ!」
伊集院さん
  「(笑)」




岡田くん
  「仙台 っていうことで、今回、地震も・・・被災されましたよね。
  それから、なんか こう、変わったり っていうのは あるんですか?」
伊集院さん
  「いまね・・・僕は、被災者じゃないけれどもね」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「大変なのは、両親 亡くした、少年とか 少女とかね、
  ちょっと会ったんだけど・・・やっぱ ちょっと、大変だよね。  
  人間ができる 限度 っていうのはね」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「親 っていうのはさ、つまんない記憶・・・普通の、
  『なんで顔 洗わないの、ちょっと!』 って、
  『早く洗え って 言ってるでしょ!』 って、言った人がいて、顔をイヤイヤ洗うんだよ。
  ところが それを 避難所へ行って、一人で洗ってると、
  その声が聞こえなくなるんだよ。」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「それまでは、うるさいな、と思ってた。
  実は、愛情とかで包み込む っていうものは、そんな 形のいい言葉じゃないんだよね。
  そういうものが無くなったことを どう補うか っていうのは、他人には できないね」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「だから、家族の死 って、大変でね。
  そういうものを見ると、どうしたらいいんだ、っていうのを そりゃあ 思うね。
  だから、お金で済ませる って言ったってなぁ・・・なかなか大変だよね」
岡田くん
  「うーん。 今回 “逆境を生きるにはどうしたらいいですか?” っていう テーマで・・・」
伊集院さん
  「それはね、逆境を 逆境だと思わないことが、一番 大事だね」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「要するに、そういうものを跳ね返した人を見てみると、
  アイツ 大変だな、って言ってるけど、当人は そんなに大変じゃない、って。
  こういうもんなんだ オレは、って。 オレは こういうふうにした。
  例えば 僕は、大事にしてることがあって、
  こういうことなんだ、こっから出発しなきゃ いけないんだ、と。  
  これは もう、逃れられないんだ オレは、っていうね、
  そういうのを平気で思う、精神を身につける」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「そういうのが・・・だから、やっちゃ いけないことは、
  なんで アイツのうちだけ 金持ちなんだよ、とかね、
  そういう発想も ダメなんだ」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「あとは、どっちかというと、
  なんでも買ってもらえる家よりも、買ってもらえない家の方が いいわけだよ。
  ちょっと 熱が出た、すぐ 病院 行かなきゃ! っていうよりも、
  ちょっと 歯磨き 舐めてなさい、っていうね、そのぐらいの方がいいわけだよ」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「自分で なんとかしなきゃ いけない。
  そうなれば、地震とか来ても、ここは なんとか、っていうことと、
  これは もう、受け入れなきゃ。 もう、来たんだから しょうがないんだから、って。
  これ やっていこう、っていうね。
  ただ、子供は なかなか、そこにまで なれないから。
  ただ、逆境 っていうものに対しては、逆境だと感じないことだね。
  それが 一番いい」




伊集院さん
  「ちょっと、テレビとか 映画とか、小説とか いろんなものが、
  涙が流れればいい、ぐらいに思うから、
  そうじゃなくて、現実 ってのは もっとね、そういう、生易しいものじゃないから。
  ただ、さっき言った、7割ほどの 落ちこぼれがいる、と、
  そういう連中に、頑張れよ! っていう、
  要するに、最初から そういう立場だから ダメだ、ってことじゃないから、って。
  むしろ、いい ってことだから、っていうことを言ってやんないと、
  その 7割方のために あるんだよ。 全てのことは」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「その 落ちこぼれた連中とか、どうしたらいいのかな? っていうために、小説とか 映画とか。
  そんな エリートなんかね、そんな話 わかんない って。
  キミの SPもの見たってね、SPが苦労してるとこ わかんない って」
岡田くん
  「(笑)」
伊集院さん
  「護られてるから」
岡田くん
  「アハハ(笑) 護られる側ですからね」
伊集院さん
  「だから ああいう、総理大臣とか なっても、わかんねえんだよ。
  ほんとに、どれだけ苦しいのか」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「これは もう、これだけ バカが続いた、
  総理大臣が バカが続いた国はね、ないんだから。
  一か月に 1500万ずつ、母親から 金 貰ってて、
  『小遣い 貰ってるんだと思いました』 って、バカか お前は! ってとこ、あるでしょ」
岡田くん
  「(笑)うんうん」
伊集院さん
  「だから やっぱり、そういうもののために、あなたも 私も、
  芝居したり、歌 歌ったり、小説 書いたりしてるんだから、
  上手くいってるヤツは、もう いいんだよ。
  上手くいってるヤツは、足元がちゃんとしてなかったら、必ず 転ぶから。
  で、転んだ時に、世の中のせいにするから」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「世の中のせいには できないんだ、ってことが 最初に わかんないと。 若い時」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「そうしたらね、世の中 ってのは あんのかよ、っていう 世界ぐらいに なってれば、
  いいんじゃないかと思うけどね」
岡田くん
  「辛い時に、伊集院さんは 世の中を恨んだこと、ないですか?」
伊集院さん
  「それは ないね、一度も。
  辛いと思ったことは、それは 家族が亡くなったりした時は あったけれども、
  ただ、なんで自分だけが こんな不幸な目に合うの? っていうところには行かなかったね」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「とりあえず、オレより不幸なヤツを探そう、と」
岡田くん
  「(笑)」
伊集院さん
  「思ったより 結構いた、と」
岡田くん
  「アハハ(笑)探したんですか?」
伊集院さん
  「うん。 女房だけじゃなくて、子供も死んだのか、と」
岡田くん
  「あー・・・」
伊集院さん
  「お前の方が 不幸せだな と。 良かったよ オレ、っていうね」
岡田くん
  「(笑)」
伊集院さん
  「そういうような発想の方がいい」
岡田くん
  「うーん。 なんか どっか・・・どこに書いてたか 忘れましたけど、
  喪失感と孤独・・・なんだっけ、なんかが ずっと、消えないでいる みたいなこと・・・」
伊集院さん
  「あ、それは 『いねむり先生』でね」
岡田くん
  「はい」
いねむり先生




   




伊集院さん
  「それは でも、そういうものなんだよ」
岡田くん
  「いまだに、消えてないですか」
伊集院さん
  「うん。 家族の死 とかいうのは、説明がつきにくいの。 大変でしょ、って言われても。
  例えばね、夏目さんの場合だと、大便が出なくなっちゃったわけだよ。
  看護婦に見せたくない! っていうわけだよ、女優だから」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「で 『お父さん、あなただったら大丈夫』 って言うでしょ?
  そうすると 『頑張って! 力 入れてみろ!』 とか言っても、
  そういうときに こう、いたいけのないのが。 苦しんでるとね。
  ところが、死んで 10年ぐらい経って、自分が トイレ行って、ドドーン て大便が出たりして、
  あぁ、あん時、出なかったな・・・っていう、
  そういう時に、思い出すんだよ」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「だから、密室じゃないけれども、ちょっと臭いような話に聞こえるけども、そういうことなんだよ。
  生理的なもの なんだね、悲しみ って。
  だから、いちいち これが、切ない とか、何か失くしたんだな、っていうことを言うんじゃなくて、
  例えば、ゴルフ場で、
  ゴルフなんか 一緒に よく行ってたから、
  みんなが ワッ~ って騒いでる時に、あれ? って振り向いた時に、
  フワッ て 幻が見える、みたいなね。 手、振ってる とか。
  ところが、それ言えないでしょ?
  みなさん みなさん、ちょっと集まって下さい、ったら おかしくなるでしょ」
岡田くん
  「(笑) そうですね・・・」
伊集院さん
  「だから あんまりね、ヒロイック に なったりするのは、形がよくない」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「やっぱり、人前で泣いたり とか、そういうのは やっぱり、よくないと思うね。
  笑われる、っていうかね」
岡田くん
  「うーん」


(曲)
GREEN DAY 『BOULEVARD OF BROKEN DREAMS』
アメリカン・イディオット


伊集院さん
  「エノケン ていう 喜劇俳優はね、子供が誘拐されて、それで もう、
  助けて下さい、って泣いてた時に、大衆は、
  『あれっ、エノケンが泣いてやがらぁ』 っつったんだ。
  いっつも、笑って やってる喜劇人が。 そういうもん なんだ。
  だから、芸人 ていうのはね、そんな いい職業じゃないから、どうやってもね。
  そりゃあ、今は人気があるから いい職業だけど、
  要するに、2枚目俳優なんてのはね、年取ったら 酷えもんだから。
  昔 2枚目、って言われるだけなんだから」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「でも それでもね、なんていうの、
  やっぱり、その 切なさがあるから、潔く生きた方がいいんだよ。
  小説家もね、あぁ 小説書いて、
  『どうやって書くんでしょうね?』 『手で書くんだよ』って話でね。
  言ったって、人気があるうちは いいけど、
  そうじゃなくなりゃ、知らねえ、って話に なるんだから。  
  だけども、それをやり続ける ってこと、
  やり続けることが 実は、小説家なんだよ」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「小説家 っぽい顔して、銀座で 足組んで、女の尻 触ってんのが小説家・・・
  それは、一部だけどね」
岡田くん
  「(笑)」
伊集院さん
  「だけど それは、講演して、こうだ って言って、人が 涙 流したりするのは、小説家じゃない。
  小説家 っていうのは、もうちょっと ヤバイ仕事なんだよ。 詐欺と一緒だからね」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「自分で、もの作ってんだから」
岡田くん
  「うん」




岡田くん
  「なんか、地震も そうかもしんないですけど、
  例えば こう、みなさん、どっか 孤独を抱えてたりとか、悩みを抱えてたりとか、
  それぞれ あるじゃないですか」
伊集院さん
  「そうだね」
岡田くん
  「それは 伊集院さん流に 言うと、
  どんどん抱えて 生きてけよ、っていうことですか」
伊集院さん
  「あ、そうですね。 抱えていきゃあ、前のヤツは 小さくなるからね」
岡田くん
  「(笑)どういうことですか?」
伊集院さん
  「(笑)」
岡田くん
  「気になんなくなる、ってこと」
伊集院さん
  「気になんなくなるわけ」
岡田くん
  「いっぱい増える・・・」
伊集院さん
  「いっぱい増えてったら」
岡田くん
  「いっぱい抱え・・・悩みとか、苦しみとか・・・」
伊集院さん
  「そしたらね、孤独 っていうのは 元々、
  人間に付いて回ったもんじゃないの? っていうことがわかってくるんだよ」
岡田くん
  「あー・・・」
伊集院さん
  「だけどね、孤独 って そんな たくさん、種類ないから。
  2、3、一つぐらいだと思うよ」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「相手にされない っていうのと、孤独 って、違うから」
岡田くん
  「(笑)伊集院さん的に、逆境 って 何だ、って話ですか?
  そもそも、逆境 って 何なんだよ、っていう」
伊集院さん
  「そうそう、逆境 って 何だ、っていう。
  だから、逆境 というのを拒まないことだね。
  それから、孤独 というものとか、辛い ということを、
  そこを通ってないと やっぱり、いい形は出てこないから」
岡田くん
  「うーん。 そこを通ってないと」
伊集院さん
  「通ってないとね。
  ま、非常に、若い時、苦しいのは、かわいそうだけど、
  そうか、弟が死んだか・・・どういうんだ、自殺か? それは 切なかっただろう、って、
  それは ずっと、抱えていくから、それは大変だったな、っていうのは あるけど、もう一つね、
  それは、えらい宝を お前、残してくれたぞ、弟は。というね、そういうようなことを思うの。
  やがて、40、50になった時に、
  そんなことで、ピーピー泣くんじゃない、って 発想、できるから。 そいつが成長したらね。
  それが すごく大事で。
  それから やっぱり、あるものは みな壊れるから」
岡田くん
  「うん・・・あるものは壊れる」
伊集院さん
  「形のあるものは、みな 壊れるから。
  あとは、金はね、なんの、そんな役に立つもんじゃないから。 大したもんじゃないから。
  金があったら 何でも買える、っていうけど、金で買えるものは 大したものは無いから」
岡田くん
  「そういうのが 身になったの って、いくつぐらいん時ですか?」
伊集院さん
  「身には、まだ なってないんだけどね」
岡田くん
  「(笑)」
伊集院さん
  「しょうがない。 立場上、こうやって話してるだけだけど」
岡田くん
  「(笑)どういう・・・どういうことですか。 アハハハ!」
伊集院さん
  「(笑)身には、なってないけどね」
岡田くん
  「身には、なってないですか。 若い時も、そういうこと思う じゃないですか」
伊集院さん
  「大人 っていうのはね、そういう連続なんだよ」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「繰り返して、それで、
  それは、あれがあると いいですよ、大人の船 とかさ」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「若者の船、とか あって、
  『はい、じゃあ もう、こっちに乗りなさい』
  『あぁ、大人の船 なんだ』っていう、そういうの 無いから。
  一緒に ずっと泳いでて、傍目で見てね、泳ぎ方が大人 っぽいな、っていうね、そういう、
  たぶんね、境目は無い、と思ってる。 大人 っていうのはね」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「ただ、ある時に、
  あ、ちょっと しっかりせな アカンな、って思う時がある。
  自分の子供が生まれてね、
  無条件に、できたばっかりの生命が 小さい指で 自分に触ろうとした、とか。 それで、
  あっ、これは守らな いかんわ、と。
  だれが来てもね、70~80人いたら 全員 殺してやる、みたいな感じのね」
岡田くん
  「(笑)」
伊集院さん
  「この子の ためなら、っていう、そういう時。
  そういう時に、自覚 っていうものと、
  あっ、オレは いままでと違う、と。
  そこを感じる、いくつかのことがあるんだよ」
岡田くん
  「うん」
伊集院さん
  「例えば、親友を亡くす、と。  
  頼む、このことだけは やってきてくれよな、って言った時、わかった! と。
  オレは、いままでとは、コイツの この話を聞いたから違うんだ、と。
  そういうようなことで、小さいことでも、そうやって いくつか 起こってくるんだよね。
  そういうものが起こらない人も、7割ぐらい いるんだよ、また」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「これ 逆にね。 そういう人は もう、じいさんに なった時に、
  なんか知らないけど、ダジャレばっかり言って 生きてる、っていうね。
  そうじゃなくて、いざとなったら あのじいさんに相談しに行きなさい、と。
  あるいは、普段、ボー っとしてるけど、いざとなった時は、大体 わかってるから、と。
  そういうのは大体、町内会にいたんだけど、
  いまは、みんな ボー っとしてて、誰も わかんない、っていう、それが いまの、日本の社会」
岡田くん
  「へぇー・・・見る目を養う、とかっていうことも必要ですね」
伊集院さん
  「それは そうだね」
岡田くん
  「人との付き合い方 だったり、自分の価値観 だったり」
伊集院さん
  「大事なことは やっぱり、礼儀だろうね。 礼儀は やっぱり、大事だよ」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「年だけはね、ものすごい全速力でいったって、越せないんだから、
  37のヤツが 36のヤツ 越した って、聞いたことないんだから、
  だから、ずうっと そうなんだよ。 その、礼儀 っていうのかな。
  あとは、友情とかね。 友達 っていうのは、大事だよ。
  いま、おいくつに なられたんですか?」
岡田くん
  「僕、30です」
伊集院さん
  「30でしょ。 30ん時に できた友達、40ん時に できた友達、
  少なくなるけど、50になって できた友達は、人生の最後までの宝になる、って言うしね」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「なかなか、だから 小さい時もね、コイツとだけは、って なかなか いくもんじゃない。
  だから むしろ、自分が自覚した時にね。
  で、友達 っていうのはね、オレと お前は 親友だよな! っていうのが 友達じゃないの。
  たまにしか会わないんだけど、なんか、コイツ ちゃんとしてるから、
  コイツには ちょっと、恥ずかしいこと したくねえな、とかいう、そういうことだと思うよ」
岡田くん
  「うーん」
伊集院さん
  「慣れ合いに ならない。 つるまない。 ね」
岡田くん
  「何を 伊集院さん、大事に生きてきましたか?」
伊集院さん
  「10月は、女だな」
岡田くん
  「アハハハハ!」
伊集院さん
  「何を 何だっけ?」
岡田くん
  「何を大事に 生きてきた、っていうのは ありますか?」
伊集院さん
  「何を大事に 生きてきた・・・それは、人を裏切らない ってことだな」
岡田くん
  「人を裏切らない」
伊集院さん
  「人を裏切らない、ってことだ。 ぎる ヤツは、ダメ」


(曲)
BEN FOLDS 『GOLDEN SLUMBERS』
I Am Sam



(対談が終わって、岡田くんの感想)

「さあ、ということで、伊集院さんと お話をさせていただきました。
いやあ、ねぇ、なんか すごい・・・いいなあ って思います。
(笑)いいなあ って思う、というか、うーん、
自分には こう、できない生き方だし、自分には言えないことも たくさん あるし、
でも、やっぱ なんかこう、お茶目だし、真面目なことも言うし、でも 正直だし。
でも、その中に きっと、なんか 人生の答えもあるし、柔らかさも あるし、って思うんですよね。

なんか、自分には たぶん、真似できない、豪快な生き方をしてるんですけど、でも なんか、
そこに きちんと、真理も あって、なんか、伊集院さんだったり、わかんないけど、
この、もうちょっと上の世代の方の言葉って、
なんかね、あるはずなんだ と思ってるんですよ、僕は、勝手にですけど(笑)

真理 とか、大事にしてきてるもの とか。
なんかね、そこに、逆境に生きる、っていうことも そうかもしれないですけど、
ふと 救われることだったりとか、僕らが忘れかけてきているものとか、
いろんなものがあふれているから、
大事なものを選ぶ、っていうことが なかなか難しい時代になってるような気がして。
でも、ほんとに大事なもの、これなんじゃないの? 何やってんだよ、って、
きっと思ってる気が するんですよね。

なんか、ごちゃごちゃ言ってっけど、わかんねえよ。
これだろ、大事なことは よ、って思ってる気が なんとなく していて、
なんか、あすの時代を作っていく世代の人達も、
そういう こう、ちゃんとした、上の意見とか、言葉とか、
ずっと、ちゃんと聞いていけたらいいなぁ と思うし。
 
まぁ なんか、伊集院さん、やっぱ セクシー な 人でしたね。 うん。 セクシー な 人だなぁ。
ああいう オヤジには、たぶん なれないけど、
なんか・・・たまに会いたい っスよね。
たまに会いたい(笑) たまに、話し聞きたいですよね」


(曲)
U2 『WALK ON』
ソングス・フォー・ジャパン



(伊集院さんからの コメント)

「今日、岡田准一くんと 会って、感じたのは、
いい若者なんで、びっくりしたね。
まだ、あんな いい若者が 世の中、いるんだね。 ちょっと 安心したね。
ああいう、なんていうか・・・タレントさん だからね、どうかな と思ったけど、
本当に、いい若者だったね。
話をしてるときの 目、見りゃあ わかるね。 キチッ としてるよ、あの人は。
なんだか、嬉しかったね」

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